97. 空(くう)とストロー [宗教的感覚]
川柳 : 生きること それは親への 恩返し (雀聖)
空(くう)とストロー
東大寺の故清水公照管長が外国人から「空とはなにか」と聞かれ、「腹が減ったら何でもうまい」 と答えたそうです。 おそらく、 仏の智慧は、 私達が自分の我執を消し去った時(=空の境地)、 味わい深く私達の中に入って来るという意味なのでしょう。 見事なたとえですね。
この頃私も、 人間はストローのようなものじゃないかと感じています。 自分を空っぽにした時、 神様はそこを通ってご自身をこの世に示されるのではないか、 と。 モーツァルト、イチロー、ラファエロ…、 きっと誰にでも、 それぞれに神様が姿を現しやすい能力分野があり、 それを求める人は自然とそこへ導かれていくような気がします。 マザーテレサの祈りの中にも、次のようなものがあります。
「主よ、 きょう一日、
貧しい人や病んでいる人を助けるために
わたしの手をお望みでしたら
きょう、 わたしのこの手をお使いください。」