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162. 儀式 [宗教的感覚]

名言 : 「猫踏んじゃった」は、必ず高速になる。  (S)

儀式
 父が生きていた頃、 私は父の体を火葬場で焼くなどという事は想像もできませんでした。 悲しくて、 あと一日、 もう一日と日延べするのでは…、 と秘かに案じていました。

 今から十三年前、 とうとうその日がやって来ました。 父は心臓病で亡くなりました。 遺体安置所で主治医の先生やお世話になった看護婦さんが父の遺体に手を合わせて下さっている間、 私は感謝の気持ちで一杯でした。

 その後、 葬儀は父の希望だった教会でやっていただきました。 前夜祭(お通夜)、 告別式と一つ一つの儀式が心に滲みました。 自宅から出棺する時、 さらに教会から火葬場に出棺する時、 私はそれぞれご近所の方々や参列して下さった方々に感謝の気持ちを伝えました。 こうして、 火葬場に着いて最後のお祈りを終える頃には私の気持ちはすっかり整理され、 すんなり棺を係の方にお渡しできました。

 それ以来、儀式には人に覚悟を決めさせ、 悲しみや寂しさを和らげてくれる「癒やしの力」があるように感じています。


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