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1908. ダイレクトメール [地歴公民科]

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                       特定小型原動機付自転車の中の1台

 我が家に電動バイクを作っているM社のダイレクトメールが届きました。私の高校の一学年上の知らない先輩からでした。挨拶状と一緒に色々な特定小型原動機付き自転車 (通称:電動キックボード) の写真の載ったパンフレットが入っていました。「とうとう私にも電動三輪車の案内が来るようになったか」と、少々寂しくなりました。

 今年7月1日から道路交通法が変わり、最高速度が20km以下で長さ1.9m、巾0.6m以下の電動モーターを利用した原付車両は、16歳以上であれば免許が無くても公道を走れるようになりました。ヘルメットの着用は努力義務です。免許返納した後の老後の買い物や通院には便利だろうなあと、少しそそられました。

 ところが読み進んでいくと意外な事が分かりました。何とその手紙は、そのような二輪車と三輪車をこれから中国で生産し、中国と日本で販売する予定なので、是非その株主になって欲しいという利殖の案内状だったのです。一株10万円で、3株以上の申し込み者には定価の30%引きで購入できる株主優待券を発行し、10株以上の保有者には車両1台を無償で提供するとあります。配当は3年目から開始し、予想株価は店頭公開後10~20倍になると謳っています。


 今は株を購入する気はありませんが、株式会社設立の分かりやすい資料が手に入ったので、私はこれを政治経済の教材として今後授業で活用したいと考えています。

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名言 : 人間を動かし変えてゆくのは難しい理論や理屈ではない。感動が人間を動かし出会いが人間を変えていく。 (D.S.)

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1907. 猛暑 [ニュースより]

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                 56度のデスバレーで写真を撮る観光客 (FNNニュースより)

 来週の熊谷市の最高気温予想は40・39・38・39・38・39・38度です。体温計が使えなくなりそうです。米国のデスバレーでは56度を記録しました。たんぱく質が固まるのが60度ですから、観光客も長居はできません。

 しかしこの暑さ、「今年が一番涼しい夏だ」と語るのは東京大学大学院齋藤幸平准教授です。これからは暑くなる一方だと言います。
「気候変動が進むと、自然災害が起こるとか熱中症で亡くなるという問題だけではない。経済損失、水不足、食糧危機、インフレが加速して飢餓や貧困がアフリカで増える。すると難民が増え、それに対する排斥運動や資源争奪の紛争などの右派ポピュリズムが台頭し、社会の大混乱がやってくる。」と。(TBS News Dig)
 現在南極の氷とシベリア凍土の氷も溶けていて、このままだと生態系のバランスが大きく崩れます。


 何とも不気味な話ばかりですが、この地球温暖化の速度を緩めるために私達ができる事は、温室効果ガスの削減しかありません。その第一歩が化石燃料の廃止なのですが、広島サミットでは唯一日本の反対で先送りとなりました。もしかしたら人類はこの暑さで滅びるのかもしれません。

 しかしたとえ滅びるにしても、やるべき事をやった上での最期であれば、少なくとも自己嫌悪という最悪の後悔は起きないはずです。そろそろ価値観の時計を反転させませんか?経済発展重視の不安な生活から、人生の旅を楽しむスローライフの安心な生活へ。


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名言 : 努力をしない人ほど自分の可能性を信じている。  (T.A.)

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1906. ビッグモーター [ニュースより]

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                         ビッグモーター社

 修理代金を保険会社から水増し請求したビッグモーターの社長が記者会見を開きました。「各工場が勝手に行った」と強弁しましたが、真実のかけらも感じられませんでした。彼は引責辞任するそうですが、全ての株式を取得していますから(Wikipedia)、実権は手放すつもりがないようです。損保各社への不正請求、社員に対するパワハラと厳しい罰金・降格人事、不正車検の実施、街路樹への除草剤散布等の全てが事実なら、まれにみる犯罪組織です。今真面目な修理工場や中古車店までが疑念の目で見られています。しっかり民事と刑事で罰を受けて欲しいものです。

 ところで、被害者である損保会社の一つ損保ジャパンは、社員37人をこの会社に出向させていました。また社長の息子もこの損保会社の前身の日本興亜損保に一年間社員として働いていました。という事はこの事件、双方がグルでやっていた可能性が高くなりました。まさかこれに監督官庁の国土交通省の役人までも、とはならないでしょうね。

 問題は、内部でカネを回し合う閉鎖的なシステムです。第三者機関も大事ですが、内部通報者による告発が一番です。今内部告発者は、公益通報者保護法によって会社から不利益を受けないよう手厚く保護されます。皆さん、入社したら会社の法令違反はしっかり告発して下さい。その事によって同期の社員に後れをとる事は決してありませんから。この事を消費者庁もしっかり啓蒙して欲しいと思います。

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名言 : 「金で買えないものはない」「金で買えないものもある」という意見の対立は、ほとんど全てが金で買える事実を大前提にして成立している。  (K.S.)

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1905. 先人の知恵 [ニュースより]

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                  三人が亡くなった悲しいニュース (TBSニュースより)

  21日、福岡県の犬鳴川で、川遊びをしていた小6の女子3人が溺れて死亡しました。事故は主流と支流が合流する水深2.5~3mある場所で起きました。専門家は、「川は生きものなので、毎日姿を変える。プールのように安定していず、滑ったり、堆積物があったり、掘られて深くなった所が、ところどころにある。」と警告します。この知恵を彼女達は事前にどの程度知っていたのでしょうか。

 私も高校時代、友人と言った海水浴場で危険な目に遭いました。私は海面が膝下ぐらいの浅い所に立っていました。砂浜に戻ろうとしたところ、沖に向かう引き潮が強くて歩けないのです。力を入れると、爪先が砂に潜っていきます。時間をかけてゆっくり歩みを進め、何とか波打ち際までたどり着きましたが、あの恐怖は今でも忘れられません。事前に海の潮の知識を手に入れていれば、あのような目に遭わずに済んだはずです。

 人間が動物と違う点は、先人の知恵を言葉や文字で確実に後輩に伝えられる点にあります。動物達はそれができないため、常に一定数の犠牲を伴いながら種を存続させています。多くの動物は多産型です。そう考えると、現代の私達の少子化傾向は、医療の進歩などのおかげで人間が生存期間中に死に出会う機会が遠ざかっている証拠なのかもしれませんね。

 とは言え、大事な命を無駄にしないためにも先人の知恵は軽視せず、ありがたく拝聴していきましょう。これは私自身の実感です。

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名言 : 忙しい時ほど見たいTVがあり、暇な時はつまらないTVしかない。 (K.S.)

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1904. 裁判記録 [ニュースより]

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                     大阪地方裁判所 (読売新聞デジタル版より)

 5月30日、大阪地裁でストーカー事件の弁護士が手錠をかけられる出来事がありました。その時のやり取りです。

裁判官「録音してますか」
弁護士「答えません」
裁判官「(ICレコーダーの)電源を切って、しまうよう命令します」
弁護士「その根拠は」
裁判官「答える必要ありません。従わないならば退廷を命じます」
弁護士「説明もないのに退廷なんて。絶対出ない。」

 この後弁護士は手錠をかけられ、別室に連れ出されました。法廷で弁護士が手錠をかけられたのは戦後2人目です。

 弁護士の言い分は、裁判記録にも間違いはあるので、それを正すためにも録音は必要だというものでした。一方裁判所側は、法廷内の音声が加工されて社会に出る可能性や、裁判の公正や関係者のプライバシーを考慮すれば、録音は到底認められないというものです。

 授業でこの問題を生徒に聞いてみました。すると「裁判所が録音すればいい」という答えが返ってきました。そこで退職書記官の知人に尋ねた所、裁判の記録は一旦テープに録音し、その後文章化して調書として残しているとの事でした。重大な事件を除き、使用済みのテープは再び他の裁判で再利用されます。調書は関係者が申請すれば閲覧できますが、訴訟の指揮権は全て裁判官にあるそうです。よく理解できました。

 私は、今やSDカード等の記憶媒体が安く手に入る時代なので、生徒達の言う通りどんな裁判でも調書と一緒に録音記録も残した方がいいと感じました。

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どどいつ : 別れて気づく 今となっては ケンカの日々も 愛おしい  ((^ω^))

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1903. オチ [雑感・気づき]

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                            オランダのルッテ首相

 新型コロナウィルスが蔓延していた2020年3月9日、感染者が急増したオランダで、ルッテ首相がコロナ対策を呼び掛ける記者会見を開きました。
「今この瞬間から握手をやめましょう。挨拶は、足と足やひじタッチなどでもできます。学校では握手以外の挨拶を教えています。どんな挨拶でもいいので、握手だけはやめましょう。」
気持ちよく記者会見を終えた首相、思わず同席していた保健機関の男性に握手をしていました。
「あ、ごめんごめん。もう握手はできないんだった。」
と赤面して、改めて互いのひじとひじを合わせて挨拶しました。

 このオチには、笑ってしまいました。日頃のクセでついやってしまったこの首相、憎めませんね。普段から積極的に握手を求める優しい人物なのでしょう。このような想定外のオチのある笑い話は大好きです。

 あまり似てはいないのですが、今日勤務校でこんな場面を見ました。
 ぼんやり「落とし物ショーケース」を見ていた女子生徒に女の先生が尋ねました。
「どうしたの?」
「落とし物、見にきました。」
「何か落としたの?」
「何も落としていませんでした。」
 そこくるかー、と言いたくなりました。

〇ルッテ首相の大失敗の記者会見
https://youtu.be/WT0D5tkeY6s

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狂歌 : 友達に 「早く来い」言った 次の朝 電話の前で 謝る自分 (16歳になった人)

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1902. 言葉 [教育の話題]

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                      見るからに酸っぱそうな梅干し

 東北放送ラジオで、日頃野球中継を担当しているアナウンサーが、
「自宅で2カ月かけて梅干しを作っています。」
と話していました。最後に一言、
「真っ赤な梅干しを数個口いっぱいにほおばると…、と言っただけで唾が出てきますよね。人間の脳は、言葉一つで体にこんな変化を与えるんですからすごいものです。そしてどんな小さな一言でも言葉は体を変化させるのですから、言葉を扱う私は本当に気をつけなくてはと思いました。」

 私はこれを聞いて、以前私が思わず発した、
「いい香りがするね」
の一言で、一人の生徒の顔がパッと明るく輝いた事を思い出しました。ほんの一言でしたが顔面の毛細血管が大きく拡張していました。体のプラスの変化はきっと心にもプラスの変化をもたらした事と思います。高校生ぐらいになるとなかなか表面には出しませんが、誰でも褒めて欲しいんですよね。小中学生相手の塾の講師をしていた頃は、正解ばかりでなく大きな声で回答した子も褒めてあげました。

 高校生になると、さらに「認められたい」という欲求が大きくなります。始業時に大声でおしゃべりが止まない生徒には、「その話、みんなに聞かせてくれるかな?」で、大体うまく収まります。実は、みんなに注目して欲しい話題があったんですよね。

 アナウンサー同様、言葉を扱う職業の私は、できるだけ人を喜ばせる言葉を見つけねばと思っています。そして、人を傷つける言葉だけは厳に慎まねばと戒めています。

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川柳 :  年賀状 使い古しの かもメール  (民族)

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1901. 悪と善 [地歴公民科]

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                  現代の巨悪 プーチン (NHKニュースより)

 「病気になったからこそ、学んだことが本当にたくさんありました。」
水泳の池江瑠花子選手の言葉です。

 私達の人生には、病気や事故、盗難、いじめなど私達を悲しませる「悪」が多数存在します。誰にとっても困り者の「悪」ですが、私はこの「悪」が世界を動かしてきたと考えています。ただし、決して「悪が主導して」という意味ではなく、「人類の対戦相手として」という意味でです。

 もし仮りに「悪」の全くない天国のような場所があるとしたら、そこは何一つ変える必要のない完璧で静寂な空間となる事でしょう。故意や過失による「悪」が存在しない場所であれば、不完全な人間は身動きがとれません。

 一方私達が自由に動き回る現実世界では大小様々な「悪」が存在し、時に多くの人々を悲しませています。しかしそんな「悪」ですが、これが触媒となって被害を減らそうとする試み(=「善」)が導き出されてきました。その結果、哲学や医学、科学、法律などの文明が産まれています。

 個人の問題として考えてみても、原因が他人か自分自身かを問わず、被った「悪」は取り除かねばなりません。「悪」にどう対処したかを内省した時、私達は自分の成長や停滞を実感します。したがって、困り者の「悪」ですが、これは個人や人類を進化(=変化)させるためには必要なものと私は思うのです。現在、プーチンという巨大な悪にどう立ち向かうべきか、私自身自問自答しています。

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名言 : かっこよく書いたと思った手紙を次の日見ると、とても恥ずかしく出せない。 (K.H.)

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1900. 分断 [ニュースより]

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             りゅうちぇる氏(右) (NHK高校講座「家庭総合」より)

 今日は何とも悲しい話です。りゅうちぇる氏が亡くなりました。自殺だそうです。原因はネット中傷と書かれていますが、よく分かりません。ただ今の世の中、他人への共感が消えつつあると感じるのは私だけではないと思います。ネット社会は、その匿名性で他人をとことん中傷する人々を増やしています。通販商品の口コミの中にすら面罵し合う人々がいる位ですから。

 最近のゲームアプリの中に、ウクライナ軍のドローン映像を見ながらロシア軍の戦車を攻撃したり逃げ回るロシア兵を射殺するものが出てきました。ゲーマー達は、蚊やゴキブリを殺すように敵の兵士を殺す事に快感を覚えるのでしょう。本来なら、共に感動を分かち合えた若者同士なのにです。今や彼らからそんな感覚は消えています。

 同様の傾向は、MCバトル(ラップバトル)にも見られます。出場するラッパー達は、互いに「お前、クサイ、ウザイ、キモイ…」と、目の前にいる対戦相手を口汚なく罵ります。勝つためなら、相手の肉体的・精神的な弱点を思いつくまま無遠慮に叫び続けます。結局勝者一人のために、多くの対戦者達が怒りや悔しさを滲ませ、傷ついてステージを降りています。

 これらに共通する姿勢は、世の中を自分の敵か味方かの二色に分け、敵と決めたら相手が人間である事を忘れて存在まで否定する姿です。人は誰もが望まれて生まれてきており、充実した人生を送る権利があるという事を、改めて認識させる時代になったと感じます。

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名言 : 親の涙の後に必ず自分の涙   (名無し)

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1899. コンプレックス [思い出話]

 
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                    心理学者 河合隼雄氏 (ウィキペディアより)

 キャッチボールの下手な生徒が試合で球を受けそこね、「送球悪いぞー」などと怒鳴っているのを見ると、彼が捕球コンプレックスを必死に隠そうとしているのを感じてしまいます。むしろその事実を隠さず、「俺、ボール捕るのが下手なので今回は応援に回るから」と言った方が人間的に大きく見えます。身体的欠陥や技能の低さと当人の人格は全く別物なのですが、人はともするとそれを混同して友人との間に垣根を築いてしまいます。

 心理学者の河合隼雄氏は、コンプレックスについて次のように書いています。
 「劣等感は、何か劣っている事そのものに原因があるのではなく、その劣っている事が自己を傷つけるものと感じ、それを他人の目から隠そうとする逃避的な意識から生まれる。」
まさに見抜いていると感じます。

 30年ほど前、勤務校に髪の毛の全くない女子生徒が入学してきました。はじめ私達は放射線治療中かと気を遣いましたが、実は生まれつきの体質でした。ボランティア活動で校外に出る事もありましたが、彼女はかつらをかぶる事もせず三年間堂々とその姿で学校生活を送りました。確かに彼女は目立っていました。しかし本人は無毛という事実が自分自身を傷つけるとは全く思っていないようでした。ご両親の教育のすばらしさを感じたものです。あたりの視線を全く気にせずごくごく普通に生活する彼女は、他の生徒達や私達教員に立派な生き方の一つのモデルを示してくれました。

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名言 : 二個欲しいものは、一個しか売ってない。   (名無し)

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1898. 難問 [雑感・気づき]

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           「鉄格子がなくて情がある」と評判の京都いわくら病院 (精神科)

 昨日のブログに対して、お散歩爺様から「この様な犯罪者は警察も家族も判断しようがありませんね。」というコメントを頂き、私はしばらく考え込んでしまいました。

 「自分で自分をコントロールできない」と悩む人をどう扱うかは、本当に難しい問題です。一昔前なら、鉄格子のはまった精神病院に入れればそれでよかったのですが、人権意識の高まった現在ではそうもいきません。むしろ今や精神病院は、内部的には壁を取り払ったオープンスペースを増やし、外部的には軽度の患者さんが地域に出て散策等ができるような形に変わりつつあります。

 精神病で一番悩んでいるのは患者さん本人です。自分自身への不信感と周囲の人からの差別のまなざしの二重の苦しみの中で生きています。一方、開放的な精神病院の周辺の住民の皆さんの心配も理解できます。何かあってからでは遅いですから。

 全くの素人考えですが、こんな時こそAIに活躍させてはどうかと考えてみました。患者さんが外出する時はAIが脳波を計測するヘッドギアをかぶり、AIが異常を検知したら病院に無線で連絡するシステムです。しかしこれもヘッドギアをつけさせる事自体、人権侵害と言われそうですね。結局時間に余裕のある地域の元気な老人達に、ボランティアで「地域見守り隊」としてブラブラ散歩してもらうのが一番いいでしょうか。いくら考えても本当に難しい問題です。

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名言 : 校内でウワサをしていると、すぐ背後にウワサされている本人がどこからともなく現れる。しかも悪口の時にはその確率が上昇する。 (K.S.)

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1897. 若柳小事件 [ニュースより]

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                        エピメニデス (ウィキペディアより)

 6日午後3時半頃、栗原市若柳小学校で開いていた業者用通用口から軽トラックが侵入し、校庭の小学生4人をはねました。4人の命に別状はありませんでしたが、警察は小野寺章仁容疑者(42)を逮捕しました。小野寺容疑者は、故意にぶつけたと供述しています。

 彼は当日の未明と事件直前の午後1時過ぎの2回警察署を訪れ、「自分の様子がおかしい」と相談しています。その後親族に付き添われて帰宅しました。警察は、小野寺容疑者が誰かに危害を加える恐れはないと判断し、保護しませんでした。

 このニュースを聞いて、私はエピメニデスのパラドックスを思い出しました。昔クレタ人のエピメニデスが「クレタ人はいつも嘘をつく」と言ったというあの話。エピメニデス自身が嘘つきなら、クレタ人は正直者になってしまうというパラドックスです。小野寺容疑者が自分自身を「おかしい」と悩んで警察に相談したのであれば、彼は本当に「おかしい」のか、それとも「おかしくない」のか?

 もしかすると彼は多重人格なのかもしれません。1955年生まれの米国の強盗・強姦犯ビリー=ミリガンは、自分の中の23人の人格に悩まされ続け、最終的に無罪となりました。もちろん今回の事件は、殺人未遂の小野寺容疑者が真っ先に罪を問われる事になりますが、今後警察や小学校にも責任追及の矛先は向きそうです。しかし、もし小野寺容疑者の言う事が正しければ、今回の関係者誰もが気の毒に思えてなりません。

〇ビリー=ミリガン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%82%AC%E3%83%B3

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名言 : 無駄は価値観の変化から生まれる。   (K.T.)

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1896. ケンカ両成敗 [教育の話題]

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                          ケンカ (フリー画像より)

“足して2で割る”案は最悪になる。 (加賀見俊夫)

 ある女性のブログに、昔レコード店で店番をしていた時、一枚のCDを持った男が、「音が変だから交換しろ」と言ってきた話が載っていました。聴いてみてもCDには異常がなく、その事を伝えると彼は逆上して手がつけられなくなりました。警察を呼び、警官は駐車場でしばらく彼の話を聞いた後、「彼も謝りたいと言うので、ここはお互い『いち・にのさんっ!!』で頭を下げて下さい」と言ってきました。仕方なく警官の『いち・にのさんっ!!』で「すみませんでした」と頭を下げると、相手は「気ぃつけやっ!」と怒鳴りました。自分は警察官にも騙された気がして怒りがわいた、という話でした。

 そりゃそうですよ。私は昔からケンカ両成敗という考え方が大嫌いです。それなら裁判所はいりません。ケンカの原因には軽重があるはずです。私も生徒同士のもめごとの仲裁は何回かしてきました。その時は、一人一人個別に事情を聴き、目撃した生徒達から情報を集め、それらを時間を追って記録に残して保護者への説明に備えます。そして、例えば「7:3」で責任が認められた場合、まず7の生徒に謝罪させますが、被害者側の3の生徒にも自分の非を相手に伝えさせます。「0:100」は別として、被害者も自分の非を認める事で両者納得する解決につながるからです。

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名言: 少女漫画の中で「かわいい」というセリフがあっても、みんな同じ顔をしているので別に意味はない。  (M.K.)

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1895. 音楽 [思い出話]

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                       探検ファクトリー (NHKのサイトより)

 漫才中川家の滑稽な二人と吉本新喜劇座長のすっちーの三人が様々な工場を見学するNHKの『探検ファクトリー』で、先日三人はレコード製造工場を訪問しました。50年前に八代亜紀や小林旭がお礼に来た時の写真や、ここで作った『およげたい焼きくん』のレコードが爆発的な売れ行きを示したといった昭和の話が出てきて、懐かしく感じました。

 私が小学生の時、音楽好きの父が当時としては高かったビクターのステレオ電蓄を購入し、レコードをかけて世界の行進曲をよく私達に聞かせてくれました。当時はEP盤(45回転)とLP盤(33.3回転)のレコードが主流でしたが、SP盤という古いレコードやソノシートというビニール製の簡易レコードも出回っていました。私が最初にねだって買ってもらったのがペレスプラード楽団の『闘牛士のマンボ』でした。何回も繰り返し聴いたものです。

 レコードのおかげで私は音楽に親しむようになり、中学校ではブラスバンド部に入りました。上京しても、かぐや姫の『神田川』やばんばんの『いちご白書をもう一度』のような学生生活を送り、小坂恭子の『想いでまくら』や八代亜紀の『花水仙』で失恋の痛みを癒し、中島みゆきの『時代』を聴いて結婚しました。レコードのおかげで私は音楽大好き人間になっていました。音楽はタイムマシンのようで、聴けばいつでもあの時代に戻ります。レコードを発明したエジソンには感謝でいっぱいです。

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 一番自分を傷つけている時、それは無理な自分を演じた時。 (D.M.)

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