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1766. 中村哲氏 [地歴公民科]

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                    完成した耕作地を背にする中村哲氏

 2021年1月14日、アフガニスタン政府は中村哲氏を世界に知ってもらいたいと、国際郵便を想定した中村氏の切手を発行しました。

 中村氏は1973年に九州大学医学部を卒業後、1984年にパキスタンのペシャワールに渡り、20年以上ハンセン病を中心とする医療活動に従事しました。その後アフガニスタンに移りましたが、病気の予防と難民の帰還にはきれいな水が不可欠と、現地の人々と全長25kmの用水路を拓きました。これは16000haの荒れ地を耕作地にし、10万人の人々が暮らせる基礎となりました。しかし2019年12月4日、車で移動中テロリストによって銃殺されました。この痛ましい最期には、国内では自民党から共産党までこぞって弔意を示しています。

 彼は語っています。
「1990年に平均年齢がやっと50歳に達した人々の人生は濃く、自然と溶け合っています。死にかけると家に連れて行けと言い、家族や親戚に看取られて死ぬ事を望みます。欲は無く、家族と一緒にいられる事と三度三度食事が得られる事、健康で命がある事の三つ以上望まないのが普通です。援助に行ってこちらが豊かになりました。」

 また憲法9条については、
「9条が私達の活動を守ってくれました。これを現地の人達も分かっていて、内戦下でも政府側も反政府側も我々には手を出さないどころか、守ってくれたのです。9条こそが日本の強味なんです。」と語っています。

 経験者の持つ説得力を感じます。謹んでご冥福をお祈りします。

** 高校生のコトバ ***************************

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Enrique

今時,9条をあざ笑う輩がいますが,
中村さんの実体験に基づく言葉をどう解釈するのでしょうかね。
by Enrique (2022-10-14 16:52) 

サボテン

Enrique様、
 まさに中村氏の考え方と生き方こそ、憲法前文の
「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」
を体現したものと感じます。「だから殺されてしまったではないか。」という人もいるとは思いますが、自分の信じるもののために命を捨てる事ほど羨ましい最期はありません。私もそんな最期を迎えたいものです。
 コメントありがとうございました。
by サボテン (2022-10-14 23:24) 

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