1475. 怒り [雑感・気づき]
最近は東日本大震災関連の記事や番組が多く流されていますが、悲しみを乗り越えるにはどうすべきかについて示唆に富む記事があったのでご紹介します。
田村孝行さん(60)夫妻は、当時七十七銀行女川支店で勤務していた息子の健太さん(当時25歳)を津波で失いました。銀行は津波の発生時に、従業員を高さ13mの二階建ての支店屋上に非難させましたが、彼らは20m近い津波に飲み込まれ、13人の内4人が死亡、8人が行方不明となりました。健太さんの遺体は半年後に見つかりました。
怒りの鬼となったお二人は、七十七銀行の避難指示が不適切だったとして提訴しましたが、敗訴しました。そんな中で登った日航機墜落事故現場の御巣鷹山の慰霊祭。そこで知り合った遺族の一人の言葉が胸に深く刻まれました。「ここには今、被害者も加害者も関係なく、それぞれが安全を願って登ってくる。それが30年の月日かもしれません」。孝行さんは、今は対峙している銀行とも、いつか一緒に安全を発信できたらという気になりました。
その後、一般社団法人「健太いのちの教室」を立ち上げ、企業防災の大切さを訴えながら、災害や事故の遺族とつながり、支え合う道を選びました。孝行さんは「人生の残された時間を、健太の命を生かすために使う」と語ります。挫折と無念を繰り返す中で怒りを乗り越えた人生を歩み始めた孝行さん、悲しみや怒りを乗り越えるには少しずつでも動く事が効果的と感じました。
被災された1万6千人の方々のご冥福をお祈り致します。
〇毎日新聞の記事
** 高校生のコトバ **************************
狂歌 : 酒を呑み タバコ吸っても 健康な 私の母は 妖怪みたい (Janet)
拝読し思わず涙が溢れました。子を失った親が歩む道
真似は出来ませんが、少しでも社会のお役に立てる生き方を
していかなくてはと思っています。
by 侘び助 (2021-03-09 09:22)
侘び助様、
私と震災被災者の方々との間には超えがたい深淵があり、未経験者の私が何を言っても空虚に響きそうです。私のおばも被災し夫と家を失いましたが、そこから立ち上がって元気に生きています。被災地に苦しみながらも生きる人々と津波の影響を受けずのんびり暮らしている私達の差は、数十年後には大きく違ってくるような気がします。人類にとって何が真の恵みなのか、考えさせられます。
私も侘び助様と同じく、残された少ない年月を少しでも社会のお役に立てる事に費やしたいと思います。
コメントありがとうございました。
by サボテン (2021-03-09 10:34)