690. 気遣い

　　　　　　　　　　　　磐梯スカイラインのきれいな紅葉

　ある女の先生、ご本人が五歳の時に弟さんが生まれたそうです。お父さんと一緒にお母さんの入院先の病院に会いに行った時、本当は毎日とても寂しかったのですが、彼女なりの気遣いで母親の前では平静を装いました。そして面会後、廊下に出てから大泣きしたそうです。久しぶりの再会なのに普通の顔をしていた娘に、「母は今でも『あの時涙一つ出さなかった』と言うんです。」と、笑って話していました。小さな気遣いでしたが理解されませんでした。

　私にも似た体験があります。小学校の遠足で磐梯スカイラインに行った時、赤や黄色の紅葉を思い切り楽しみました。その夜感想を聞かれた私は、家に一人でいた母に申し訳なさを感じ、あえて「普通だった」と答えました。今考えれば「すごく楽しかった」と答えた方が何倍良かったかと後悔してますが、それが小学生の私の限界だったとも感じています。「伝わらなかった気遣い」ってありますよね。

　今の私の勤務校でも、私が気づかない私への気遣いはたくさんある事と思います。失礼のないよう、感受性のレーダーの方はできるだけ敏感にしていきたいと思っています。

**　高校生のコトバ　************************** 

狂歌 : 好きな曲　聞きながらやる　勉強は　内容全く　入ってこない　　(バグ)