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1080. ノーマライゼーション [思い出話]

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                       仙台市の「心のバリアフリー啓発ポスター」

 昔ある高校で、ノーマライゼーション (障碍者が健常者と同じように生活する事) の理解を深めようと、著名な筋ジストロフィーのA氏を講師にお招きして全校集会を開いた事があります。

 専用車を体育館脇に着けたA氏は、教員に介助を要請しました。数人が手伝って車イスで演壇中央までお連れしましたが、彼は黙ったままでした。ご講演が始まってしばらくすると、生徒達の何人かが私語を始めました。すると突然A氏は、「不愉快なので帰ります。」と怒り出し、車イスを動かしました。A氏の決意が大変固そうなので、教員達は再び彼を専用車にお戻ししたのですが、その間A氏はずっと不愉快そうでした。

 日頃の生徒指導の甘さが露呈されてしまった訳ですが、放課後の職員室内ではA氏への批判が渦巻きました。長年の病院暮らしと手助けされる事に慣れてしまったA氏に対して、健常者側は彼の「社会性の無さ」や「無礼」を糾弾します。結局、教職員が目的のノーマライゼーションとは正反対の結末になってしまい、私達の「心のバリアフリー」の難しさを痛感しました。

 私は、円満な社会とは必ずしも正論が勝つ社会ではなく、余裕のある人が先に折れる社会だと思っています。これって健常者・障碍者の間ぱかりでなく、学級、会社、夫婦などあらゆる集団に言えるとは思いませんか。

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 親から受け継がれる遺伝は、だいたい親の欠点である。  (スティーヴィー)

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