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1038. 正義感 [思い出話]

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             バブル絶頂の頃、仙台・東京間を3時間58分で結んだ「特急ひばり」

 1972年、友人の一人がA総合商社に入社しました。時は高度経済成長の最盛期、誰もがギラギラ血走った目をしていた頃です。おっとり型の彼は、入社早々その最前線を行くような荒っぽい職場の雰囲気に呑まれ、後悔し始めていました。

 4月の歓迎会は箱根温泉で行われました。ホテルの送迎バスの中ではクイズ大会が開かれ、一万円札が花吹雪のように舞ったそうです。さらにホテルの夕食会では「なぞかけ福引き」が行われ、タンス三点セットや純金の大黒天像などの超豪華な品から日用雑貨まで様々な品が配られました。友人が引いたくじには「エレファント・ゴールド」と書かれてあり、「宝石かも!」などと言われ期待して受け取った景品は、「ゾウキン三枚」でした。

 始めは違和感を覚えていた彼も、帰りのバスの中ではすっかり会社に溶け込んでいたそうです。一泊二日の「洗脳」で、彼の正常な感覚はすっかり麻痺させられてしまいました。

 この商社、常識的に見れば大分ずれてます。案の定、2006年に破産しました。彼がどうなったかが心配です。皆さん、社会に出ても自分の培った「正義感」は大事にしていって下さい。今の会社は、コンプライアンス(法令順守)だけでなく、モラル遵守も求められていますから。

** 高校生のコトバ **************************

名言 : たしかに上には上がいるが、下を見ると下には下がいる。   (SION)

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