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1727. 驚き [雑感・気づき]

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            田中角栄首相と眞紀子氏 (JIJI.COMより)

 田中眞紀子氏の著書『父と私』を読みました。彼女は1972~74年に首相となった自民党の田中角栄氏の一人娘です。『日本列島改造論』を書き、高等小学校卒でありながら東大出の官僚をバリバリ使っていた父親を心から尊敬している様子が、そこここに見られました。

 一方私が最も驚いたのは、自民党の彼女が55年体制で水と油の関係だった社会党の土井たか子委員長と国会外ではよく食事会を楽しんでいたという事実でした。55年体制とは、1955年に革新系の左右の「社会党」が一つにまとまると、保守系の自由党と日本民主党も合併して「自由民主党」を結成し、二大政党制をめざした政治体制です。この保革対決の構図は、「安保条約賛成、憲法改正」の自民党対「安保条約反対、憲法堅持」の社会党という形で1993年まで続きました。当時の国会での両派の峻烈なやり取りを知る私は、与野党の議員間のしこりは相当深いものと思っていたからです。

 眞紀子氏は土井氏を学生時代から尊敬しており、土井氏も議員になった彼女をなにくれとなく世話してくれたそうです。角栄氏の人柄にも魅かれていて、角栄氏の死後すぐに目白の自宅に駆け付け遺体と対面してくれたとあります。政治的には敵味方のように見えても、政治家同士の交友関係は実に複雑だと知りました。しかしたとえ敵味方に分かれていても、人間同士の信頼関係は何とも麗しいとも感じました。

** 高校生のコトバ **************************

どどいつ : 眠るな起きろと たたき起こされ 国会議員に あこがれる (S.T.)

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