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1076. キャッシュレス社会 [ニュースより]

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                             QRコード決済のスマホ画面
キャッシュレス社会
 政府が、2020年のオリンピックに合わせて、日本をキャッシュレス社会にしようとしています。今最も注目されているのがQRコード決済です。これには、購入者がスマホで店のQRコードを読み込んで決済する方法と、店が本人のスマホのQRコードを読み込んで決済する方法の二種類あります。そんな社会のメリットとデメリットを考えてみました。

 メリット ①スマホ一つで身軽にショッピングできる。②ひったくりがなくなる。③素早く精算ができる。④購入履歴が残る。⑤店員にカードを渡さないので悪用されない。⑥ポイントが貯まる。(政府としては)⑦記録が残るので犯罪組織が活動しにくくなる。⑧透明性が高いので税がしっかりとれる。⑨為替交換が無くなるので外国人の日本での利便性が高まる。

 デメリット ①スマホの充電切れで一文無しになる。②ウィルスに侵入された場合、どうなるかわからない。③現金が手元に無いので無駄遣いが増える。④履歴が残るので購入物品に関するプライバシーが保てない。

 長短ありますが、世の中の流れは確実に現金からカードへ、そしてキャッシュレスへと向かっているようです。私個人的には、お年玉だけは現金をポチ袋に入れて渡すのが一番いいと思っているのですが…。

○政府のキャッシュレス推進に関する記事
https://www.financepensionrealestate.work/entry/2018/08/22/090722

○QRコード決済四社の比較
https://pipitchoice.jp/qr-comparison/

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どどいつ : 前だけ向いて ひたすら歩いた その道すじが 宝物  (金木犀)

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1075. 芸能界 [思い出話]

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            大人気だったマンガ「まぼろし探偵」

 恥ずかしながら昔、スポットライトを浴びて大勢の観客の前で歌った事があります。仙台児童劇団(No.222)に所属していた小学4年生の時、担任の先生が同級生のA子さんと私を、仙台市民会館で歌えるよう手配してくれたのです。しかしそれは怖い体験となりました。

 放課後、二人は行き先も告げられず、校門前のタクシーに乗せられました。着いた所は古いビルで、二人は別々の部屋でそれぞれ待たされました。私はただただ一人で置かれた事が心細く、今だにテーブル上の斑点の多いバナナしか思い出せません。やがて中年の女性が本番当日の説明をしに入って来ました。

 「まぼろし探偵」の衣装を着た私は、舞台中央までオートバイに乗せられて登場し、降りたら二丁拳銃をパン、パンと二発鳴らして「まぼろし探偵」の歌を歌うという話でした。

 当日は無事終わりましたが、結局そのイベントの詳細は何も伝えられませんでした。ちなみにA子さんは、「名犬ラッシー」を歌いました。幸いこれ一回きりで済んだのは、私の歌唱力が「推して知るべし」だったからだと思います。

 子供はどうしてもナメられます。歳若い芸能人の中には当時の私のような怖い思いをしてる人もきっといると思います。子供の活動の場には、大人の保護と監督の視線が絶対に必要だと感じました。



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どどいつ : 休み時間に みんなで騒ぎ 授業始まり 眠り出す  (m)

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1074. 年賀状 [ニュースより]

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                  年賀葉書発行枚数の変化

 一昨日、ラジオで漫才「ニードル」が、年賀状について話していました。最初の年賀状の発行数は1949年暮れの1億8000万枚、これが2003年には44億枚とピークに達しましたが、その後は減って今年は24億枚です。単純に「枚数÷人口」で出した一人当たりの差し出し枚数は、2003年が35枚、今年は19枚です。

 減った理由は、もちろんスマホの普及です。元日の朝に葉書より早く、しかも一度に何人も同時に送信できる点が魅力です。さらに女性には、加工画像や装飾文字など一手間かけられる所も魅力だそうです。

 確かに私の年賀状も減りました。学校では生徒に教員の住所を知らせないし、メールのやり取りも禁止です。したがって、教師と生徒の間で文字情報のやり取りができません。やむを得ませんが、少し寂しい気がします。

 ニードルが、「年賀状を出さない、来ても返さないというのは、思いやりの表れ」という投書を読みました。年賀状を出せば、相手に「返さなくては」という強迫観念を植え付けるからだそうです。「来ても返さない」まで徹底すれば、以後相手はこちらへの負担感が消えてスッキリ年末を迎えられると言うのです。目からウロコでした。でも最後に、「出す風習もいいもんですよね」と一言付け加えていました。会えない友人との年に一度のご挨拶、私もやっぱり年賀状派です。

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川柳 : 休み明け 数学の授業 外国語  (ニリンソウ)

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1073. 認知症 [雑感・気づき]

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              「認知症介護あるある 岡崎家の場合」より  (YOMIURI ONLINEより)

 私の93歳の母は認知症です。若い頃の私は、認知症を一種の精神病のように感じ、できれば母にはかかって欲しくないと思っていました。しかし今は、認知症は白髪やシワのように、老いの一般的な兆候の一つと感じています。それを穏やかなものにするか厳しいものにするかは、本人の性格ばかりでなく周りの人々の姿勢にも大きくかかっている気がします。

 記憶力が薄れ、体が言う事をきかなくなったら、人は結局誰かに頼らざるを得なくなります。しかしその誰かが、「自分を利用している」「自分を早く亡きものにしようとしている」と感じたら、きっと絶望的な孤独感に苛まれる事と思います。その感情が、大声や暴力となって爆発するのではないでしょうか。

 したがって私は、母の所持金のやりくりは全て紙にプリントし、一切疑念を持たれないようにしています。幸い妻も母についての理解が深く、母の食事から衛生面、投薬等の世話をきちんとしてくれているので、母は日々穏やかに子供に還っていってます。今や車のシートベルトも一人で締められなくなりましたが、それでもニコニコしています。そんな母を見ていると、間もなく確実にやって来る老いに向けて、私も偏屈者のじいさんにだけはなるまいと心しています。

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川柳 :  勉強で やる気が出ると 騒がしい    (可愛熟)

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1072. ジュニア投資家 [地歴公民科]

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                高校生の投資先

 政経の教科書が終わった三年生で、株の模擬購入授業をしています。生徒達を4~5人の班に分け、各班に架空の1千万円を預けて、これを授業最終日までにいくら増やせるか競わせるものです。

 授業は株の説明、トランプ大統領の一言や企業の不祥事が株価の値動きに直結する事などを話してから、始めます。するとやがて生徒の中に何人か、松岡修造氏のように熱く燃える生徒が出てきます。

 百万円未満でチビチビ購入した班がありました。私は「どうせ遊びなんだから大きく買った方が…」と思いましたが、株価が値下がりして多くの班がマイナスになった今、何とそこが暫定トップになっています。

 私は株で失敗した人を見ているので、株を購入した事がありません。だから、専門家から見ればこの授業はもしかしたら的外れな所があるかもしれません。しかし株は、よく見えない社会の動きを、株価という数字で生徒達に具体的に感じ取らせるいい教材と感じています。決して今すぐ株の購入を薦めている訳ではありません。

 生徒達には、「やるなら、子育てが終わって、お金に余裕ができたらやりなさい。」と話しています。射幸心から来る行動は、ともすると家族という基礎的な集団すら壊しかねないと感じるからです。

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川柳 : メールでは なぜか敬語の うちの母  (P.C.C.)

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1071. 医療 [雑感・気づき]

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                                陽子線治療室

 中学校の同級会がありました。はげ頭や白髪頭が目立ち、50年という時間の短さと長さの両方を同時に実感しました。一通り近況報告した後、話は持病の申告、最新治療のあれこれ、病院や担当医の良し悪しと進み、会場は医療相談会のような様相を呈してきました。

 41歳から癌や心臓病を患い、無事社会復帰を果たしたA君の話には強い説得力があり、みんなは神田松之丞の講談を聴くようにのめり込んでいました。彼は「今は治療法が進んだので、癌は手術しなくても放射線や陽子線治療で治る。」と自信を持って語ります。

 「それって、どこでやってるの?」有益な情報と見るや、みんなも一心に聞き入ります。「郡山市にある病院だ。」「近いじゃないか。」「ただし紹介状が必要なので、それを担当医に頼むと『200万円すぐ払えるか』と聞かれる。」治療費は前払いだそうです。そのとたん、みんなの目が宙を泳ぎました。

 我が家の近くの開業医の老先生は、幾つかの大病を乗り越えて現場復帰されました。その先生にかかると、血液検査で上限値をかなり超えても、「その歳なら普通。」と軽くスルーされます。しかしその一言で、受診者も気持ちを楽にして帰宅できます。真の医療とは何かを考えさせられます。

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名言 : 24時間テレビのマラソンランナーは、必ずちょっとくたびれた人。 (日テレ)

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1070. 受験のコツ [ニュースより]

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                   教員採用試験 (思い返すと、今でも息苦しくなる気がします。)

  東北六県と仙台市の公務員(教員も)の採用試験が同一日なのをご存知でしたか?河北新報によると、実はこれら自治体の全てが、同じ問題を採用しているからなんだそうです。私は今回初めて知りました。教員生活は本当に楽しいので、是非多くの皆さんになってもらいたいのですが、この高いハードルは大変ですね。

 38年前、私は4月初旬に、郷里の宮城県を受験出来る事が分かりました。3か月間で教職教養と一般教養と専門科目の三つを勉強をしなければなりません。その時役立ったのが、協同出版社の通信講座でした。問題集を解く時、間違って○をつけてしまった問題は残りの選択肢にも同じ○をつけ、二度三度と当たるまで何回も繰り返し解きました。見ず知らずの多くの先輩方が出版社に送ってくれた過去問は、とても役立ちました。

 さらにもう一つ、時間の有効活用を図ろうと、私は倫理社会の教科書一冊を丸ごとテープに吹き込み、それを毎日テープレコーダーで聴きながら通勤しました。これも効果てきめんでした。

  センター試験も運転免許試験も、基礎・基本を一通り覚えたら、後は一心に過去問に取り組むのが結局早いようです。生意気ですが、皆さんのお役に立てば幸いです。
                                                            
 〇河北新報の記事
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181217-00000004-khks-pol

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名言 : 人は時に見かけ通りだったりする。  (ポテチ)

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1069. ヨイショ [教育の話題]

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                     昔懐かしい床屋のおやじさん

 「素晴らしい鏡を見たくない人達もいる。」(ジェラルド=ワインバーグ)

 坐禅会終了後の茶話会で、ある男性が照れくさそうに言いました。「こう見えても私、もう70歳なんです。」てっきり80歳位かとばかり思っていた私は、思わず声を上げそうになりました。参加していた妻もそう思ったそうです。どうやら人は、自分を客観的な視点より大分ひいき目に見がちなようです。私自身、くれぐれも気をつけねばと気を引き締めました。

 だから、人を褒める時も気をつけなければなりません。「お若く見えますね。」は本人に直接言うのはOKですが、本人の写真や動画を前にしてはもちろんNGです。むしろ「これは少し老けて見えますね。」ぐらいのヨイショをしといた方が無難です。

 また日頃、欠点を美点に言い換える言葉を探しておくといざという時役立ちます。
「俺って、決断力ないじゃないですか。」には
 「軽はずみじゃないそこの所がいいんだよなあ。」、
「私の顔って特徴無いでしょ。」には
 「そういう顔に、美しいシワは刻まれていくんだよ。」等々。

 昔、父が床屋で「最近、頭頂部が薄くなってきて…」と言ったら、すかさず「なあに、旦那は両側の毛が多過ぎるんでさァ。」と店主に言われたそうで、父も大笑いでした。これぞ接客業のお手本ですね。

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名言 : コナンは、事件に巻き込まれすぎである。 (PAPP)


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1068. 格差 [学校生活から]

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                女子は和服姿の卒業式

 東松島市長が、「小学校の卒業式が華美過ぎる。」と、派手なはかまや着物を着る女子児童が増えている現状に疑問を呈しました。同市は東日本大震災の津波で大規模被災し、市内の小学生の四割が給食費や学用品費などの就学援助を受けています。着物やはかまのレンタル料と着付け料は合わせて4万~4万5千円前後になります。それゆえ、着る事の出来ない一部の児童は卒業式を喜べない状況にあると言うのです。

 これを受けて、市議会議員の一人から「全員同じ格好にすればいい」と、5、6年生の制服導入の提案がなされました。そこで教育長が、年度内に保護者にアンケート調査をする事になりました。

 私も、かねがね男女小学生のミニ成人式のような和服姿には違和感を覚えていたので、市長の意見に賛成でした。ところが、1年生の生徒達にこの記事をどう思うか尋ねたところ、みんな「何が問題なの?」と、キョトンとしています。聞けば、つい3年半前にそんな卒業式を経験した生徒達でした。同じ宮城県でも被災地とその他の地域の大きな經濟格差と意識の格差を感じました。

 私は、小学生の制服着用には無理があると思うので、進学先の中学校の制服着用で卒業式に臨むのがいいと思うのですが、いかがてしょうか。


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名言 : 洋楽を「どんな曲か歌って聞かせて」と言われると、必ず鼻歌になる。 (生徒C)

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1067. 女性差別 [ニュースより]

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                              ロシアの女性医師

 大学入試で、医学部を抱える大学が女子を不利に扱ってきた事実が続々と明らかになってきました。

 順天堂大では、何と女子のコミュニケーション能力が高いので、面接で「補正」してきたと言います。変な論理ですね。本音は、付属病院の医師にした場合、離職率の高い女子を早い段階でふるい落とすためだったようです。(AERAの記事参照) 確かに我が子の病気を理由に手術を引き延ばされてはたまりません。しかし、医師なら滅私奉公すべしという時代でもありません。

 ロシアに優秀な女性医師が多い理由は、女性が子育てと医療を両立できる職場環境を国家が全力で作ったからだと聞きました。日本も、国が率先して女性が子育てしやすい医療現場を作るべきです。例えば、医師以外でもできる作業は、どんどん新しい資格を与えた専任スタッフにやらせて、医師の仕事を軽減します。

 また、大学は独り立ちできる医師づくりが目的ですから、特定の病院経営に携われないようにします。医薬分業ができたように、大学と病院経営の切り離しもきっとできるはずです。そうすれば、病院勤務医の採用試験のような、今の男女不平等な医学部の入試は、大きく改善される事でしょう。これは、あらゆる職場について当てはまりそうです。

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川柳 : バスの中 吐いた人見て もらいゲロ  (Bikki)

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1066. ギフト [学校生活から]

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                                植木鉢の傍らの豆ツリー

 先日、「歯ぐき、劇的に良くなってるぞ!」と歯科医から褒められました。彼は高校時代の友人なので、「この歯だめだ。抜くっきゃないわ。」などと遠慮なく治療します。技術が確かなので全幅の信頼を置いているのですが、ずっと「歯の磨き方が悪い」と言われ続けてきました。

 そこでこの三ヶ月間、私は就寝前に液体歯磨きで一分間口をすすぎ、歯と歯ぐきの境目に歯ブラシの先端をあて、そこを動かさないようにして柄を左右に小刻みに動かしてみました。上下、裏表やると20分以上かかりますが、お風呂につかって頑張りました。やはり褒められれば嬉しいもので、この体まだまだ大切に扱おうという気になりました。

 今、校内のあちこちにクリスマスツリーが飾られています。豆電球が点滅する華やかなものから、手のひらに乗るミニサイズまで様々です。昨日は植木鉢の傍らに豆ツリーを見つけました。それにはリボンと包装紙にくるまれた可愛いギフトの小箱がついていました。それを見ていたら、幼い頃サンタのプレゼントを見つけた朝の興奮を思い出し、気持ちが弾んできました。一瞬、先日の歯医者の件も重なり、私の体も「ギフトの包装紙」のようなものという不思議な気持ちになりました。

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川柳 : 切り傷は 見つけた後に 痛くなる  (ぼんず)

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1065. 言葉 [雑感・気づき]

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                                    落合恵子さん

 「むかし神様は黒い紙の上にレモンを一切れのせて、ちょっぴり酸っぱい夜空を作ったのではないかと思います。」
 昔読んだ寺山修司氏編集の詩集の中にこんな詩があり、「酸っぱい夜空」という表現が何とも小気味よく響きました。詩人落合恵子さんの文章も無駄がなく、かゆい所に手が届くような表現が随所に見られます。

 昨日、彼女の高齢者向けの講話をラジオで聴きました。彼女はゆっくりと、力強く語っていました。
 「これからは、かわいいお婆ちゃんになるのは、もうやめましょう。かわいいは、あくまでも他人の評価。それに合わせた人生では、本当の自分を生きてないではありませんか。」
 「人生の壁をいくつも乗り越えていらした皆さんは、もう十分自信を持ってアドバイスできる立場です。ぜひ精神的に行き詰まっている方々を本来の姿に戻す橋になってあげて下さい。」
そして「壁は、倒せば橋になる」という外国の詩人の言葉を紹介して話を終えました。

 内容も良かったのですが、今回私が彼女の講演から学んだ事は、説得力のある文章作りはどれだけ余計な言葉を削ぎ落せるかにかかっている、という事でした。きっとこの文章も、本気で推敲したらあと四分の一ぐらいは削れそうです。

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狂歌 : 友達の どんなに重い 言葉でも 軽く思える 携帯メール  (P)

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1064. 視覚障害について [学校生活から]

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                    視覚障害支援学校での身だしなみ指導 (ネットより)

 試験監督をしながら、私は教室の後ろでそっとつま先立ちを繰り返し、ヒラメ筋を伸ばしていました。その時、15秒ぐらいは何とか続けられるつま先立ちも、目をつぶると5秒ともたない事に気づいてビックリしました。バスの中など、目の見えない方々は、本当に大変だと思います。

 考えてみると、私達は大量の情報を目から取り入れています。しかし目の見えない方々は、自分から声や点字で求めなければそれらを得られません。きっと日々の生活の中では、想定外の出来事が沢山あるだろうとお気の毒になりました。

 しかしその時、ふと視覚障害支援学校の盲目の先生方は「将棋盤なしで将棋を楽しめる」という話を思い出しました。「2六歩」「3四角」と交互に言い合いながら、「アッ、負けた。」などとやってるそうです。「たとえ情報量が少なくても、それをじっくり楽しむ人生もいいなあ」と考え直しました。私達はあまりにも多くの情報に囲まれたため、かえって身動きできなくなっているように感じたからです。

 辛酸をなめた盲目の女性歌手が、しみじみ語っていました。
「目が見えなくなって、見えてきたものがたくさんあります。」
 情報量の多寡さえ、自分は大きな勘違いをしてるかもしれない、と考えさせられました。

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川柳 : ケータイを 忘れたその日 落ち着かない  (ぷーちゃん)

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1063. ストイック [学校生活から]

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                       和して同ぜず (武者小路実篤)

 40代の岡田准一のような先生が、考査中の教室に教科の見回りで入って来ました。生徒の前に立ち、「何か質問は?」と聞いて、室内を一回り。しばし生徒の前に立っていましたが、「ではよろしく」と監督の私に一礼して出て行かれました。無駄な動きがありません。

 先生は昼食も一人で静かにとられます。しかし、決して人づき合いが悪いわけではなく、先生を慕って来る教員や生徒達も多数います。彼の姿を見ていると、私は論語の
「君子は和して同ぜず。小人は同じて和せず。」
(優れた人物は人と仲良くするが、主体性を失わないので、むやみに同調しない。つまらない人物はたやすく同調するが、心から親しくなれない。)
を思い出します。

 私は、先生が膝を叩いて笑い転げる姿や授業に走って向かう姿を見た事がありません。沈思黙考して発した言葉を訂正した姿も記憶にありません。武士のようにストイックなこの生き方は、私が赴任した8年前からブレていないのです。まさに、歩く「理性」です。

 人にも自分にも甘く、しかも「感覚」重視の私にこの生き方はとても真似できません。だから尊敬しているのですが、一言弁解させてもらえれば、職員室には「両方いていい」とも思っています。

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川柳 :  県離れ 帰ってくると なまってる    (50%)

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1062. テクニック [教育の話題]

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                     中学校の公開研究授業 なんとも辛そう…。

 昔、勤務校が研究指定校になり、私の学級が公開研究授業に当たりました。他のクラスが帰った後、一クラスだけ残っての授業です。しかも校内外の先生方や県教委の指導主事など多くの参観者がいるので、決して嬉しい話ではありません。

 四月当初の職員会議でこの話が決まった時、私は「どうやって生徒達にこの話を受け入れさせるか?」と頭を抱えました。そこで思いついたのが、「早めの対応」です。公開授業は11月でしたが、新学期早々の帰りのホームルームで軽く一声かけました。「だいぶ先の話だけど、11月にこのクラスが公開授業に割り当たったから。よろしくね。」生徒達は帰り支度で気もそぞろ、半年先の話なんて半分も聞いていません。

 そして本番が近くなったホームルームで、「前にも話したけど、来月の研究授業よろしくお願いします。」と念押ししました。「エッ、聞いてた?」との声も上がりましたが、「前に言ってたよ。」の声に沈黙し、生徒達は無事受け入れてくれました。以来、「嫌な事ほど早めの地ならし」が、人を動かすコツだと思っています。

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川柳 :  制服を だらしなく着る 街の中  (エトランゼ)

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1061. 失意 [思い出話]

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                          失意 (日本サッカーの「ドーハの悲劇」)

 一人の生徒が「先生は、どうして先生になったんですか?」と聞いてきました。私の場合は、「なった」というより「していただいた」という方がピッタリなのです。

 建築士を希望していた私は、高校時代の一酸化炭素中毒(No.130)で数年間脳の記憶障害に陥り、一浪して不本意な文学部に入りました。間もなく新聞輸送のバイトを始めましたが、初詣のおみくじで「大凶」を引き(No.105)、再び落ち込みました。でもそれを信じて安全運転に徹したら、結局何も起こりませんでした。以来私はそこを私の守り神と信じています。

 教員免許は無試験で取れる国家資格なので、気軽に取りました。しかし県の教員採用試験は大変難しく、しかも受験年齢が26歳までだったので、合格できませんでした。失意の内に入った私塾で小中学生の五教科を教えていたら、3年後に宮城県が受験可能になり、受けたら合格できました。その時の一般教養の問題には、塾で教えていた天気図や四字熟語などが沢山入っていました。

 人生前半は失意の連続でしたが、そのお陰で今があります。だから私は、不遇な状況には意味があると信じられるようになりました。この感覚は体験した人でないと伝わらないとは思いますが、皆さん、いつも皆さんを見守っている大きな存在がある事を信じて損はないですよ。

** 高校生のコトバ **************************

川柳 : 髪切った? きづいてくれたの 一人だけ  (ゆでた孫)

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