125. 味 [思い出話]
川柳 : 売店パン 自分が買ったら たかられる (S.A.)
味
結婚したての頃、 徳島市内にある妻の実家でお正月を迎えた事がありました。 あちらのお雑煮はトロリとした白味噌仕立てです。 中に丸餅と里芋、 野菜が入っていて、 おいしいものです。
食事中、 妻のお姉さんが 「隣の香川県のお雑煮は、 この丸餅が大福なのよ。」 と教えてくれました。 雑煮としるこは別々のお碗で食べる宮城県で育った私は、 口の中で両者の混ざった味を想像したとたん、 「無理、無理…」 と感じました。
一方、 宮城県の食べ物の話でお姉さんが明らかに戸惑っていたのが、 ずんだ餅でした。
「枝豆をすりつぶして…」
「えーっ、 つぶしちゃうの?」
「砂糖をまぶして…」
「えっ、枝豆って塩で食べるものでしょ。 砂糖なんて、 考えられない!」
と、 どうしてもそのおいしさを理解していただけませんでした。
そこで次に行った時、 実物を持って行って食べていただきました。 「おいしいわね」 とおっしゃってはいましたが、 その笑顔は微妙でした。 うまい、 まずいに絶対はなさそうですね。
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