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1366. 民主主義 [地歴公民科]

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                           宮城県知事時代の浅野史郎氏


 2004年、宮城県の浅野知事と東川県警本部長が、議会で「大ゲンカ」を繰り広げました。当時、北海道や高知県などで、警察が捜査報償費を不正に蓄財し、署長等の飲食費、餞別などに流用していた事実が明らかになりました。宮城県警も同様との情報を得た知事は、県警に会計文書の閲覧と捜査員の聴取を要求しました。しかし、県警は一旦閲覧を許したものの、知事の対応を不満としてその後は「捜査に支障が出る」と認めず、鋭く対立したのです。

 知事は、議会に透明度の高い情報公開条例案を提出しましたが、多数派の自民・公明の後押しで警察の修正案の方が通り、それを知事が再議権を行使して阻止しました。結局知事案は認められず、怒った知事は警察予算の執行を停止、県警は不足分を警察職員によるカンパで賄うという異常事態に発展し、宮城県民は治安の悪化を大変心配しました。

 その後、東川本部長は転勤し、浅野知事も公約通り12年で知事職を降りたので、この「ケンカ」は物別れとなり、次の村井知事は当選後直ちに警察予算の凍結を解除し、警察の運営は通常に戻りました。

 当時、知事と議会は鋭く対立しましたが、私はあれこそ健全な民主主義の姿だと感じました。真の民主主義は、性悪説を前提としたチェックシステムで守られるべきものと思っています。これは今も私の良い教材となっています。

〇浅野知事の河北新報への寄稿


** 高校生のコトバ ********************************

名言 : 一階から「ごはんできたよ」と言われて降りてみれば、「ごはんの用意して」と言われる。 (お姉ちゃん)

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