927. 頸椎損傷 [思い出話]
もし高校生が交通事故に遭って亡くなったら、遺族に支払われる慰謝料はいくらになると思いますか?およそ6千万円です。では、幸いにも頸椎損傷で生還した場合は?こちらは現在1億円1千万円以上です。というのは、平均寿命まで生きたとして、その間の付添人の人件費も入ってくるからです。
926. コミュニケーション [思い出話]
私が小学生の頃、石鹸を薄く伸ばした紙セッケンというものがありました。手を洗うためというよりは、女子同士が「いい匂い」などと褒め合いながら交換するコミュニケーションのツールでした。一方男子はパッタ (メンコ) です。パッタとは、赤胴鈴之助など当時の人気キャラクターが表に描かれた紙の円盤で、こちらは戦いの道具です。これを地べたで交互に打ち据え合いながら、相手のものをひっくり返して手に入れます。コミュニケーションの取り方にも男女の違いが出ていました。
http://www.city.koka.lg.jp/5002.htm
901. 自己紹介 [思い出話]
二十年位前の話です。東京から仙台に戻る新幹線の車内で、私は通路側の座席に座っていました。車内は結構混んでいましたが、そこをグイグイ割るように移動販売のワゴンがやってきました。「温かいコーヒーはいかがでしょうか?」、売り子のお嬢さんと目が合いました。すると、「あれッ、先生ですよね。」と、彼女の声がひっくり返りました。「私よ、ワタシ! 覚えてる?」言われてみると、彼女の大声と大きな目には覚えがあります。「ほら、停学一か月喰った〇〇。」とテンションはマックス。こちらが恥ずかしくなり、小さな声で「シーッ、判る、判る。元気?」とトーンを落とさせました。元気の良さは相変わらずでした。しばしのコミュニケーションを終えると、再び美しい声で「お弁当にお茶はいかがでしょうか?」と移動していきました。
893. 真実 [思い出話]
高1の時、私は一酸化炭素中毒で死にかけました。(No.130) 治って学校に戻った私は、自分が物理や数学の公式を暗記できなくなっている事に気づき、真っ青になりました。理数コースにいたからです。どうやら脳内の数的処理を扱う部分が壊れたようなのです。
888. チャット [思い出話]
http://www9.nhk.or.jp/nw9/digest/2017/01/0109.html
883. 勘違い [思い出話]
「主人が山岳の『岳』と書いて『たかし』と読むんですけど、私結婚してからずっとそれを缶詰の『缶』と書き続けていたんです。先日息子の小学校の先生から、『書類の漢字、間違ってませんか?』と連絡があり、初めて気づきました。」
868. 言葉 [思い出話]
私が小さかった頃、トイレの事をご婦人方は「はばかり」と呼んでいました。もはや死語です。その他、「ご不浄」「手水(ちょうず)」「お手洗い」「化粧室」など、きれいな表現がたくさんあります。奥ゆかしい言葉と共に繊細な感情が人々の中から消えていくのは何とも寂しく感じます。
863. 競馬 [思い出話]
昔読んだ小説の中に「競馬で儲ける方法」が書かれてありました。競馬の仕組みは、売り上げ金の75%が当たり馬券を買った人に還元され、残りの25%が中央競馬会(JRA)の収益となります。このシステムを利用するものです。
854.生命保険 [思い出話]
昔、高校生の娘を車で学校に送る時、生命保険の話になりました。
「お父さん、私に生命保険かけてる?」
「郵便局の学資保険だけだから、死んでも百万円ぐらいかな。」
「…あたしの命ってそんなもんなのね。」
「お前ね、怒りどころ間違えてるよ。逆に1億円って言われたら怒るべきなんだよ。」
846. 平和な日本 [思い出話]
昔、米国の高校生が10日間の短期留学で勤務校にやって来た時の話です。ある朝彼らが泊まっているユースホステルに迎えに行くと、教頭先生がカンカンに怒っていました。聞けば、前の晩に彼らの2~3人が二階の窓からスーパーで買った花火をしたと言います。生徒達は荷物をまとめさせられ帰国準備を終えていました。「そこまでやらなくても…」と私達は言ったのですが、教頭先生は聞く耳を持ちません。最終的に校長先生の温情指令で即時帰国は免れましたが、その後の数日間はホテル内蟄居の厳罰でした。銃社会の米国では、生徒の火遊びは、私達の想像を遙かに超える程先生方の気に障る事なのだろうと感じました。(No.100)
http://toyokeizai.net/articles/-/66701
839. 祭り [思い出話]
824. 現金盗難事件 [思い出話]
昔、ある高校の寄宿舎で舎監をしていた時、現金盗難事件が発生しました。そこで職員の見回りの頻度を高めたところ、一人の男子生徒Aが同室の友人Bのスポーツバッグの中にあった財布に手をかけている現場を押さえられました。AはBがいない間に財布を開けたのですが、中にお金が無かったので再びそれをバッグに戻そうとした所を見つかったのです。
819. 高校野球 [思い出話]
809. テントでキャンプ [思い出話]
息子が10歳の夏に、私と自転車2台で5泊6日の小旅行をしました。一泊目は私の勤務校の校庭です。テントを張り貞山堀で魚を釣って夕食にする計画でしたが、何も釣れず缶詰だけになりました。
767. 新聞奨学生 [思い出話]
http://www.yc1.jp/yomisho/index/
765. 水平跳び [思い出話]
水平飛び
私は小学校5年生の頃、跳び箱や鉄棒などの器械体操が大好きでした。ある時、私は跳び箱の「水平跳び」に挑戦してみました。しかし何回やっても腰が「くの字」に曲がり、水平に跳ぶ事ができません。すると一人の6年生がやって来て、アドバイスしてくれました。「手を、進行方向に向かって突っ張るようについてごらん。」
それまでの私は、当然のように両手を跳び箱上部の前方から引っ張るようについていたのですが、初めて逆向きに突っ張ってみました。すると、足首、腰、頭が一直線に浮いて水平に跳び箱を越せたのです。これにはびっくりでした。以後の人生、私は「一人で悩んで解決できない時は積極的にアドバイスを求める」という考え方になりました。
ピアノのフォルテッシモをより大きな音に聴かせるコツって、ご存知でしたか?音楽の先生からお聞きしたのですが、鍵盤をたたく時、気持ち遅らせてバーンとやるといいそうです。何事にも素人には知り難いコツがあるものだと感じています。
** 高校生のコトバ *************************
川柳 : 授業中 うなずくふりして うたた寝だ (BUMPLOVE)
763. 朝鮮学校 [思い出話]
朝鮮学校のカリキュラム。「国語」とは「朝鮮語」のことです。
今、補助金の打ち切りや削減など、朝鮮学校への財政的な締め付けが厳しさを増しています。
1995年1月、私達教員30名は、八木山動物公園の裏にある朝鮮学校を見学させてもらいました。コンクリート製の建物は、ガラス窓の所々がベニヤ板で補修されていました。各教室の正面には金日成・正日親子の写真が掲げられていましたが、その下に米国IBMのコンピュータが40台置かれた部屋もあり、びっくりしました。
出会った女生徒達に「こんにちは」と声をかけたら、「アンニョンハシムニカ!」と返って来ました。さすがです。ところが、その後の先生方との懇談会で、「今一番困っている事は何ですか?」との我々の質問に、「生徒達が朝鮮語を話せない事なのです。」という答えが返ってきました。「エッ?」と驚いたのですが、考えてみれば生まれた時からずっと日本のラジオやテレビで育っているのですから、「そうもなるよなぁ」と感じました。
サッカーや吹奏楽の練習に励んでいた彼らは、私達の学校の生徒達と何一つ変わらない純真な生徒達でした。
** 高校生のコトバ **************************
川柳 : 寝坊した 時に限って バス早い (みこりん)
751. 理想の実現 [思い出話]
団地の入り口のケヤキ並木
昔、突然2月に借家を斡旋してくれた不動産屋さんから「大家の息子が戻って来るので、6月までに家を明け渡して欲しい」と言われました。我が家の次女が4月から小学校に入学する事になっていたので、私達は「転居するなら3月中に」と、近隣のあらゆる物件情報を探し回りました。その時、私は理想の家の条件を紙に書き出してみました。
1. 閑静な住宅地、 2. 交通便利、 3.日当たり良好、 4.上下水道完備、 5.都市ガス配管済み、 6.学校・スーパー・病院の近く、 7.敷地80坪以上、 8.眺望良好、 9.安価、 10.近隣住民が良好、等々。
私は、「1と2なんて両立できっこないよなあ」と思いつつも「念ずれば通ず」の気持ちもあって、この希望はしっかり持ち続けました。すると、ある銀行から「担保物件でいいものが出ました」という電話が入り、見に行くと、それは太平洋と蔵王連峰が見える高台の団地内にあり、私の条件全てを満たす中古売家でした。即その銀行のローンで購入し、震災後に退職金で建て直しました。この件以来、私は「理想の実現には、できる限り具体的なイメージを描く事が有効だ」と感じています。
** 高校生のコトバ **************************
名言 : 最近の子どもの名前は、たいてい親の遊び心。 (アンテナ)
746. あの世 [思い出話]
恐山
座禅会で霊感が話題になりました。仲間の一人が私に、「仏壇でカメラのシャッターが切れなくなったという事は、霊感が強いからじゃないですか。」と、おっしゃいました。(No.377) いえいえ、私に霊感は全くありません。あれは、「私のカメラに起きた不思議な現象」を通して、私がご先祖様の「仏壇で遊んじゃいけないよ」という気持ちを勝手に想像しただけです。
10年前、三年生の生徒達と「あの世はあるか」の話になりました。私は、「あるとは思うけど…」程度の意見しか言えませんでしたが、つい勢いで約束してしまいました。「もし私が死んだ後、この授業を覚えていたら、青森の恐山のイタコ※に私の霊を呼び出してもらい、『キーワードは?』と尋ねてほしい。彼女が『平成19年6月19日』と今日の日付を語ったら、それは私の霊がいる証拠だ。」と。
しかし今、私はあの世がたとえ存在したとしても、そこはそんな「この世の思考回路」の枠内に収まるような単純なものではないだろうと感じています。
※イタコ : 死者の言葉を伝えると言われる盲目の女性。青森県恐山のイタコが有名。
** 高校生のコトバ **************************
名言 : 実際に成し遂げた小さな事は、思い描いただけの偉大な計画よりも素晴らしい。 (C)
742. カルチャー=ショック [思い出話]
ありし日の根岸家 (ネットより)
昔、一軒の大衆食堂でちょっとしたカルチャー=ショックを受けました。
大学生の私が友人に連れられて入ったのは、横浜市伊勢佐木町にあった「根岸家」。港湾労働者でも飲み食いできる安い店でしたが、ステーキからラーメン、ビールまで全てありました。壁際には寿司のカウンターもあり、向こうのコーナーではジャズバンドが生演奏をしています。別の一角はバーになっていて、バーテンがシェーカーを振っています。ミラーボールの回る天井には多数の万国旗がぶら下がり、カクテルライトで赤や緑に染まったタバコの煙の中で米兵や労働者、学生などが飲んだり食べたり、騒いだりしていました。白いかっぽう着の50歳台のウェイトレス達はかいがいしくお運びをしていましたが、指名をすると隣に座って話を聞いてくれるそうで、年寄りの労働者の横でしんみり話を聞いている姿も何人か見ました。
あの雰囲気は、何とも形容できません。大正時代のカフェってこんな感じだったのかなとも感じましたが、しばらく頭の中で整理がつきませんでした。残念ながら、火事で焼失しました。
** 高校生のコトバ *************************
名言 : 修学旅行で楽しいのは、ディズニーランドより行き帰りの新幹線。 (ぷい)
711. お正月 [思い出話]
家々を回っていた三河万歳 (ネットより)
明日はお正月。昭和30年代の私の家のお正月はこんな風でした。
朝目覚めると、まず互いに「明けましておめでとうございます」と挨拶をします。新しい肌着にそでを通し、小さい順にお年玉をもらい、ハゼで出汁をとったお雑煮とお汁粉、そしておせち料理の朝食です。その後全員で、近くの愛宕神社に初詣に出かけました。昼は凧揚げやすごろく、福笑いなどをして遊び、夕方から父の実家にお年始の挨拶に伺います。お年玉が楽しみでした。三が日の間は、獅子舞や三河万歳などもやって来ました。また大人達は和服で正装し、お年賀の品を持って上司宅や知人宅を訪問していたものです。
先日授業でおせち料理をお重に盛りつける家庭を訊ねたら、クラスに一人だけでした。「少なくなったなあ」と一瞬思いましたが、考えてみれば皆さんのお母さん方は私の娘よりちょっと上ぐらいなんですよね。「そんなもんだよな」と、合点しました。ちなみに今の我が家では、妻が二日かけて重箱に彩り良く盛り付けてくれます。
** 高校生のコトバ **************************
川柳 : スカートを 折りすぎちゃうと 息止まる (やま2)
678. 勘違い [思い出話]
日本にカジノ?
勘違い
昔、新設校に勤務していた時、かわいい中学一年生の男女5人が上級学校訪問にやって来ました。係だった私はパンフレットで学校説明を行い、次に校舎案内をしました。廊下に貼ってある部活の勧誘ポスターに感心したり、最新の施設・設備に驚いたり、彼らの目には多くのものが新鮮に映ったようでした。
案内の途中で、一人の男子生徒が、「先生、この高校には競馬の同好会もあるんですね?」と、嬉しそうにささやいてきました。「えっ、そんな同好会はないんだけど…」と、彼の指さす方を見ると、そこには「JRC同好会」のポスターが。 どうやら彼は、それをJRA(日本中央競馬会)と勘違いしたようでした。「これは青少年赤十字の略で、ボランティア活動をする同好会だよ。」と説明してあげました。
現在、自民党は、日本にもカジノを設置して外貨収入を増やそうと考えています。何も生産せずに、金に金を産ませるというカジノの論理は、とても不健全に感じます。私は絶対に反対です。
カジノ法案に関するニュース
http://www.asahi.com/articles/ASJBD4JMSJBDUTFK007.html
** 高校生のコトバ **************************
狂歌 : 扇風機 回して課題 始めたが プリント飛んで なかなか進まず (Y)
671. 算数 [思い出話]
子供にとっては楽しみな算数セット
算数
昔、帰宅すると小学四年生の娘が玄関で泣いていました。理由を聞くと、算数がどうしてもわからないと言います。「リットルとデシリットル」、「速さと道のりと時間」。
そこで、1ℓの牛乳パック1つとその高さを十分の一に切った1㎗の箱を準備し、小10杯分が大1杯という両者の関係を理解させました。また、ご近所迷惑だったとは思いますが、彼女を車に乗せ直線道路を時速30kmと60kmで走り、その時間を計って「速さと道のりと時間」の関係をつかませました。娘はその後順調に大学を卒業し社会人になっています。
今の高校生達を見ていると、このような小さなつまづきを修正できないままに学年が上がり、その結果数学を不得意教科にしている生徒がかなりいるような気がします。スピードに差はあっても、子供達は時間と手間をかければみんな分かります。皆さんが親になった時には、ぜひ子供達が悩んでいたら教え方に一工夫してあげて下さい。分かった時の笑顔は、どんな苦労も吹き飛ばしてくれます。
** 高校生のコトバ **************************
どどいつ : 鏡で髪を セットする時 なぜか顔は 構えてる (スヌーピー)
662. 「滑舌」について [思い出話]
ソフトバンクのコマーシャル。皆さん言えますか?
「滑舌」について
① 27年前の話です。清掃の時間に、生徒が早口言葉を挑んできました。
「先生、『ぶすバスガイド、バスガス爆発』って言える?」
「ぶすバスガス…、ん?」
練習していたら何とか言えるようになりました。帰宅して小1の息子に「これ言えるか?」と聞いたら、「お父さん、そんなこと言うもんじゃないよ。」と言われ、猛反省しました。
② 夕方遅く、職員室に一人の女子生徒が教室の鍵を返しにやって来ました。
「今まで何してたの?」
「年寄りで話し合ってました。」
「って、まぁだ高三だろうに。 じゃあ気をつけて帰りなさい。」
後で気づいたのですが、年寄りではなく図書委でした。私の耳の方も、少しずつ遠くなってきているようです。
ところで皆さん、「滑舌」って十回言えますか?
** 高校生のコトバ **************************
名言 : 恋は女を悪にする。 (ゆきっこ)
643. 読書会 [思い出話]
高校生にお薦めの5冊です。
読書会
教員になって何とか余裕の出てきた三校目で、私は教員仲間十名と読書会を始めました。交代で一人一冊ずつ本を紹介し、それを全員が買って一か月かけて読み、その感想を述べ合うという単純な会です。義務感で読み始めた本もありましたが、それが逆にとても私自身のためになりました。転勤しても仲間を募ってまた作り、結局退職まで続けました。今は聖書読書会という形で続けています。それらの本の中から、私が皆さんにお勧めのベスト5を下にあげておきます。良かったら読んでみてください。
ちなみに、学生時代に三浦哲郎の「忍ぶ川」という小説を読んで、感動で涙がボロボロこぼれました。早速読書会で紹介したのですが、今度はあまり感動がありません。「アレ、何か変だぞ?」と思い、初版本を取り寄せて読み比べてみたら、何とその大事な部分の文章が変わっているのです。小説家といえども、そして初版が出た後といっても、推敲の手は入るのだと知りました。
◎高校生にお薦めの本ベスト5
●「ヤノマミ」 ( 国分拓 NHK出版 )
NHK記者が半年間アマゾンの部落で生活した記録。
●「宇宙はささやく」 ( 佐治晴夫 PHP文庫 )
宇宙から人間までを分かりやすい十話にまとめた入門書。
●「アースワークス」 ( ライアル・ワトソン ちくま文庫 )
身の回りにある不思議を科学者の目で考察した哲学書。
●「食う寝る坐る永平寺修行記」 ( 野々村馨 新潮文庫 )
若いジャーナリストが一年間永平寺で修行したルポ。
●「『「気づき』の幸せ」 ( 木村藤子 小学館 )
青森の神様と呼ばれる木村氏の人生論と死生観。
** 高校生のコトバ **************************
どどいつ : はしゃいで行った カラオケなのに 少し歌うと 食べ物だ (きてぃchan)
638. 食文化 [思い出話]
活き造りのイカ。目が何かを訴えているようです。
食文化
昔、カナダ人女性の先生が、「カナダでは牛の脳を何度か食べました」と話してくれました。聞いていた私達は「ウェッ」という顔になりました。日本では、厚労省の指示で牛の脳は全て捨てられるので、食べられません。
その年末、私達は秋保温泉で一泊の職員忘年会を開きました。朝食は和食でした。卵焼き、ノリ、納豆、イカの塩辛、紅鮭…、彼女は食べられそうなものを探していました。隣の席の私に、イカの塩辛を指さして「これは何ですか?」と聞いてきました。「イカの切り身をその腑とあえて、塩で味付けしたもの」と説明したら、両目を押さえて「オー、ノーッ」と叫びました。牛の脳よりずっと残酷に感じたようです。
考えてみると、「活き造り」や「踊り喰い」など、一部の和食の残酷さはかなりのものではないでしょうか。動物実験を批判する哲学者ピーター=シンガーは「種差別をするな」と言っています。他の命を頂くにしても、できるだけ苦痛を与えずにいきたいものですね。
ピーター=シンガーについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC
** 高校生のコトバ **************************
名言 : 成績で始まり、小遣いdownで終わる、親の説教。 (ゴジラ)
633. お遍路さん [思い出話]
お遍路参りをする人々 (ネットより)
お遍路さん
昔ある高校で、40代の男性教員が四国のお遍路参りを決行しました。彼は夏休みに入ると頭を丸め、白衣 (びゃくえ) に身を包んで、飛行機で四国入りしました。その後徒歩で頑張りましたが、八十八カ所巡りは一回で終える事ができず、全部で三回、三年かけて回りました。彼の弘法大師への信心は、どんどん深まっていきました。
初年度の夏休み明けの日、彼は自分の坊主頭が生徒の目にどう映るか気になっていました。しかし生徒達が特に驚くでもなく淡々と一日が過ぎたので、夕方 「拍子抜けしちゃったよ」 と私に話してくれました。翌日、私は彼を慕っている女生徒達に 「ビックリしなかったの?」 と尋ねてみました。すると、「驚かないわけないでしょ!でも40過ぎの大人が頭丸めたとなったら、その理由なんて誰も聞けないわよねえ。」とうなづき合っていました。
私もいずれ、バーコード頭なんて言われる前にスパッと坊主刈りにしようと思っているのですが、誤解を受ける事の無いよう事前に色々気を配りたいと思います。
** 高校生のコトバ **************************
川柳 : テストの日 カバンは軽いが 心は重い。 (O)
625. 供託金 [思い出話]
2016年第24回参議院選挙結果 (読売新聞より)
供託金
第24回参議院選選挙では、自民・公明両党が半数を越える145議席を獲得しました。
現在、主な選挙には供託金制度が設けられています。供託金とは、各種の選挙で得票数が有効投票数の十分の一に満たない場合に没収されるお金です。国政選挙では300万円です。1970年代、東京にT氏というちょっとした有名人がいました。彼は何回落ちても選挙に出ます。自らを「おかまのT」と呼び、NHKの政見放送では堂々と放送禁止用語を連呼していました。供託金を没収され続け、やがて姿を消しました。
1986年、突如彼は聴覚障害者の渡辺完一氏を参議院選に擁立しました。手話通訳のない時代だったので、渡辺氏の政見放送はテレビでは手話のみ、ラジオでは全くの無音の時間となってしまいました。落選しました。しかしその後、障害者の政治参加に様々な配慮がなされるようになりました。これは全財産を失って築いた故T氏の功績でした。
** 高校生のコトバ **************************
名言 : 500mlの炭酸飲料、得だと思い買うものの、予想より多くて最後は苦しい。 (No.335)
590. 事業家 [思い出話]
発表の日、掲示板に受験番号を見つけ出せるようがんばって下さい。
事業家
大学2年生の春に、友人と二人で合格電報の店を開きました。当時はネットがなかったので、受験生が合否を知るには、直接掲示板を見に行くか大学からの合格通知を待つしか方法はありませんでした。そこを利用して、入試日に大学の正門前に机一つを置き、受験生に「合格電報いかがですか?」と呼びかけたのです。
ライバル業者(?)もいたため、価格は電報料金プラス20%程度に設定しました。申込みは予想以上に多くあり、気をよくした我々は4~5大学前で開かせてもらいました。もちろん合格発表の日は大学に行って当人達の番号を確認し、電報局で「ゴウカクオメデトウゴザイマス。」か「サクラ、ハナチル。」を打電しました。信頼関係が互いにあった良き時代でした。
ところが最後の合格発表の日、何と電報料金が大幅に上がっていたのです。大赤字でした。しかも、そのショックで宛先を間違えた電報が1通、夜中の0時過ぎにアパートの大家さんを通して戻されてきました。「事業家は全てに目を配らなくてはならない」と思い知らされました。
** 高校生のコトバ ****************************
名言 : 努力をしないから逃げ腰になる。努力をすれば前向きになれる。 (K)
579. 「そこかー!」 [思い出話]
仙台市水道記念館(青葉区熊ヶ根)
「そこかー!」
今から35年前、私達一家は赴任校の関係で県内の山村に一軒家を借りました。ご近所はとても良い方々ばかりでした。水道がないため、村の皆さん共同で井戸を掘り、簡易水道という形で各戸に配水をしていました。しかし塩化ビニルの配水管なので、地上をコンバインなどが通るとよくヒビが入り、水が濁ったものでした。
子供のミルクの事もあり、妻が集金係の老人に対処法を尋ねた所、ガーゼを重ねて蛇口に巻くしかないとの事。やってみると、間もなくガーゼの中にはドロリとした泥や砂が溜まってしまいました。そこで再び妻がその状況を老人に説明したところ、彼はガーゼを一目見るなり、「だーれ奥さん、こんなにギチーッと縛るんだもの。」と忠告してくれたそうです。
「そこかーっ」と、帰宅後その話を聞いて笑ってしまいましたが、そんな環境でも村の子供達はすくすくと育っていました。私達の方が神経質すぎるのか、色々考えさせられた4年間でした。
** 高校生のコトバ **************************
川柳 : 久しぶり プリクラ撮ったら まずは愚痴 (P森)