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1045. メルケル首相 [ニュースより]

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        G7で、トランプ大統領と本気で議論するメルケル首相 (この写真いいですね。)

 「メルケル首相、キリスト教民主同盟党首を辞任」というニュースにショックを受けています。彼女は12月の党首選に立候補せず、2021年の首相交代を機に政界から引退するそうです。難民問題や環境問題で独自の哲学を貫いた大物政治家だけに、何とも残念です。

 1995年、環境大臣だった彼女は最初の国連気候変動会議の議長を務め、1997年の京都議定書の交渉も担当しました。彼女は二酸化炭素削減のためには原発も必要と考えていましたが、2011年の日本の原発事故の実情を聞くや、数日後には原子力技術からの撤退と2022年までに国内の全ての原発を閉鎖する事を決めました。「福島が私の姿勢を変えた」と述べています。環境対策や難民政策では、トランプ大統領と徹底的に議論しましたが、アメリカ・ファーストの彼を変える事はできませんでした。

 昨日、ブラジルの新大統領に、「ブラジルのトランプ」と呼ばれる極右のボルソナロ氏が当選しました。ドイツでもフランスでも自民族中心主義を唱える極右勢力が力を付けてきています。こんな今だからこそ、メルケル首相のような世界全体と人類の未来を志向する政治家が、一刻も早く出てきて欲しいものです。

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川柳 : 宿題を やろうとすると いびる親 (プータロー)

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1044. 真理 [宗教的感覚]

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                        スイスの神学者 カール・バルト (1886~1968)

「Veritas Liberabit Vos  ~ 真理はあなたたちを自由にする ~ 」
 私の勤務校の校訓です。最初にこれを見た時、ビビッと胸を打たれました。「仏教の四諦と同じだ!」と感じたからです。四諦とは、悟りに到る以下の四つの真理です。
 ①苦諦 (人生とは、自分の自由にならないものである。)
 ②集諦 (それを自由に変えたいと思う煩悩が苦を生む。)
 ③滅諦 (したがって、煩悩を消せば苦は消滅する。)
 ④道諦 (そのための修行法が、八正道である。)

 まだまだ未熟な私ですが、仏教を知ってからは感情の起伏の少ない人生になった気がします。またキリスト教の「罪人の自覚」(私だっていつああなるか分からない。)を通して、大分楽に人を赦せるようになりました。そして老子・荘子の道家思想から、人や物事に価値づけしない生き方のすばらしさに気づかされました。これらの「真理」は、確かに私を身軽にしてくれています。

 今日、また一つ真理を得ました。神学者カール・バルトが、講演会で一人の受講者から「あなたの思想を一言で言えばどうなるか?」と聞かれた時の話です。すると彼はニッコリ笑って、昔母の膝で聴いた讃美歌『主われを愛す』の一番を歌ったそうです。
 「主われを愛す 主は強ければ われ弱くとも 恐れはあらじ」
私は弱くても大丈夫と励ましてくれます。皆さんも是非、この歌詞から元気をもらって下さい。

〇讃美歌「主われを愛す」
https://www.youtube.com/watch?v=WqxUwDBdCvg

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名言 : 「五十歩百歩」とは「たいして変わらない」という意味だが、五十歩と百歩じゃかなり差があると思う。 (I)

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1043. あやふや [ニュースより]

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                              辣腕独裁者エルドアン大統領

 トルコのエルドアン大統領は、サウジ人記者ジャマル・カショギ氏の失踪事件について、トルコの所有する音声テープ等の「証拠」に基づいて「23日に演説を行う」と言っていました。はたしてこの殺人が、カショギ氏を嫌うサウジのムハンマド皇太子の指示だったのか、に世界の関心が集まりました。一方米国は、サウジを対イラン政策に利用し大量の武器を輸出してきた経緯もあり、あまり事を荒立てて欲しくありませんでした。

 当日、エルドアン氏は、殺人が「計画された作戦」だったとの見方を示し、「責任を一部の治安要員に負わせるだけではすまない。」と訴えました。ムハンマド皇太子への名指しだけは避けたこの「寸止め」発表に、世界中がイラッとしました。しかし私はこのあやふやな演説の中に、彼のしたたかさを見た思いがしました。

 致命傷を負わずに済んだムハンマド皇太子と真実を伏せておきたかったトランプ大統領の二人は、今やエルドアン氏に頭が上がりません。一挙に大金と大国を操れる立場に立ったエルドアン大統領、しばらくはこの「証拠」をちらつかせて権勢をふるう事でしょう。

 実行犯の18人は、口封じのために間もなく処刑されるかもしれません。正義も真実も隠されてゆく政治の世界は、本当に恐ろしいと感じます。国際世論の力で、何としても真実を明らかにして欲しいと思います。

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名言 : ワールドカップ決勝で、PKを決めても覚えている人は少ないが、外したら誰もが忘れない。 (Y.S.)

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1042. 誠心誠意 [教育の話題]

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                               「誠心誠意」の額

 生徒達を見ていると、時々不思議だなあと思う事があります。例えば授業直前、教室の扉を開けながら「おはよう!」と声をかけても、クラス全体がジトーッと重苦しい雰囲気の時があります。嫌そうな目でこちらを見ている生徒もいます。「何かまずい事したか?」と思い返しても覚えがありません。

 出席簿を開くと一人の生徒の欄に「テ」のマーク。「そっかー!このクラス、停学者が一人出たんだ。」と、心の中で納得します。生徒達は気づいてないのですが、停学者が出るとそのクラスの雰囲気が一気に重くなります。そして当人が教室に戻って来ると、再び華やぎます。この差は歴然としています。

 かつて、ある高校で自殺者が出ました。翌日それを知った生徒達は平常心で椅子に腰掛けていられませんでした。ベランダで空をボーッと仰ぐ生徒もいれば、保健室に籠もりっ切りの生徒など、誰もが焦点の定まらない目をして、一日中ソワソワしていました。

 これを見た時、私は「人間は群れで生きる生物」という事を実感しました。心の深い所で、みんな繋がっているんですね。だから私は、逆の「誠心誠意」も必ず相手に通じると信じています。

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名言 : 人一倍がんばる=人と同じようにがんばる(?)   (ひかり)


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1041. 親の期待 [教育の話題]

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                       映画「ビリギャル」のポスター

 一人の先生が、『ビリギャル』というタイトルのDVDを貸してくれました。

 「幼い頃から他人となじめなかったたさやかは、高校・大学に自動的に進学できる私立中学に転入学した。父親は、野球選手への期待から弟ばかりを特訓し、可愛がった。やがてさやかは、化粧や遊びに夢中になり、成績は偏差値30を切って最下位になった。担任や校長からはクズとも呼ばれた。母親の勧めで入った塾で、ぐれた玲司と一緒に勉強する中で勉学意欲を持ち始める。玲司は家業の弁護士を継ぐよう求められる事に反発し、司法試験は受けないと言う。

 塾の坪田先生は、すねてる二人にアドバイスを与える。さやかには「慶応大学に入って担任に後悔させろ」、玲司には「司法試験に受かって、弁護士にはなるな」と。その後、仲間や家族の協力もあり、とうとうさやかは偏差値70の慶應大学に現役で合格した。」

 この映画、涙がこぼれてしまいました。私はこの映画から、親の期待が多くの子供達をつぶしている事を改めて感じました。親がすべき事は子供への情報提供です。子供の想像しやすい具体的な事例で、共感を得させる事です。この映画には、この他にも色々感じる所がありました。皆さん、このDVDツタヤでも借りられるので、一度見てみるといいですよ。

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川柳 : 久しぶり 一週間ぶり 起きた姉  (モモ筋)

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1040. ドタキャン [ニュースより]

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                             若い頃の沢田研二

 50年前、多くの女性達をとりこにしたジュリーこと沢田研二氏が、先日の埼玉アリーナのコンサートを開場30分前にドタキャンし、世間からバッシングされています。報道によると、イベンター(主催者)が9000人の集客を約束したにもかかわらず7000人しか集められなかったため、彼は「これじゃあ出来ない」と会場を後にしました。この身勝手さに、「責任はお前にあるんだろうが!」と噛みつかれているのです。

 一方、これを彼の美学と見る同情論もあります。歌手は満席の会場でこそ最高のパフォーマンスを発揮できるのだから、「タダ券配ってでも席を埋めるのがイベンターの責任だ」というものです。以前私も、吹奏楽部の生徒達とある女性歌手の席埋めに協力した事があります。確かに彼女は、気持ち良さそうに公演を終えていました。

 ジュリーといっても70歳、別人のように老けた姿でも7000人を集めました。しかも7月6日から始めた全国64公演中のまだ36番目、確かに身勝手だけどすごい。しきりに自分の短気をファンに謝ってましたが、これも赤子のような世間知らずの古希のアイドルの真実なんですよね。ここを理解してついていく追っかけこそ、本当のファンなのでしょう。

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名言 : 「盗まれた!」って言うヤツに限ってすぐに物をなくす。  (ミネ)

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1039. エネルギー問題 [地歴公民科]

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                   ヤマト運輸がベル社と開発中のドローン

 朝の学習会で、一人の生徒と「エネルギー問題をどう解決するか?」という話になりました。彼女の考えは、「全国各地の特色を生かした再生可能エネルギーで発電を行う。例えば、鳴子・蔵王など温泉地域では地熱発電、亘理・閖上などの居住禁止地区では太陽光発電など。」というものでした。「お、いいぞ!」と私は賛同しましたが、もしライバルに大きく差をつけたいなら、もう一歩突っ込んで欲しいとも感じました。

 奇しくも当日の朝、「ヤマト運輸が2020年代半ばまでに『空飛ぶトラック』を実用化する。」とのニュースが流れました。米国ベル社と共同でドローン開発を行い、時速160㎞以上のスピードで、最大453㎏の荷物を自動で運ぶそうです。コメンテーターは交通渋滞を解消する朗報と話していましたが、私はそうは受け取れませんでした。空中移動に伴う膨大なエネルギー (地上輸送の15倍以上) をどう工面するかが全く不明だからです。逆にこのアイデアは、今の省エネの風潮に逆行すると感じました。

 この話をしたら、彼女は「エネルギー問題を解決するには、発電量を増やすより消費量を減らす方が現実的ですよね。」と言いました。それを聞いて私は、「そこっ! そこを上手に突いたら、きっとライバルに差をつけられるよ。」と、とても嬉しくなりました。


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川柳 : 合宿所 着いたその日に 家恋し  (クニ)

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1038. 正義感 [思い出話]

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             バブル絶頂の頃、仙台・東京間を3時間58分で結んだ「特急ひばり」

 1972年、友人の一人がA総合商社に入社しました。時は高度経済成長の最盛期、誰もがギラギラ血走った目をしていた頃です。おっとり型の彼は、入社早々その最前線を行くような荒っぽい職場の雰囲気に呑まれ、後悔し始めていました。

 4月の歓迎会は箱根温泉で行われました。ホテルの送迎バスの中ではクイズ大会が開かれ、一万円札が花吹雪のように舞ったそうです。さらにホテルの夕食会では「なぞかけ福引き」が行われ、タンス三点セットや純金の大黒天像などの超豪華な品から日用雑貨まで様々な品が配られました。友人が引いたくじには「エレファント・ゴールド」と書かれてあり、「宝石かも!」などと言われ期待して受け取った景品は、「ゾウキン三枚」でした。

 始めは違和感を覚えていた彼も、帰りのバスの中ではすっかり会社に溶け込んでいたそうです。一泊二日の「洗脳」で、彼の正常な感覚はすっかり麻痺させられてしまいました。

 この商社、常識的に見れば大分ずれてます。案の定、2006年に破産しました。彼がどうなったかが心配です。皆さん、社会に出ても自分の培った「正義感」は大事にしていって下さい。今の会社は、コンプライアンス(法令順守)だけでなく、モラル遵守も求められていますから。

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名言 : たしかに上には上がいるが、下を見ると下には下がいる。   (SION)

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1037. 希林さんの言葉 [教育の話題]

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                                    若き日の樹木希林さんと内田裕也氏

 もし生まれ変わったら、内田とはもう逢いたくない。
 もし次逢ったら、また好きになってしまって
 また大変な人生を送ってしまうから。

 先日亡くなった樹木希林さんの言葉です。夫の内田裕也氏が本当に好きだったんですね。あちこちで問題ばかり起こしてる存在をそのまま丸ごと愛するなんて、まるで観音様の様です。のびのび生きてきた内田氏も、今回はさぞかしショックだった事でしょう。彼にとって、彼女の死は甘えた生活を改善する絶好のきっかけになるかもしれません。人間教育の一つのあり方を見る思いです。

 私は「なんで夫と別れないの」とよく聞かれますが、
 私にとってはありがたい存在です。
 ありがたいというのは漢字で書くと「有難い」、
 難が有る、と書きます。
 人がなぜ生まれたかと言えば、
 色んな難を受けながら成熟していくためなんじゃないでしょうか。
                   (樹木希林)

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名言 : 二択だからと適当に書くと、大抵解答が逆だ。  (Eve@)

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1036. 叱られる [思い出話]

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                         人気番組「チコちゃんに叱られる」

 教員になる前、私は東京の塾で講師をしていました。仲間は12人いて互いに助け合い、結構居心地の良い職場でした。自転車で30分程の範囲内に4つの教室があり、二人一組で移動して開錠・施錠を行います。ところが、仲間の一人が、何が気に障ったのか、急に私達と口をきかなくなりました。それどころか、自転車で移動する際も一人で勝手に行く始末です。彼に恨まれる心当たりのない私達は、誰もが首をひねるばかりでした。

 彼は大きな誤解をしていたのかもしれません。あるいは「うつ」に陥っていたのかもしれません。しかし、小さな職場で事を荒立てたくない私達は、「さわらぬ神に祟りなし」と、誰も彼に理由を聞いたり注意をしたりしませんでした。互いに無視し合う中、結局彼は辞めていきました。今さらですが、本気で彼や職場の未来を考えれば、不愉快を覚悟で彼に言葉をかけるべきでした。

 不快を避ける傾向の多い現代、自分を叱ってくれる人がいるというのはありがたい事なんですよね。叱る事は決して愉快な事じゃありませんから。もしも皆さんが厳しく叱られたら、発想を変えて「叱ってもらえる事」に感謝してみてはどうでしょう。NHKの「チコちゃんに叱られる」が今、大人気です。

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名言 : 全ての生物が、先輩。 (ねぎ)

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1035. 愛情 [学校生活から]

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                          昨年度の三年生の「卒業論文集」

 今年も三年生の優秀な「卒業論文」が多数出されてきました。その中で、三歳の次男をウサギ用ゲージに監禁し、殺害した夫婦についての文章が考えさせられたのでご紹介します。作者は、「なぜ祖父母が異変に気付かなかったのか?」という疑問から調べ始めました。

 殺害後、夫婦は長男・長女と共に森で遺体を埋め、翌日家族で東京ディズニーランドへ遊びに行き、一週間後に六番目の子供を出産した。夫忍の母親A子は、中学卒業後に水商売の世界に入り、忍を長男に5人の子供を作った。A子は子育てをせず、子供達は全員乳児院に入れられた。忍は母親に何度も捨てられたため他人を大切に思えない人格になった。妻明美の母のB美は中学卒業後ホステスとなり、未婚のまま明美を産んだが常に近隣住民とトラブルを起こし、明美が中学卒業するまでに5回引越ししている。明美は物心ついた時からずっと母親に振り回されていた。その母親に連れられて行ったホストクラブで働いていたのが忍だった。二人は出会ってすぐに同棲し、七年間で七人の子供を出産した。今回犠牲となったのはその次男である。

 何とも異様な話で、これでは祖父母も間接的に孫殺しに加担したようなものです。この無情の連鎖を止められるのは、第三者からの子供達への愛情のみという気がします。

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狂歌 : 好きですと 言ってしまって 後悔す その一言で あなたは逃げた (かもシカ)

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1034. 入国管理センター [地歴公民科]

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                            柚乃原寛史(ゆのはらひろし)牧師

 長崎県の大村入国管理センターで、週一回収容者と面会をしている柚乃原寛史牧師の話を聴きました。かつて宮城刑務所を見学した時、私はこんな所は二度と来るまいと思いましたが、収容者にとっての大村入国管理センターは刑務所より辛いと聞いて驚きました。

 例えば、故国で反政府運動をしたため警察の拷問を受け、命の危険を感じて日本にやって来たイラン人。彼は在留許可期間を過ぎても帰国しなかったため、不法滞在で管理センターに収容されました。何度も難民申請を出しているのですが、日本政府は許可してくれません。辛いのは、決済がいつ降りるのか、どんな理由で不許可になったのか等、一切話されない事です。

 彼は言います。「刑務所は、刑期が決められているからいい。ここはそれが分からないから辛い。」確かにゴールの見えない拘禁は、無期禁固のように思える事でしょう。「ここから見る空はネット越しです。」とも。監視カメラと鉄格子と強制送還の恐怖の重圧に、彼は自殺も考えました。

 彼は柚乃原牧師の感化を受けて、イスラム教からキリスト教に改宗しました。国に戻ったら確実に死刑です。今彼は柚乃原牧師に命を託し、必死に難民申請を出し続けています。江戸時代から現代まで、基本的に「外に閉鎖的」なのが日本の特色と感じました。改善の余地大です。

〇柚乃原牧師と大村入国管理センターの記事
http://www.octp-net.ne.jp/~yunohara/newpage4A.html

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狂歌 : 宿題が 終わって喜び 気がついた 全ては夢の 中の出来事  (麻亜矢)

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1033. 感情 [雑感・気づき]

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                               幼稚園の一歳児クラス

 系列幼稚園の園長先生に、園児を送って来た母親が話してくれたそうです。
「園長先生、卒園した娘(小三)が小学校で学級委員になったのです。大変な事をなぜ引き受けたのかを聴いてみると『みんなが嫌がる事をしたら、人の役に立てると思って立候補した。』と言ったのです。それを聞いた時、私は胸が熱くなりました。」

 私の隣の先生には、まだ言葉を話せない一歳のお孫さんがいます。ある日、先生はその子にお菓子のボーロを買って上げました。彼が出勤してい居ない時、奥様がその子に「ボーロ食べようか?」と聞いたら、一生懸命首を横に振っておじいちゃんの居る所で食べると意思表示したそうです。

 私の一歳半の孫もまだ言葉は話せませんが、自分だけコップが無い状態でみんなが「乾杯!」をしたとたん、大声で泣いて抗議しました。どんなに小さい子でも、私達大人と同じような良心や感情を持っているものだと、改めて感じました。

 話は少しずれますが、ある先生が飼っている犬も、彼が一週間知人に預けて旅行に出かけたら、むつけて彼からの餌を食べなかったそうです。感情の世界は、大人も赤ちゃんも動物も同じなんですね。もしかしたら植物も同じかもと、考えてしまいます。

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川柳 : 女の子 自分のキメ顔 知っている  (雨)

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1032. おとり捜査 [地歴公民科]

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                                  民事裁判の様子

 今、授業で実際の裁判を取り上げています。あなたが裁判官なら、どちらの言い分を認めますか?

 アデランス(以下『アデ』)とアートネーチャー(以下『アート』)との間で次のような約束があった。
1、『アート』は、『アデ』が開発した特殊櫛歯ピン付きカツラを製造販売しない。
2、これに違反した場合には違約金として1000万円を支払う。
 ところが『アート』は、この約束に違反して特殊櫛歯ピンつきカツラを販売した。そこで『アデ』は、違約金の支払いを求めた。しかし、『アート』が販売した相手は『アデ』からのスパイで、無理やり特殊櫛歯ピンつきカツラを要求し、『アート』は断り切れずに販売してしまった。いわゆる「おとり捜査」である。『アデ』の違約金請求に対し、『アート』は「約束違反はあったが、それは『アデ』の指図を受けたA氏の要求によるものだから、『アデ』の請求は許されない。」と裁判を起こした。

 判決は、「『アート』に約束違反はあったが、『アデ』は調査の範囲を超えて、積極的に『アート』が約束違反をするように働きかけたので、違反はないとみなす。」というものでした。

 犯罪をそそのかして、それをやった相手を逮捕する「おとり捜査」は、日本ではまだ認められていません。

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名言 : 「友達 ≦ X < 恋人」 Xがなんか一番やるせない。  (マンタ)

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1031. ムーンショット型研究開発制度 [ニュースより]

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                            迷走台風(2016.08.27.)

 政府は来年度から複数の研究者に予算を配分し、同じ開発テーマの成果を競わせる「ムーンショット型研究開発制度」を始めます。総額100億円。開発テーマの例として、
①仮想現実の映像の中で故人を登場させ、本人がいるかのように自然な会話ができる技術。
②台風の洋上の進路を操作して上陸を回避する技術。
③重症患者を冬眠のように一週間程度、人工的に体の活動を休止させ、治療態勢が整うまで延命させる技術。となっています。

 「でも…」とへそ曲がりの私は感じてしまいます。仮想現実の中での亡き父親からの言葉は、「お前達には世話になったね」程度のものではないでしょうか。入れたデータの範囲内ですから。また、台風の猛威に耐え、その後の作物の恵みに感謝するという日本人の生き方が、他と争わない穏やかな国民性を生み出したと和辻哲郎氏は述べています。台風の来なくなった日本人は、どんな性格に変わるのでしょうか。そして冬眠治療。かつて書いた凍結保存を思い出します。(No.76) 誰もが望めば、日本の医療費を一気に圧迫しかねません。

 なんか、どれをとっても発想が今一つ幼稚な気がしてなりません。それよりは、欲望を膨らませる方向とは逆の、「うまくコントロールする方法」を競わせたらどうでしょうか。その方が将来世代のためになると思うのですが。

〇ムーンショット型研究開発制度
https://trend-new.net/moonshot/

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川柳 : メールだと 何でも言える 不思議だな  (D)

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