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1549. 寿司 [思い出話]

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                                 回転寿司


 今、回転寿司チェーンが大賑わいです。おそらく誰にとっても、寿司は手軽な食べ物となったのではないでしょうか。幸せな時代になりました。
 
 私が小学生の頃、寿司と言えば年に一・二回、大切な客人を迎えた時に出前を注文する程度の高級な食事でした。したがって店に入って注文して食べるなど、想像もできない贅沢でした。
 
 そんな「高嶺の花」も、1970年代に入ると、学生でも手が届く価格に降りてきました。大学生だった私の住んでいたアパートの近くに、5つのカウンター席を持つ小さな寿司屋がありました。アルバイトの金が入った日などは、友人を誘って夜中に食べに行ったものです。
 
 店に入って椅子に座ると、人のよさそうな親方は緩めに絞った台拭きでカウンターを一拭きし、ガリを一つかみずつ置きながら「何にしましょ?」と聞いてきます。熱いおしぼりとお茶が出る頃に「いつもの『並み』下さい。」と注文し、ささやかな会食が始まりました。この程度の贅沢でも、私達は大満足でした。
 
 数年程たったある日、突然そこが閉店しました。街の噂では、親方はB型肝炎で亡くなったそうです。我ら真っ青になりました。その後私は宮城県に戻りましたが、肝炎にもならず50年間無事に生きています。素手で握っていた時代の寿司は、案外リスキーな食べ物と知りました。
 
** 高校生のコトバ **************************
 
川柳 :  違います 高校英語と 英会話  (ロン)

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