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166. 一人一役 [地歴公民科]

名言 : 男二人でプリクラを撮っているのを見かけると、こっちが悲しくなってくる。 ()

一人一役
 アフリカのピグミー族の男達は、 一人一役制で集団で狩りをします。 目の良い人は獲物を探すレーダー役、 足の速い人は連絡係、 吹き矢や弓、 刀に長けてる人はそれぞれのプロとして、といった具合に。

 獲物を仕留めて村に凱旋すると、 村の女性達や子供達は大喜びで感謝の踊りを踊ります。 参加した誰もが 「オレがいたから獲れた」 との自負心にあふれ、 家族も夫や父親を誇りにして生きています。 男達にとって、 狩りは仕事であると同時にレクレーションでもあるのです。

 一方現代の日本社会を眺めると、こんな喜びに満ちた仕事をしている人は何人いるでしょうか。 でも皆さん、 諦めてはいけません。 あなたと全く同じ人はいないのですから、 あなたが力を発揮できる分野は必ずあるはずです。 自分が社会貢献できる分野を根気強く探しましょう。

 見つけるコツは、 ①「面白そう」と感じた事はとことん追究する事、 ②自分の明るい未来を具体的に思い描く事、 ③他人の忠告には素直に耳を傾ける事、です。


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165. 夜空 [思い出話]

どどいつ : どんな所に 出かけていても あなたに会えると 期待する     ()

夜空
 夜空の星と星の間は、 何色だと思いますか? 私は昔、黒だとばかり思っていました。 しかし…。

 長女が大学四年生の時、 彼女と妻と私の三人で北海道一周旅行をしました。 札幌から東に、 層雲峡、 知床、 釧路(彼女のアパート)、 そして札幌と、 レンタカーでの四泊五日の旅でした。 初日から、 極めて勢力の強い台風が我々の後を追って東進してきました。 知床に着いたとたん、 辺りは土砂降りとなりました。 翌日もひどく、 どこも見られずに釧路にたどり着きました。

 夜、 雨が上がったので近くの森に夜空を見に行きました。 その時、 私の宇宙観が大きく変わったのです。 見上げた空は、 台風一過の澄んだ空気のお陰で、 星と星の間に無数の星が見えました。 まるで黒い紙に砂糖をまき散らかしたかのようです。 星と星の間は、 黒と言うより黒っぽい灰色なのです。 宇宙は星で満ちている事を実感しました。

 そして私達親子にこれを見せるため、 あの台風は列車まで止めて吹き荒れてくれた気がして、 一人で勝手に北海道の皆さんに申し訳なさを感じていました。

その時の夜空に近い星空の写真です。
http://ryutao.main.jp/film_sasori.html


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164. ヒミツ [ニュースより]

狂歌 : 眠くても 睡魔と戦い ノートとる 見直し疑う これが文字かと (E)

ヒミツ
 先日ある新聞に、 次のような特定秘密保護法の記事が載っていました。

 「国会の非公開の 『秘密会』 で行政機関から特定秘密の提供を受けた議員が、 国会外で 『実はこうだった』 と漏らしたら懲役5年になるのか、 と質問された内閣府の岡田広副大臣は 『ご指摘の通りだ』 と認めた。 …議員は情報を話さなくなるかもしれない。 国民が報道などを通じ秘密を 『知る権利』 が制約されることになる。」

 私もこの法律は色々問題ありと感じるのですが、 この記者の考え方は間違っていると思います。 彼は、 議員が 「秘密を漏らさない事」 を問題視しているからです。 医師でも教員でも秘密は漏らしてはなりません。 これは議員でも同じです。

 この法律の問題点は、 秘密の範囲についての政府の説明が曖昧で、 将来いくらでも拡大解釈されかねない点にあります。 修正が必要です。 皆さん、 新聞報道であっても情報は複数取り寄せ、批判的に検討しましょう。


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163. 授業料 [思い出話]

川柳 : 「ごめんね」と 一言言えたら 楽なのに  (クロウ)

授業料
 「グロリア●●、 アルバイト募集、 月三十万円確実。」 学生時代、 こんな広告につられて会社を見に行きました。

 近代的なオフィスでした。 説明会は一日五回、 しかも内側から鍵をかける入念さ。 内心ハラハラでしたが、業務は英語の百科事典の訪問販売でした。 三十万円の一式を売ると十万円手に入ります。 ところが保証金として、 事前に見本と契約書の綴りを三千円で入手なければなりません。 迷った末に三千円払いました。

 翌日から電話で営業です。 しかし「アタリ」のない日が続きました。 間もなく会社が倒産しました。 ショックでした。 「高い授業料だったなあ」 と、 あきらめました。

 数年後、 その会社が計画倒産の詐欺で摘発されました。 その会社は、半年位ビルの貸しフロアで説明会を開き、 保証金が集まった頃を見計らって姿をくらましていたそうです。

 皆さん、 不自然に高い仕事は要注意ですよ。 また電話口の向こうで、「お電話ではご説明しかねますので、 直接ご来社下さい。」 という言葉を聞いたら、 この話を思い出して下さい。


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162. 儀式 [宗教的感覚]

名言 : 「猫踏んじゃった」は、必ず高速になる。  (S)

儀式
 父が生きていた頃、 私は父の体を火葬場で焼くなどという事は想像もできませんでした。 悲しくて、 あと一日、 もう一日と日延べするのでは…、 と秘かに案じていました。

 今から十三年前、 とうとうその日がやって来ました。 父は心臓病で亡くなりました。 遺体安置所で主治医の先生やお世話になった看護婦さんが父の遺体に手を合わせて下さっている間、 私は感謝の気持ちで一杯でした。

 その後、 葬儀は父の希望だった教会でやっていただきました。 前夜祭(お通夜)、 告別式と一つ一つの儀式が心に滲みました。 自宅から出棺する時、 さらに教会から火葬場に出棺する時、 私はそれぞれご近所の方々や参列して下さった方々に感謝の気持ちを伝えました。 こうして、 火葬場に着いて最後のお祈りを終える頃には私の気持ちはすっかり整理され、 すんなり棺を係の方にお渡しできました。

 それ以来、儀式には人に覚悟を決めさせ、 悲しみや寂しさを和らげてくれる「癒やしの力」があるように感じています。


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161. 左のほほの意味 [宗教的感覚]

どどいつ : 何度どんなに ケンカをしても 最後は仲良し 父と母  (末っ子)

左のほほの意味
 勤務校の聖堂で、 クリスマスミサが行われました。 パイプオルガンの伴奏に合わせて、 生徒と教職員の全員がキャンドルライトを手に聖歌を歌った時、 感動で声がつまりそうになりました。 私達は、 感動という形ですでに神様を見ているのではないでしょうか。

 話は少しそれますが、ある哲学者が聖書の 「右のほほを打たれたら、 左のほほも差し出しなさい」 という部分について、 次のようなお話をされていました。

 「打たれたから打ち返すという事を繰り返している間は、 戦いは終わりません。 左ほほを出す事によって、 相手の変化に期待するのが正しい人なのです。 相手はいぶかるか、 反省するか、 あるいは何も考えずにたたき続けるか、 それは分かりません。 でも、 そこに望みをかける価値はあります。 神様は、 そんなギリギリの選択にきっと応えてくれる事でしょう。」

 ここでも小さな感動を覚えました。


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160. 君を乗せて [思い出話]

狂歌 : 母親の 昔のアルバム 見ていたら 私と同じ 顔を発見 (カズゴン)

君を乗せて
 聖堂で、 弦楽四重奏が演奏されました。 「君をのせて」の曲を聴いた時、 久しぶりにまぶたが熱くなりました。

 次女の小学校の卒業式の前日、 彼女は風疹にかかってしまいました。 私達夫婦は長い時間相談しましたが、 法定伝染病の子を出席させるわけにはいかないという結論になり、 彼女と担任の先生にその事を伝えました。

 翌日の式には、 私達夫婦が参列しました。 帰宅すると、 彼女はピアノで「君をのせて」を大音量で弾き、 泣きながら歌っていました。 卒業生全員で合唱した曲でした。 私達は撮ってきたビデオを見せましたが、 慰めの言葉も見つかりませんでした。

 数日後、 担任の先生から、 「校長先生が、 校長室で卒業式をして下さる」 との嬉しいお知らせが来ました。 我が家にパッと明かりがともったようでした。

 当日学校に行くと、 平日なのにうるさい児童がいるなあと思ったら、 同級生達でした。 校長室でみんなそろって歌っていた姿は、 涙でかすんでよく見えませんでした。


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159. 貴重な体験 [思い出話]

川柳 : 賞味期間 関係ないのと うちの親    (たー)

貴重な体験
 「教員は世間知らず」 と言われないよう、 私達は一年に一回ずつ研修会を開いてきました。

 一番印象深かったのは、 26年前の宮城刑務所です。 二つの扉を開けて中に入った時はさすがに緊張しました。

 ビックリした事、 その1。 坊主頭の受刑者の皆さんは、 色白で太っていました。 10年以上の長期の受刑者が多く、 毎日二千キロカロリー以上の食事を摂って室内作業を続けているからだそうです。

 その2。 敷地内は、 松島瑞巌寺にもう一本あるという見事な臥竜梅(がりゅうばい)を始めとして緑が多く、 きれいに剪定されていました。

 その3。 カレーライスの所内食をいただきました。 米7麦3のうっすら茶色い麦飯で、 スプーンの中でのカレーによる崩れ具合は白米より早い気がしました。 俗に 「臭い飯」 と言いますが、 全然臭くはありません。

 その4。 所長さんのご好意で、 終了後に懇親会場まで公用車を出していただける事になりました。 玄関前でみんなで待っていたら、 やって来たのは護送車でした。 車中からは、町の人の視線がまぶしく感じました。


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158. 日本の不思議 [地歴公民科]

名言 : クラスで雪合戦をすると、先生が一番大変な目に遭う。 (m.s.)

日本の不思議
 昔、アメリカ人のALTの先生にご協力をいただき、 「Discover Japan (日本発見)」 という授業を行いました。 生徒達が使い捨てカメラで 「日本的なもの」 を撮り、 それらをALTの先生がどう感じるか聞いてまとめるというものです。

 先生の面白いご意見がたくさん聞けました。 その中からいくつかご紹介します。

〇玉子かけご飯 : 「私はもう慣れましたが、 アメリカでは誰も生の玉子は食べません。」

〇洋式トイレの温便座 : 「私達アメリカ人は温便座をとても奇妙に、 時に不快に感じます。 というのも、 直前までそこに長時間誰かが座っていたような気になるからです。」

〇職員室のストーブ : 「いくら寒くても12月1日前には点けないという 『がまんの精神』がすごい。 私は日本人はがまんしすぎだと思います。」

 皆さんも、 ALTの先生から面白ネタを仕入れてみませんか。


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157. LINEと原発 [教育の話題]

どどいつ : テストが終わった 解放感で いっぱいなのも 返却日まで  (あ)

LINEと原発
 皆さんはLINEをやってますか?

 LINEを注意された中三の息子が 「自分一人が中止したら仲間はずれになってしまう」 と大泣きし、 キレて端末機を床に投げつけ壊したいう話が、 新聞に載っていました。

 授業で、 LINEを何人位やっているか尋ねた所、 クラス全員がやっていました。

 既読・未読がすぐ相手に分かるこのツールは、 もはや会話と同じですよね。 聞き流したり答えなかったりが自由にできないLINEは、互いを縛っています。 誰もが、 これをどう扱うべきか思案しあぐねています。

 出生前遺伝子診断、 iPS細胞、 小型無人ヘリ、 そしてLINEと、 今の技術の進歩に人間はついていけていません。

 一方、 福島原発の汚染水問題の方はなかなか技術開発が進まず、 最近とうとう汚染水を海に流す案が出て来てしまいました。 

 どの分野の科学技術を最優先に開発すべきか、 あるいは制限すべきか、 これを総合的に判断する国際的な機関が必要なのではないでしょうか。


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156. 謎かけ② [宗教的感覚]

狂歌 : お母さん 忙しいのに 元気すぎ そんな元気が 我が家の宝! (Y.I.)

謎かけ②
 前回の生徒の回答の一部です。

●「自分だけが苦労してると思うな。」 朝早くから働いた労働者と夕方五時から働いた労働者のどちらが辛かったかを考える。 前者は肉体的には辛くても精神的には楽な一日、 後者は肉体的には楽でも精神的にはハラハラし通しの一日。 どちらが辛いかは誰も分からない。 ただ 「人間は他人の辛さを感じられない」という事だけは言える。人は皆、色々な辛さを抱えて生きているのだ。

●「他人と比較するな。」 本来は幸せだったはずの前者も、後者の給料を知ったとたんに不幸になってしまった。人間は、他人と比較して自分を不幸にしていくのだ。人間と神様との契約はそれぞれに1対1。

●「安心して努力せよ。」 広場に来る努力は前者も後者も等しくしたのだが、雇われた時刻に差が出た。しかし結局最後は同じ1デナリをもらった。努力は必ずしもすぐに報われるとは限らないが、最後は必ず報われるようになっている。

その他は、以下をクリックして下さい。それにしても、高校生の発想力はすごい!

 生徒達の見つけた教訓一覧

生徒達の見つけた教訓1.jpg
生徒達の見つけた教訓2.jpg

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155. 謎かけ① [宗教的感覚]

川柳 : 金欠に なると重たい 一円玉  (0831)

謎かけ①
   先週、 「謎かけ」 のような聖書の一節 「マタイによる福音書 第20章1~16」 を読んで、 そこからどんな教訓が引き出せるか、 生徒達と話し合いました。 皆さんも考えてみて下さい。

 内容はおよそ次の通りです。(全文は文末のアドレス参照)

 「朝早く、 ぶどう園の主人は広場に行き、 労働者を一日1デナリの約束で雇った。 その後も9時、 12時、 15時、 17時と行って、 次々と雇った。 作業が終わり、 給料を支払う時間になった。 主人は、 最後に雇われた人から順番に1デナリずつ与えた。 朝早くから働いた労働者はもっともらえると期待したが、 やはり1デナリだった。 そこで 『不公平だ』 と文句を言ったが、 主人は 『給料は約束の金額だから、 私は間違った事はしていない。 自分の給料を受け取りなさい』 と言うだけだった。」  1デナリ(八千円位)

 主人は「神様」、 労働者は「人間」 と考えられます。 一見不平等に感じますが、 協議を重ねる中から高校生達は多くの教訓を引き出しました。 次回、 それらをご紹介します。

マタイによる福音書20章
http://web1.kcn.jp/tombo/v2/MATTHEW20.html


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154. 教室でのやりとり [学校生活から]

名言 : 間違ったから消したのに、なぜかまた間違った答を書いてしまう。 (Aさん)

教室でのやりとり
  あるクラスでの、 私と生徒達とのやりとりです。

 「政経の教科書、政治分野がまだ残ってはいますが、 経済分野も面白い所たくさんあるので今日から経済の方に移りたいのですが、 いいですか?」
生徒「ハーイ。」 (ほぼ全員) 
 「では、 授業で飛ばした所は、 各自読んでおいて下さい。」
生徒「読むわけないでしょ。」 (ほぼ全員)

大人の対応で軽くスルーしてくれると思ったら、 予想外の正直な反応。 吹き出してしまいました。 こんなリアクションが楽しいので、 まだまだ教員やめられません。

 味のある回答をもう一つ。 正解は 「西側」 だったのですが…。

 「戦後の米国を中心とした資本主義諸国は、 何側陣営と呼ばれますか?」
生徒「右側」(1名)


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153. 小型無人ヘリ [ニュースより]

どどいつ : どんなに遠く 離れていても そばにいる人 見つけたい  (Angel of Death)

小型無人ヘリ
 米アマゾン社が、 商品を30分以内に配達する小型無人ヘリを発表しました。 実現までには、 まだいくつかのテストや当局との交渉があるそうですが、 もし実現したら一大流通革命となりそうです。

 すでに小型無人ヘリは、 様々な分野で活躍しています。 先日は、 カメラを積んだものが老朽化した高速道路の橋脚の下を点検する様子がニュースで流されました。 労力と時間の大幅な節約になるそうです。

 でも、 でも…、 心配性の私はつい余計な事を考えてしまうのです。 もしこんなヘリが、 物流のために都市の空一面を覆ってしまったら…、 もしカメラを積んだ監視ヘリが、 犯罪防止という名目で市民を二十四時間監視し始めたら…、 等々。

 iPS細胞と同様に、 小型無人ヘリも法律やモラルが確定しない内にどんどん技術開発が進んでいます。 不気味じゃありませんか? 皆さんも是非教室で話題にしてみて下さい。 間もなく、 タケコプターまで実現するかもしれません。

アマゾンの小型無人ヘリ
http://www.amazon.com/b?ie=UTF8&node=8037720011
レクサスの宣伝に出てくる小型無人ヘリ
http://www.huffingtonpost.jp/2013/11/10/lexus-swarm_n_4249078.html


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152. 歌舞伎の「間」 [雑感・気づき]

狂歌 : 「ありがとう」 小さな事に 浪費して 言うべき時に 言い忘れてる  (UNO)

歌舞伎の「間」
 先日、 歌舞伎「野崎村」を見てきました。

 場面は、 無実の罪で油店を解雇された久松(ひさまつ)が戻ってきた野崎村。 その久松との結婚を楽しみに待つ、 お光(おみつ)の嬉しそうな様子から始まりました。

 そこに久松と恋仲だった店の娘のお染(おそめ)やって来たのです。 死ぬの生きるのと一悶着あった後、 お染との結婚は無理と諭された久松は、 お光との結婚を決意します。

 結婚式当日、 花嫁お光の角隠しの下の髪の毛は切られていました。 久松の本心を察したお光は、 自ら尼僧になる事を決意したのです。 詫びつつお染と都に戻って行く久松。 それを見送るお光と父親。 見送る二人の心中は察するに余りあります。 遠くを見続ける二人は、 まるで人形のように一分間ほど動かず語らずの立ち姿でそれを表していました。

 客席も水を打ったように静まり返っています。 そして最後に、 お光は父の胸に泣き崩れていったのです。 歌舞伎の「間」の素晴らしさを学ばせてもらった一時でした。

 それにしても、 「久松の優柔不断さはなんじゃい!」 という気になりました。


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151. 祈り [宗教的感覚]

川柳 : 面談中 母と先生 探り合い    (de・V系)

祈り
 月曜日の朝、 パイプオルガンの賛美歌に導かれて生徒達が一列で聖堂に入ってきます。 私の勤務校では、 月曜日は聖堂で、 その他の日は教室で礼拝が行われます。 全員で賛美歌を歌ってお祈りをし、 聖書の朗読とシスターの言葉に耳を傾けます。

 私は、 このように全員が心を一つにする時間は、 とても大切だと感じています。 と言うのも、私達はその時、 全体の一部ではなく全体そのものになっているからです。 ちょうどコーラスできれいにハモっている時のようです。 身勝手な動きでこれを壊したくないし、 むしろこの完成のために全力で協力したい気になります。 こうして集団は集団として成長していくのでしょう。

 話は少しそれますが、 毎月11日の夜は家中の電気を消して、 家族全員で震災からの復興を祈るというご家庭の生徒がいました。 素晴らしいご家庭ですね。このご家族の祈りに応えて、きっと復興も今後加速していく事と思います。


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