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1595. 運命 [雑感・気づき]

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           三浦哲郎(みうらてつお)氏 (Wikipediaより)

 70歳の女性が新聞に投書していました。要約です。

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 私は高血圧症です。父は38歳の時脳出血で、母は28歳の時緊張から来る心不全で亡くなりました。医師から「遺伝子の影響かもしれない」と言われ、私は数年前から塩分は極力控え、納豆はたれをかけず、魚や肉料理はレモンや薬味で味を調えてきました。起床時にはコップ1杯の水、ヨガにスクワット。しかし検診では常に血圧で指導されます。昨年は1年間お酒をやめる事を決め、冬の日本酒、真夏のビール、全て耐えました。しかし昨秋の検診では高い数値が出たのです。今は断酒をやめプールに挑戦、ゆっくりプールの中を歩いています。
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 作家の三浦哲郎氏を思い出しました。6人きょうだいの末っ子だった三浦氏は、6歳の時に二番目の姉が自殺し、同じ年に上の姉にも自殺されています。その後長男は失踪して死んだらしく、次男も失踪しています。そのショックで父親は脳溢血で倒れました。三浦氏は「もしかしたら自分も…」と家系の血におびえて生きてきたと書いてます。

 しかし三浦氏は79歳まで生きました。先の女性も、短命なご両親の子とはいえ70歳でプール遊びができています。人の運命は分かりません。健康に気を遣う事は必要ですが、過度におびえて「生きる楽しみ」まで失っては本末転倒です。私は、今は「親方お任せコース」の気持ちで生きています。

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名言 : 「分かっている事」をやるより「分からない事」をやる方が、絶対に楽しい。 (ピリ辛)


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ハマコウ

三浦哲郎さん、短編がいいですね。
懐かしい共通一次試験、国語科の問題に「鳥寄せ」が取り上げられていました。いつまでも頭に残り、無事入学が決まってから、短編集を求めました。三浦さんの独特の世界が好きです。
by ハマコウ (2021-11-04 14:39) 

サボテン

ハマコウ様、
 私も学生時代に三浦哲郎氏の「忍ぶ川」を読みながら、志乃さんへの主人公のまなざしの優しさに、ついつい感情移入して涙をこぼしたものでした。そんな人の心をグイグイとつかむ作品を書くためには、おそらく人一倍鋭敏な感覚や人知れぬ苦悩を持たなくてはならないんでしょうね。そんな起伏の激しい人生が私に与えられなかった事に、今私は感謝しています。世の芸術家の方々には、「お世話になります」と声をかけたい気持ちです。
 コメントありがとうございました。
by サボテン (2021-11-04 20:51) 

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