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1151. 実存主義 [地歴公民科]

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                                   キルケゴール

 今年も、三年生の倫理がキルケゴールの章に入りました。メインテーマは以下のような「実存の三段階説」です。

 「人は『私がそれのために生き、そして死にたいと願うような真理』を本気で追求すると、最初は感覚的満足(快楽)を求めようとする。(美的実存) しかし快楽の追求は果てしなく、むなしさや倦怠に陥る。そこで心を入れ替え、次は良心に従った誠実な人生を歩もうとする。(倫理的実存) しかしこれも自己の無力に気づき挫折する。最後に彼は神の前に単独者として立ち、神に従う事を決断する。(宗教的実存) この時本来的自己が姿を現し、心安らかな生き方が見えてくる。」

 この感覚の一端を生徒に感じてもらいたいと考え、「もし余命半年と宣告されたら、どんな生き方をしたいか?」を聞いてみました。旅行、食べ物、遊び、映画などが出てきました。これらに真剣に向き合って生きる事が「美的実存」の段階だよと話しましたが、何も体験していない彼女達に宗教的実存まで感じ取らせる事は無理だと感じました。人間、頭で分かっていても、現実に挫折や絶望を体験しなければ次のステージには行けそうにありません。ここでも歳をとる事の大きな意味を感じました。

** 高校生のコトバ **************************

狂歌 :  演題は 環境問題 弁士には 平気でゴミを 道に捨てるヤツ  (H)

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