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1461. パラダイム転換 [地歴公民科]

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                              ミャンマーの軍事政権に抗議する人々

 今日の倫理のテーマは「パラダイム転換」でした。パラダイムとは、米国の哲学者クーンが提唱した、「一つの時代に広く行き渡った原理で、人々がそれに基づいて問いや答えを導き出すもの」です。

 例えば中世キリスト教世界の天動説。地球を中心に宇宙は回るとされていました。しかしこれでは説明できない惑星の逆行を説明しようと出されたのがコペルニクスの地動説です。始めは異端説と蔑まれましたが、やがてブルーノ、ケプラー、ガリレイによってその信憑性は高められ、今はこちらが正論となりました。ローマ法王庁がガリレオに謝罪したのは、つい最近の1992年です。

 「科学の進歩とは、究極の真理に向かって知識が積み重なっていくのではなく、パラダイムが断続的に転換する過程である」とクーンは言います。あるパラダイムの中では解決できない事例が出ると、それを解決しようと様々な理論が登場します。その中から全く新しいパラダイムが出現し、科学は新しい段階に入ります。これが科学革命と呼ばれます。

 ニュートンは、ガリレイの手法を引き継いでニュートン力学を完成しましたが、このパラダイムもやがてアインシュタインの相対性理論という新しいパラダイムに取って代わられました。去る1日、ミャンマーでクーデターが起こりましたが、もしかしたら民主主義という「理想的ゆえに脆弱な」政治体制も全く別の政治体制にパラダイム転換されるかもしれませんね。

** 高校生のコトバ **************************

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