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1608. トロッコ問題 [学校生活から]

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                      「トロッコ問題」を描いたWikipediaの図

 「トロッコ問題」ってご存じですか?内容は次のようなものです。

 「線路を走ってきたトロッコの制御が不能になった。このままでは前方で作業中の5人が猛スピードのトロッコにひき殺されてしまう。この時たまたまA氏は線路の分岐器のすぐそばにいた。A氏がトロッコの線路を切り替えれば5人は確実に助かる。しかしその別路線ではB氏が1人で作業をしており、B氏はトロッコにひかれて確実に死ぬ。A氏はトロッコを別路線に引き込むべきか?」(Wikipediaより)

 簡単に言えば、
 「1人の命を犠牲にして5人の命を助ける事は正しいか?」
という問題です。

 三年生の授業で聞いてみたら、結論は出ませんでした。A氏が三浦綾子氏の『塩狩峠』の主人公ならトロッコの前に身を挺して犠牲的にトロッコを止めたかもしれません。私は、人の命には無限大の価値があると思っています。したがって無限大は5人分でも1人分でも同じなので、自分の手であえてその一方を失わせる事はできません。以前書いた『ドイツ航空安全法』の違憲判決を思い出します。何となくスッキリしない終わり方の授業になりました。

 しかし職員室に戻ってから気づきました。この条件下なら解決法はある、と。それは、「大声で『危ないよー!』と叫べばいい」です。この距離なんですから。 …ま、冗談ですけど。

** 高校生のコトバ **************************

狂歌 : 鐘が鳴る 先生の口 塞がらず 次の授業は 移動教室  (Mrs.HOOK)

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1607. 居場所 [雑感・気づき]

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           パキスタンの難民キャンプ (フリー画像より)

 NHK仙台放送局制作の番組「被災地からの声 南三陸町」を見て、自宅を流され避難所生活を余儀なくされた老婦人の言葉が耳に残りました。
「立ち位置が決まらないと何もできないの。仮設に入れた時は大の字になって安堵しました。避難所はどこにも自分の居場所がなく、眠っても30分で目が覚めてしまう」と。

 私も「居場所」がなくて辛かった経験があります。学生時代、上野の牛乳販売店で4カ月間だけ配達員のバイトをした時の事。部屋は、大柄な若者と母親を重病で亡くしたという気弱そうな若者との三人部屋でした。私は勉強道具一式を持って行ったのですが、電気の点滅にも気を使う相部屋では結局勉強できませんでした。トイレも互いに気を使い、内心息の詰まるような生活でした。終わってアパートに戻った時は、本当にこの大の字の気持ちでした。

 3.11の避難所生活は加えて寒さや水不足もあり、さぞかし辛かった事でしょう。今も中東やアフガニスタンの難民の方々や、日本の入国管理センター内で難民許可を何年も待っている外国の方々は同じ思いだと思います。一刻も早く祖国が民主的国家になって、家族で住めるようになる事を願います。

 先の女性は、「今は恩返しの人生」と綺麗な小物入れを作って人々に喜ばれています。私も同感なので、この仕事を終えたらどんな恩返しをしようか今思案中です。

** 高校生のコトバ **************************


川柳 :  五輪中 テレビ実況 母説教  (めい)

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1606. 無理心中 [ニュースより]

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                          ご冥福をお祈りします。

 7歳の娘を殺した父親でも、それが心中となるとマスコミは「さん付け」で報道します。これって、おかしいと思いませんか?

 毎日新聞によると、2017年4月、機械メーカーに勤める父親は、月123時間の残業と上司からの不条理な詰問によってうつ病を発症し、その後7歳の長女を連れて長野県の社宅から山形県小国町に行き、車内で練炭を焚いて娘と共に亡くなりました。娘は母親あてにひらがなで「先に仙台に帰っているから会いに来て」「着いたら遊ぶ」「歯を磨いて寝る」と手紙を書いています。父親は涙でにじんだ字で「ありがとう ごめんね」と書いていました。

 「最初は夫を憎みました」と語る妻は、その後夫の苦しみを思って会社に損害賠償と社長の謝罪を求めました。労働基準監督署もこれを労災と認め、今年の7月会社は解決金を支払う事で和解しました。しかし妻は納得していません。

 記事は会社の責任を追及しています。私もこの会社の責任は大きいと思います。でも、でも言いたいのです。子供を道連れに自殺したこの父親は最悪だ、と。言えば言う程、奥様が気の毒で、続けられません。「子の親殺し」の責任の一端は親にあるとも言えますが、「親の子殺し」の責任は全て親にあります。親子無理心中の親への「さん付け」は絶対におかしいと感じます。今は、二度とこんな事件が起きない事と、ただただ娘さんのご冥福を祈るばかりです。

〇この事件についての東京新聞の記事
https://www.tokyo-np.co.jp/article/144423

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名言 : 明日を変えるのは、今日しかない。  (ツボ探し)

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1605. 大逆転 [学校生活から]

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                             家族 (フリー画像より)

3年生の「倫理」で、代理母制度の賛否を問う討論会を開きました。4人の生徒の内3人が肯定派、1人が否定派でした。資料はWikipediaの記事。予想外の展開となりました。

肯「子供に恵まれない夫婦でも子供が持てるのだから喜ぶべき。」
否「第三者の女性の体に大きなリスクを負わせる事は許されない。」
肯「契約書に、起こりうるリスクを網羅してサインすれば問題ない。」
否「想定外の事故が起こらないと言い切れるか。」

肯「たとえ生んだ人は別でも、望まれて生まれた子供への愛情は深い。」
否「お腹を痛めて生んでこそ親としての愛情が芽生える。」
肯「父親はお腹を痛めなくても子供に愛情を持つ。」
否「この夫婦は、子供への愛より自分達の満足を求めている。」
肯「『こうまでしてもお前に会いたかった』という子供への愛だ。」
否「まだ見もしない相手に愛を感じるはずがない。」

肯「同性愛のカップルでも子供が持てる。」
否「まだ今は不幸な子を増やすだけだ。」
肯「社会の方を変えていかなくてはならない。」
否「育てるだけでも大変なのに、どうやって社会を変えるのか。」

 終始肯定派は言葉に窮していました。最後に私が、「万一将来自分が子供を産めないとなったら、代理母を頼んで子供を持ちたいか」と聞くと、全員が「絶対ヤダッ!」と声をそろえました。否定派の完勝でした。ただ、制度を認める事とそれを利用する事とは別の話とも感じました。この制度、日本ではまだ公式に認められていません。

** 高校生のコトバ **************************

狂歌 : アドバイス ありがたいけど 先生の 言ってる事が 毎回違う (スターリン馬場)

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1604. 褒める [雑感・気づき]

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                          褒められる (フリー画像より)

 孫娘が「とても明るい良い子だ」と保育園の先生に褒められたそうで、娘が嬉しそうに話していました。祖父の目から見ても確かにいい子ですが、私はむしろ先生の一言で親があんなに喜ぶ事に改めて驚きました。

 高校現場でも三者面談などで担任が保護者の方と話す事はよくありますが、ついつい学習成績や進路の方に話が進み、当の生徒の良さを褒めてあげる方はおろそかになりがちです。考えてみれば、外から見えない校内の生徒の事は、先生の一言で決まる程大きな影響力があるはずです。「褒める」ことの重要性を強く感じました。

 小学生の頃の私は、落ち着きがないとよく先生に叱られました。PTA役員をしていた母は時々職員室に出入りしていたので、そんな日は昼と夜のダブルで叱られたものです。でも担任の先生は、「お前ならできる」との救いの言葉を必ず言ってくれたので、母も私も安心して先生の指導を受け入れる事が出来ました。

 「高校生のコトバ」の名言の中に「髪型を変えた日の女の子は、誰もが弱気である。」というのがありました。そんな友達にかけてあげる「それ、いいね!」の一言は、彼女に大きな勇気を与える事でしょう。「ありがとう、とても助かった」「ご馳走様、おいしかったよ」など、感謝や賞賛の言葉はどんどんその場で口に出していきましょう。
 「こんな文章でも、ここまで読んでくれてありがとう!」

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 家族喧嘩をしていると、犬も空気を読んで隅っこにいる。 (師匠)

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1603. 人のふり見て [雑感・気づき]

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             ネットラジオレコーダーのメイン画面

 ここ十年程、私はパソコンに「ネットラジオレコーダー」というソフトを入れてNHK第二放送の番組を録音し、ボイスレコーダーにそれを入れて通勤途上聞いています。最近面白い事に気づきました。それは、「聞きやすい講話」についてです。

 例えば、以前放送されたある講師の歴史話。彼は聞いている聴衆の気持ちまで代弁して話します。
 「古代ローマ皇帝の名前についてですが、同じ名前が何人も出てきます。それぞれ別の名前にした方が周りの人々にとっても分かりやすいと思うのですが…」
 「ネロは母親と妻、愛人を次々と殺しました。その後、彼が結婚を申し込んだ女性は断ります。そりゃそうですよね、そんな残酷極まりない男ですから。」

 私ははじめは面白く聴いていましたが、やがて少しずつ聴き辛さを覚えてきました。私を聴き辛くさせているのは、親切心で発している講師の評価や感想でした。私が知りたいのは講師の「感情」ではなく「事実」なのです。

 ふと自分の授業もそうなっている事に気づきました。「政治・経済」や「倫理」は、皆さんに事実を知らせて考えさせる教科です。私の意見は最後にまとめて発言したり、聞かれたら答える程度にして、授業の流れに入れてはならないと感じたのです。「人のふり見て我がふり直せ。」クラスの皆さん、月曜日からの授業は少し変わりますので、よろしく。

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 美術部でも、結局私は左脳人間。 (ひかそ)

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1602. 独裁者 [ニュースより]

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                        ベラルーシのルカシェンコ大統領

 ヨーロッパ最後の独裁者と呼ばれるベラルーシのルカシェンコ大統領は、今年の5月にギリシアからリトアニアに向かう国際線の航空機を強制的にベラルーシの空港に着陸させ、乗っていた反体制派のジャーナリストを逮捕しました。これは国際社会の大きな批判を浴び、EUはベラルーシ航空各社のEU上空の飛行禁止という制裁を科しました。

 すると大統領はEUを混乱させようと、ヨーロッパ行きを希望する移民をベラルーシ経由でポーランドに送り込もうとしました。クルド人等の移民数千人がポーランドとの国境に集まりましたが、ポーランドは1万5千人の兵士で国境を固め、入国を認めません。行き場のない移民たちは氷点下の寒い原野で野宿を強いられ、死者も出始めています。運よく国境を突破した移民も、ポーランド内で見つかればベラルーシ側に送り返されます。

 この悲惨な政策に対し、EUはベラルーシ企業の資産凍結や域内への渡航禁止などのさらなる追加制裁を科しました。大統領も対抗して、国内を通るロシアからヨーロッパへのガス供給パイプを止めると言っています。こんな子供のケンカのようなやり取りがまかり通っているのが国際政治なんですね。こうなると人間を人質にした「経済戦争」です。

 独裁政権下で苦しむのは常に善良な国民です。独裁者達は、ヒットラーのようにやがて自滅します。私達は、世界史の生きた教材として彼らの行く末をしっかり見ていきましょう。

〇このニュースの動画
https://www.youtube.com/watch?v=JPeA14Qh2D4

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狂歌 : 運命の あなたに出逢った その日から 私の人生 狂いっぱなし (ドンチャン)

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1601. マウント [ニュースより]

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                              今朝の「スッキリ」より

 マウントとは、サル山か格闘技の世界の言葉と思っていたら、今朝の番組「スッキリ」の中で、コロナ禍の今新たなマウントが出てきたと話題になっていました。マウントとは、「相手より自分の方が優位である事を相手に示す発言」だそうです。

 番組内で出された例の一部です。
〇「最近どう?マウント」私の近況に変化が無い事を前提に話しかけてくる人。本当は自分の事を話したくてうずうず。
〇「本棚マウント」:オンラインで会話する時、さりげなく本の詰まった本棚を背にして教養の高さをアピールしてくる人。
〇「高級感マウント」:高級な焼き肉をストーリーにたくさん載せ、言葉では高級焼肉と書いてないが、さりげなく位置情報を貼り付けてくる人。

 番組を見ていてふと感じました。もしかしたら相手は何の下心もなく単純に嬉しくて、あるいは思慮が浅いため相手を傷つけている事に気づかなくて発言しているのかもしれません。そして、それをマウントと受け取る自分の方が卑屈になっているのかもしれません。ここの判断は難しい所です。

 私ならそんな時、ズバリ言える相手なら「それマウント?」と言いますが、そうでなければ距離を置きます。「今、体調最悪。ごめん、また連絡します。」で、しばらく連絡休止。楽しい会話には、発言前にこの話題で相手が不快にならないかを考えるちょっとした気遣いが必要ですね。

** 高校生のコトバ **************************

狂歌 : ご近所の コンビニ行くにも 手は抜けない 私の好きな子 近所の子(稲穂ライダー)


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1600. おかみさん [雑感・気づき]

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                     「影を慕いて」のような部屋からの眺め

 「影を慕いて」の作曲家古賀政男氏が学生時代に宿泊し、自殺を思いとどまった青根温泉の宿「不忘閣」に行ってきました。江戸時代、ここは仙台藩主伊達家の湯治場「青根御殿」のあった所で、昭和7年に再建したものです。建物は古く、ネジ式の窓のカギなど、私の幼かった頃を思い出させる調度品があちこちに見られました。

 しかし階段の手すりには擬宝珠(ぎぼし)が施され、欄間に伊達家の家紋「竹に雀」が彫られた部屋もあり、国登録有形文化財に指定された建物だけあって実に格調高いものでした。お風呂も全て源泉かけ流しで6つあり、中でも大湯と呼ばれる浴槽は小さいプール程の広さがありました。

 翌朝希望する客に館内を案内してくれた宿のおかみさんは、作務衣のような普段着で化粧をするでもなく、挨拶もそこそこにスタスタと歩き始めました。ついていくと、「山本周五郎先生が『樅の木は残った』を執筆した部屋」とか「川端康成先生や与謝野晶子先生が作品を書かれた部屋」等、そうそうたる文豪の名前が出てきました。また十七代中村勘三郎の書などもあり、まさに日本文化史資料の宝庫といった風情でした。

 そんなおかみさんを見ていると、宿の維持管理に大変な気遣いをされている事も容易にうかがえ、是非がんばって次代へと引き継いでもらいたいと思いました。料理にも細かな気配りが感じられ、心身ともにリフレッシュさせてもらった宿となりました。

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川柳 : 勉強を やれと言われて やる気失せ  (M.K.)

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1599. 思い出 [思い出話]

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                         鉄道の旅 (フリー画像より)


 高校2年生の春休みの事です。大船渡までの一人旅を計画しました。宿泊先は現地にある同級生の祖母の家。そこで彼と「三泊四日の学習合宿」をするという名目で私は両親の許可を取り、準備を始めました。甘納豆、チョコレート、柿ピー等私の好きなおやつをたっぷり買い求め、当日は大船渡までの座席指定券まで買って万全の態勢で客車に乗り込みました。

 出発と同時にお菓子を食べ始めたところ、やがて喉が乾き出しました。列車が花泉駅に停車した時、思い切ってホームの水のみ場に走ってごくごくと水を飲みました。乾ききった喉にそれは実に美味しく感じました。ところがその間に列車は動き出していたのです。手元には何もありません。頭が真っ白になりました。

 大急ぎで駅員さんに事情を話したところ、彼は素早く電話を入れてくれました。その列車の車掌さんが私の広げたお菓子や服等一式をまとめて先の一ノ関駅に降ろしてくれたのです。安心した私は2時間後の列車で一ノ関駅に行き、頭をかきかき礼を述べて荷物を受け取りました。

 乗り換えを重ねて大船渡駅に着いた時は6時間以上遅れていました。駅で待ちくたびれた友人は、当日がエイプリールフールの日だったので「だまされた」とカンカンに怒って一旦帰宅していました。色々な方にご迷惑をかけた大失敗でした。ほろ苦くも懐かしい思い出として語れるのも、皆さんのおかげと今はただただ感謝するばかりです。

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 満員バスで空いた席に座るのは、少し勇気がいる。 (ばば)

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1598. お葬式 [ニュースより]

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                    ドライブスルーのご焼香 (河北新報ネット版より)

 新聞に「焼香はドライブスルー」「クレジット決済で香典」という見出しがあり、思わず読んでしまいました。角田市の葬祭業者が導入した新サービスの記事でした。コロナ禍でお葬式もここまで簡素化されています。

 ドライブスルー会葬は、焼香台の置かれた施設外の車専用レーンで行われます。会葬者は乗車したまま腕だけを車から出して焼香し、横のモニターの画面越しに喪主らと対面します。焼香台は金属アームの先端にあり、車に合わせて高さが調整できます。

 またここでは遠方の関係者や体の不自由な高齢者のために、オンライン会葬も行っています。葬儀の様子は施設内のカメラで中継し、香典はクレジット決済でできます。香典返しは後日送られてきます。

 先日、田舎の親戚のお葬式に出席した知人は、ご遺族と親戚の皆さん全員が普通に法要を行い、その後普通に精進落としの会食していた事に驚いていました。コロナ感染拡大の恐れが減ったとはいえ、内心ひやひやだったそうです。

 それに比べればこちらは確かに安心です。しかし写真で見る限り、故人への最後のお別れが車の窓から斜に構えた片手だけの焼香という姿には、何とも言えないやり切れなさを感じます。せめてご焼香の時だけは正対して欲しいのです。最初にして最後の門出となるお葬式、誰もが心残りの無い送り方をしたいものですね。

〇河北新報の記事
https://kahoku.news/articles/20211108khn000036.html

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名言 : 百円玉をなくすより、ガリガリ君を落とす方がショックがでかい。 (ガックリ)

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1597. 7・5調 [雑感・気づき]

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                      俳句のリズム (手書きですみません。)


「当選し 仕事終えたと 国会へ」(池田守)
 今朝の新聞に載っていた川柳です。真実っぽくて、しかも滑稽で、何とも見事な一句です。

「退院の ために求めし ベッドなり 使うことなく 夫は逝きたり」(千葉芳子)
 こちらは短歌。治って帰宅するはずだった夫の病院での死去。その暗転が胸を打ちます。

 川柳や俳句、短歌などの定型詩が、どうして私達読者を引き付けるのか考えてみました。専門家ではないのでたいそうな事は言えませんが、7・5調という形式が作者と読者を「同じ土俵」に上げるからではないでしょうか。

 7・5調は、「四分の二拍子・四小節」が基本となって、四分音符が5回・7回・5回とそれぞれ最後に休符を入れながら現れます。この心地良い5連拍、7連拍の繰り返しが、作者の「思い」に通じる読み手の無意識下の感情を引き出す気がするのです。


 「5・7・5」のゆったり型ではまどろっこしい恋愛感情は、「7・7・7・5」という休符の少ない『どどいつ』がびったりです。
「恋に焦がれて 鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が 身を焦がす」(山家鳥虫歌)

 与謝野晶子の詩「君死にたまふことなかれ」も、7・5調で畳みかけるように反戦を訴えます。

 自由に書きたい気持ちを抑え、既定の形式に文字をはめ切った時、人に伝わるものが生まれるように思えます。この姿勢は、文芸だけでなく日常の様々な場面にも当てはまりそうです。


〇「君死にたまふことなかれ」の音読
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005310132_00000

** 高校生のコトバ **************************

名言 :  人一倍、決して倍にはなっちゃいない。  (T.S.)

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1596. 新しいツール [ニュースより]

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                        新しい携帯サービス「Miles」

 今朝の情報番組の中で、「Miles (マイルズ)」というアプリが話題になっていました。このアプリ、スマホに入れて位置情報をオンにするだけで、移動に応じたポイントが持ち主に付与されるというものです。1マイル(1.609km)の移動で1マイルのポイントが付きます。移動手段はAIが判断し、自動車を1として、車の相乗りは2倍、バスや電車は3倍、自転車は5倍、徒歩やランニングは10倍で、飛行機は0.1倍となります。

 貯まったマイルは、様々なものと交換できます。これが普及すると、人はバス通勤を自転車に、あるいは徒歩にと変える可能性があり、環境保護や健康増進に大いにプラスになりそうです。さらにこのビッグデータを活用すれば、大きなイベントは複数回に分けて空いてる時間帯にポイントを付与したり、ラッシュアワーを外した時間帯の移動にポイントを付与したりする事で混雑を緩和できます。番組内では大好評でした。

 私も最初は斬新なアイデアと感心しましたが、やがてこれが新しい人心操縦のツールになりうる事に不安を覚えました。選挙の棄権を減らすため、行政が「投票のための移動は50倍」とこれを使ったら投票率は確かに上がる事でしょう。でもこれって、健全な市民の自由意志による投票行動と言えるでしょうか。人心が金で動かされる世の中になりそうで怖い気がします。私は、これが普及する前に官・学・民の関係者で話し合う議論が必要だと考えます。

〇「Miles」に関するニュース
https://japanese.engadget.com/miles-020021449.html

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 「嫌じゃないけど…」に続く言葉は、結局「嫌」。 (XYZ)

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1595. 運命 [雑感・気づき]

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           三浦哲郎(みうらてつお)氏 (Wikipediaより)

 70歳の女性が新聞に投書していました。要約です。

********************
 私は高血圧症です。父は38歳の時脳出血で、母は28歳の時緊張から来る心不全で亡くなりました。医師から「遺伝子の影響かもしれない」と言われ、私は数年前から塩分は極力控え、納豆はたれをかけず、魚や肉料理はレモンや薬味で味を調えてきました。起床時にはコップ1杯の水、ヨガにスクワット。しかし検診では常に血圧で指導されます。昨年は1年間お酒をやめる事を決め、冬の日本酒、真夏のビール、全て耐えました。しかし昨秋の検診では高い数値が出たのです。今は断酒をやめプールに挑戦、ゆっくりプールの中を歩いています。
********************


 作家の三浦哲郎氏を思い出しました。6人きょうだいの末っ子だった三浦氏は、6歳の時に二番目の姉が自殺し、同じ年に上の姉にも自殺されています。その後長男は失踪して死んだらしく、次男も失踪しています。そのショックで父親は脳溢血で倒れました。三浦氏は「もしかしたら自分も…」と家系の血におびえて生きてきたと書いてます。

 しかし三浦氏は79歳まで生きました。先の女性も、短命なご両親の子とはいえ70歳でプール遊びができています。人の運命は分かりません。健康に気を遣う事は必要ですが、過度におびえて「生きる楽しみ」まで失っては本末転倒です。私は、今は「親方お任せコース」の気持ちで生きています。

**************************

名言 : 「分かっている事」をやるより「分からない事」をやる方が、絶対に楽しい。 (ピリ辛)


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1594. 京王線内殺人未遂事件 [ニュースより]

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                             京王線特急車両

 昨日の夜、突然京王線内の殺人未遂事件のニュースが飛び込んできました。映像を見ると、あわてて車両内を逃げる乗客達の姿が見えます。やがて奥の車両でぽっと炎が上がりましたが、それでも撮影者は動きません。この人もすごいと感じました。

 犯人は服部恭太容疑者。逮捕容疑は、車内で72歳の男性会社員の右胸を刃渡り約30cmのナイフで刺して殺害しようとした疑いです。本人は「二人くらいを殺して死刑になりたかった」と供述しています。容疑者は男性を襲った後車両を移動し、ペットボトルに入れたライター用オイルをまいて着火し、緊急停車した国領駅で警察官に逮捕されました。また起きてしまった公共交通機関での殺人(未遂)事件。新幹線、小田急線と似たような事件が続いています。

 「死刑になりたい」などという人生を送っている人は、本当にかわいそうです。人生の楽しみが何一つないのでしょうから。「生きる」という事は、未来に何かを期待しながら時を過ごす事です。彼はそんな生き方を教わってこなかったのでしょう。親の教育の影響の大きさを感じます。今の時代、なかなか未来に夢を抱く事は難しいかもしれませんが、それでも生きていれば必ずいい事があります。皆さんが親になった時は、是非お子さんには夢を持たせる教育をしてあげて下さい。ささやかでも、こんな事の積み重ねがこのような悲惨な事件の予防につながると感じます。

**- 高校生のコトバ **************************

名言 : 「世の為、人の為」とはいえ、結局は「自分の為」である。  (羅tea得)

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