700. 先も立ち、われも立つ

　　　　　　　　　　    　　　      　　　石田梅岩像

　「先も立ち、われも立つ。」 これは江戸時代の思想家、石田梅岩の説いた商人道徳です。彼は、 「商人は何も作らず、ものを移すだけで利を得ている」 という当時の商人蔑視の風潮に対して、「商人の買利(ばいり)は、士の禄(ろく)に同じ」 と、商人の営利活動を倫理的に肯定し、正直と倹約で利を得る事は万人の目標とうたい上げました。その通りだと思います。

　先日の党首討論で、IR(カジノ)法案について蓮舫議員が安倍首相に尋ねました。 「負けた人の賭け金が収益だから問題なのだ。新たな付加価値を生まないのに、どこが成長産業か。」　しかし首相は 「委員会で議論いただきたい」 とかわしました。　 「おいしいものを食べたから金を払う」 というように、本来の経済活動とは貨幣のやり取りを通して売り手と買い手の両方が満足を得るものです。しかしギャンブルは、儲けるためには損をする人が必要というゆがんだ関係です。これを日本の国是にしようというのですから、石田氏もあの世でさぞかしガッカリしている事でしょう。

蓮舫議員と安倍首相の党首討論のニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161208-01748980-nksports-soci

**　高校生のコトバ　******************************

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