607. 東海道五十三次 [雑感・気づき]
歌川広重「東海道五十三次 庄野」
東海道五十三次
昨日、Eテレで歌川広重の「東海道五十三次」を見て感動しました。皆さんは上の絵から、彼のテクニックのいくつを感じますか?
三つご紹介します。一つ目は構図です。彼の作品のいくつかは、登場人物の向きを逆方向に設定しています。これにより、私達は絵の中に時間と空間の広がりを感じます。誰もが、この後、彼らがどんどん離れていく様子を無意識に想像するからです。
二つ目はねらいです。彼は目に映ったものの説明ではなく、目に映ったままを描いています。そのため、遠くは淡く近くはくっきりというグラデーションによる色遠近法を用いています。
三つ目は版木の使い方です。土砂降りの雨を表すため、版木は「面に白抜き」と「線」の両方を使っています。
そして四つ目は精密な描写力です。ここに顔は描かれていませんが、人々の微妙な心理状態もまるでペンで描いたかのように版木上に細い線を浮かせて描いています。6月12日の午後8時から再放送があります。興味のある皆さんは是非ご覧下さい。
浮世絵 東海道五十三次 (ネットより)
http://www.e-subaru.jp/kinue.html
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