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1717. 優生思想 [ニュースより]

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                 NHKの日曜討論

 NHKの日曜討論で、NHK党の立花隆志氏が、「賢い親の子供をしっかりと産んでいく。サラブレッドでも、速い馬の子供は速い。」「質の悪い子供を増やしてはダメ。将来納税してくれる優秀な子供をたくさん増やす事が国力の低下を防ぐ」と述べ、物議をかもしています。

 1933年、「不健康で無価値な者は、子孫の体にその苦悩を引き継がせてはならない」というヒトラーの考えの下ドイツで断種法が施行され、40万人の知的障害や精神障害のある人々が不妊手術を強制されました。さらにこの法は「病気の状態が深刻で、治療できない患者は安楽死させる」との殺害計画(T4作戦)に変わり、7万人が殺害されました。キリスト教からの反対で1941年に中止されましたが、差別の対象はその後ユダヤ人へと向けられました。

 日本では1948年に断種法と同様の優生保護法が制定され、2万5千人が不妊手術を強制されました。「どんな動物でも強者が生き残る」との理論をかざしてこの考え方を認める向きもありますが、ヒトと動物を同じレベルで論じてはなりません。

 私は浅野史郎氏の、「人は二種類しかいない。障碍を抱えて生まれてきた人と、健常者として生まれ徐々に障碍を抱えていく人と。だから障碍を抱えた方々は、健常者の先生なのだ。」という考え方が好きです。差別は言うに及ばず、哀れみや同情でもなく、人間同士は互いに尊崇と敬愛のもとで生きるべきです。

** 高校生のコトバ **************************

川柳 :  部屋覗き 机にあった 黒歴史 (スターリン馬場)

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コメント 4

tyuuri

 人は生きている限り、病気や事故に多々会います。そうなると、健常な人と同じ権利を持てなくなるのでしょうか? また、人は必ず老い、身体機能は低下します。ある程度の機能を持てなくなると人として認められなくなるのでしょうか?「優生思想」の矛盾点は、結局すべての人間が「死を強制される」ことにあります。
 今映画「PLAN75」が公開されていますが、今一度考えてみたい課題です。
by tyuuri (2022-07-06 08:34) 

ハマコウ

とても哀しい発言です。

by ハマコウ (2022-07-06 15:37) 

サボテン

tyuuri様、
 優生思想の持ち主達は、いつ逆転するかも分からないのにいつまでも優位に安住できると夢想しており、そこに想像力・思考力の弱さを感じます。浅野史郎氏は「メガネをかけたら、厳密には障碍者」と話されて、健常者と障碍者を意識的に線引きしようとする考え方を厳しく批判していました。人間は可塑的であり、軽々しく線引きなどできません。優生思想、ヘイトスピーチ、権威主義、これらを主張する人々に共通するのは、世間を簡単に二分割して思考停止に陥る点です。私はこれらが大嫌いです。
 教えて頂いたPLAN75、予告編を見ました。一歩間違えば、優生思想の政治家達が考えそうな社会システムですね。私は、人の生死は当人の決める事ではないと思っています。自然の流れの中で、なるべくしてなるのが一番と思っています。
 コメントありがとうございました。
by サボテン (2022-07-06 22:00) 

サボテン

ハマコウ様、
 全く同感です。もしも私が日曜討論に出席していたら、あの場で立花氏に一言聞いてみたかったですね。「立花氏のお子様はどちらですか?」と。優秀な先生たちを集めた新設校でも、やがては2:6:2の比率で、「良い先生:どちらでもない先生:ダメな先生」に分かれると聞きました。良い子悪い子なんてレッテルを簡単に貼れるはずがありません。彼には世の中の現実をしっかり学んでもらいたいものです。
 コメントありがとうございました。
by サボテン (2022-07-06 22:51) 

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