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1883. 儀式 [雑感・気づき]

卒業式 (39).JPG
                                         卒業式

 3月は卒業式、終業式、離任式、4月は新任式、始業式、入学式と、年度替わりの学校は、多くの儀式が目白押しです。一方、社会に出れば成人式や入社式、結婚式、お葬式と、多くの「儀式」が待ってます。鬱陶しがった昔と逆に、今の私はこの儀式をとても心地良く感じています。

 例えば卒業式。開式5分前になると、保護者と教職員は静かな空間を作ります。『カノン』等のBGMが流れる中、担任を先頭に卒業生達が真面目な顔で入場してきます。悪たれ坊主も優等生も、日頃ふざけ過ぎる担任の先生も、みんな神妙です。見つめる教員や来賓も、吹き出したりする人はいません。そこには特別な空間と時間が現れています。儀式は日常空間を非日常的なものに変え、そこで生活する私達を大きく変える力を持っています。

 お葬式で言えば、お通夜・本葬・火葬場でのセレモニーと段階を踏んでいく内に、私達は死者への執着から徐々に解き放たれていきます。また私自身は、娘の卒園式の合唱姿に泣かされましたが、これも一人立ちしていく我が子の姿に私が目覚めた証でした。人は儀式を通して新しい自分に生まれ変わります。

 参加者が儀式から受けるこの大きな感動は、パソコン操作のデジタル世界では決して味わえないものです。コロナもあって昨今多くの儀式が短くなっていますが、儀式はあまり簡素化せず大切に守っていってほしいと私は思っています。

** 高校生のコトバ **************************


川柳 : ひまわりと 背比べしてる 子どもたち   (F.R)

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