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1567. 年金 [地歴公民科]

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                               公的年金制度

 授業中、「国民年金と基礎年金は同じですか?」と聞かれました。お世話になるのは50年後の年金制度ですが、今はしっかり学んで老後に備えましょう。

 答えは「同じ」です。農家などの自営業者や大学生が加入するのが「国民年金」、彼らがサラリーマンになるとそれは「基礎年金」と名を変え、その上に厚生年金というもう一つの年金制度が上乗せされます。

 国民年金は、20歳から60歳直前まで40年間支払うと、65歳から月額約65000円が受け取れます。この制度の長所は、途中事故等で払えなくなると、支払い免除だけでなくその時点から障害年金が支給される点です。またサラリーマンと結婚して主婦になると、夫の会社の厚生年金が保険料を負担するので、本人は払わずに払った事になります。夫の保険料に加算されてる訳ではありません。

 ある人が、「オレは息子に国民年金なんか入るなと言ってるんだ。この先どうなるか分かんないし」と否定的な意見を語っていました。思うのは自由ですが、これでは息子さんが気の毒です。確かに平均寿命まで生きると、70歳の人は1000万円負担して5200万円(5.2倍)受け取れるのに、20歳の人は3400万円も負担して7900万円(2.3倍)しか受け取れません。しかしそれでもこれ以上利回りの良い終身年金はないのです。節税しながらの個人年金(個人型確定拠出年金)も出てきました。これからは、年金をダブルで考える必要があると思います。

** 高校生のコトバ **************************

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コメント 4

らしゅえいむ

この制度は理解するのが困難ですが、理解できれば、納得性のあるものと思います。
しかし、理解させようとする努力が足りていないようで、若者にありがちな現状に対する不満の対象となっているようです。
4,50年後に、泣くことも知らずに、つっぱっている若者に、何を言っても理解してもらえません。わかったときには、65歳。愕然とすることでしょう。
65歳まで、健康に過ごせた人が、その程度。
それ以前にケガなどで働けなくなった人は、もっと、後悔することになるでしょう。特にこの部分。怪我をして十分な収入が得られなくなった時の補償ということが、周知されていないと思います。
by らしゅえいむ (2021-09-09 23:16) 

サボテン

らしゅえいむ様、
 全く同感です。この制度が単なる終身年金ではなく、傷害保険としての性格も併せ持っている点をもっともっと強調すべきです。私はこの啓蒙活動は厚労省や年金機構だけに任せるのではなく、文科省も小学校からすべきだと思っています。「人生には思わぬ事が起きる」という事と、「それに備えている事が本当の安心」という事をしっかり教えるのです。力強い応援を頂き嬉しく感じます。
 コメントありがとうございました。
by サボテン (2021-09-10 11:20) 

U3

年金を払わないのではなく払えない人がいる日本の現状もありますね。
by U3 (2021-09-12 08:49) 

サボテン

U3様、
 そうなんです。月額16610円の保険料は、月10万円そこそこのアルバイト社員にとっては大金です。さらに国民健康保険料と40歳以上は介護保険料が引かれますから、各種保険料を支払うだけで体を壊しそうです。
 将来を考えれば、公的年金に頼るだけでなく、自分の労働力に他との差別化を求め、付加価値の高い労働者になるしかないと思います。若い人達ガンバレと応援しています。
 コメントありがとうございました。
by サボテン (2021-09-12 14:33) 

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