SSブログ

1801. 平等 [学校生活から]

24058805_s.jpg
                              平等 (フリー画像より)

 日本国憲法を読むと、「国民は」で始まる条文と「何人も」で始まる条文に分かれている事に気づきます。

 平等権を示す14条は、
「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的または社会的関係において、差別されない。」
ですが、職業選択の自由を示す22条は
何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」
となっています。

 一見、差別の禁止は日本国民の間だけのように見えます。しかし1978年の最高裁判決は、「憲法の基本的人権の保障は、我が国に在留する外国人にも及ぶ」としました。世界人権宣言の精神から言っても当然です。

 教室にも韓国籍や中国籍の生徒がいます。日本で生まれ、日本のマスコミや友人に囲まれ、幼小中と日本の学校で育ってきた彼女達には、自分と日本人の区別は全くありません。しかし将来の夢を語る時、彼女達の目は曇ります。日本の法律が壁を作っているからです。文科省は、在日外国人は「教諭」ではなく「常勤講師」として採用せよとの通達を出しています。優秀な成績で大学を出ても、小中高校の「教諭」にはなれないのです。差別の根絶をめざす学校で、教員の採用に差別がある事に大きな矛盾を感じます。

 本人の責任の無い所で悲しい思いをする人をなくすためにも、私は国内で生まれ育った永住在日外国人の権利はもっと拡大すべきと考えます。

** 高校生のコトバ ***************************

川柳 : 今の子は 本心隠すの うますぎる  (名無しの権兵衛)

nice!(91)  コメント(4) 
共通テーマ:学校

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。