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1368. 苦労 [学校生活から]

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                            Aさん用のフリガナつきの問題用紙
 三年生の試験監督をしました。昨日採点した『倫理』について「だいぶ難しかったようだね」と言ったとたん、一斉にギャーッという悲鳴が上がりました。コロナ禍のせいで、三年生は今回の試験一回で進路先を決めざるをえません。精神的には本当に辛そうです。
 
 とは言え、答案用紙に向かう生徒達の姿勢は様々です。さっさと書き上げて瞑想モードに入っている生徒、何度も書き直ししながらもがいている生徒、早々とあきらめてスリープモードに入った生徒。しかし懸命に頑張る生徒は、どこに座っていても輝いて見えます。
 
 三年前に来日した中国籍のAさん。入学当初は試験問題の日本語がうまく読めなかったため、問題用紙にフリガナがふられました。私も週一回、乙武氏の「五体不満足」を教材に、中国語を教えてもらいながら彼女の日本語学習のお手伝いをしてきました。人の倍以上努力した結果、今彼女は通常の答案用紙で受験できています。
 
 苦労している分、彼女は人との接し方に甘えがありません。また、これ以上の迷惑はかけられないという緊張感も見られ、自分のやるべき事は最後まできちんとやりとげます。人生観も、同年代の生徒達には大差をつけているように感じます。この謙虚で力強い生き方の方が、真の「生きる力」と言えそうです。教科の点数は目に見えますが、苦労は見えない所で実力となっていくのですね。
 
** 高校生のコトバ **************************
どどいつ : 何となくだが 舌を見てたら 予想以上に 引いた夏 (平城京)

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