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306. パラドックス  [地歴公民科]

川柳 : テスト期間 なぜか深まる 友との和  (Bee)

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パラドックス
 米国は今、 世論の二極化が進んでいます。 アンケートによると、民主党と共和党それぞれの熱狂的な支持者がこの20年間で2倍以上に増え、それぞれが 「相手の存在が国家の脅威」 と考えています。 この 「不寛容の姿勢」 は、 やがて人を暴力へと駆り立てる大変に恐ろしいものです。

 一方日本人の 「和」 の精神は、 聖徳太子の 「凡夫の自覚」 に見られる 「寛容の姿勢」 を求めます。 太子は、 「意見が対立した時は、 和やかに話し合いながら理想を実現しなさい」 と説いています。 いいでしょう?

 しかし、ここに一つのパラドックスが生まれてきます。  寛容とは対立する相手を認める事ですから、 結局相手の 「不寛容な姿勢」 も認めざるをえなくなります。 民主主義も同様で、これを否定する意見も一つの意見として尊重せざるをえません。寛容も民主主義も、 ねぱり強い対話が求められるという事でしょうか。 難しい問題です。

※  凡夫の自覚:「仏の目から見れば、誰もが等しく凡夫」という考え方。

参考
http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1297


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