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1600. おかみさん [雑感・気づき]

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                     「影を慕いて」のような部屋からの眺め

 「影を慕いて」の作曲家古賀政男氏が学生時代に宿泊し、自殺を思いとどまった青根温泉の宿「不忘閣」に行ってきました。江戸時代、ここは仙台藩主伊達家の湯治場「青根御殿」のあった所で、昭和7年に再建したものです。建物は古く、ネジ式の窓のカギなど、私の幼かった頃を思い出させる調度品があちこちに見られました。

 しかし階段の手すりには擬宝珠(ぎぼし)が施され、欄間に伊達家の家紋「竹に雀」が彫られた部屋もあり、国登録有形文化財に指定された建物だけあって実に格調高いものでした。お風呂も全て源泉かけ流しで6つあり、中でも大湯と呼ばれる浴槽は小さいプール程の広さがありました。

 翌朝希望する客に館内を案内してくれた宿のおかみさんは、作務衣のような普段着で化粧をするでもなく、挨拶もそこそこにスタスタと歩き始めました。ついていくと、「山本周五郎先生が『樅の木は残った』を執筆した部屋」とか「川端康成先生や与謝野晶子先生が作品を書かれた部屋」等、そうそうたる文豪の名前が出てきました。また十七代中村勘三郎の書などもあり、まさに日本文化史資料の宝庫といった風情でした。

 そんなおかみさんを見ていると、宿の維持管理に大変な気遣いをされている事も容易にうかがえ、是非がんばって次代へと引き継いでもらいたいと思いました。料理にも細かな気配りが感じられ、心身ともにリフレッシュさせてもらった宿となりました。

** 高校生のコトバ **************************

川柳 : 勉強を やれと言われて やる気失せ  (M.K.)

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