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1655. アーミッシュ [地歴公民科]

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                   馬車に乗ったアーミッシュの家族(Wikipediaより)

 堤純子氏の「アーミッシュ」についての話をラジオで聴き、考えさせられました。アーミッシュとは、米国のペンシルベニア州やオハイオ州の中で、文明の利器を使わずに自給自足の農業生活を営んでいるキリスト教徒集団です。彼らは権力や快楽が人間を堕落させる事を知っているので、極力それらから遠ざかった生活をしています。
 ●自動車を運転しない。(馬車のみ。)
 ●電気を使わない。(スマホもテレビもなし。)等々。
「God never make mistake.」の信仰の下、彼らが司祭を選ぶ時は、希望する男達の中からくじでそれを決めます。引いた人は生涯、農業と司祭を両立させます。

 老人は人々の手を借りながら生活しますが、情報源の無い人々にとって老人は貴重な知恵袋として尊ばれ、これが老人の生きがいにもなっています。役割と居場所があるのです。病院や施設に行くのは自由ですが、「ここではその必要がない」と言います。彼らは、「老いも死も生の延長上に過ぎず、神に少しずつ返していくのが老いだ」と考えるからです。家族や子供達は老人の老いや死に日々きちんと向き合います。これを堤氏は、「突然ベルが鳴ると驚くが、鳴るぞ鳴るぞと言われて鳴っても驚かない」と譬えていました。

 快楽が少ない方が神に近づきやすく、情報が少ないと老人の存在価値が高まる。今の我々には真似のできない生活ですが、「快い、多い、速い」のが善という私達の価値観を今一度見直すきっかけにはなりそうです。

** 高校生のコトバ **************************

川柳 : お母さん いつもありがと お節介   (ななな)

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コメント 4

tyuuri

 アーミッシュを考えたとき、宗教とは日本人の感性より、ヨリ人の人生を支配するものだと驚嘆します。イスラム教もおそらくは同じようなものなのでしょうね。でも、幸福とは何かを突き詰めると、人それぞれとしか言いようがありません。
by tyuuri (2022-03-04 08:43) 

サボテン

tyuuri様、
 「幸福は人それぞれ」ホントにそう思います。アーミッシュの方々のように、自分から選び取った「辛さ」の中に幸せを感じる幸福は、練習に明け暮れるバイオリニストやアスリートにも通じるものを感じます。大きな目標のない凡人が同じ事をやっても幸福感は得られないでしょうね。死すら眼中になくなる宗教的法悦の境地まで至れば、現の世界の雑事などはどうでもよくなるのでしょうが、日々の些事の中に幸福を見つけられる人生も又最高の人生と思います。自分なりの幸福を探し当てた人が、本当の幸福者なんでしょうね。
 コメントありがとうございました。
by サボテン (2022-03-04 20:34) 

ちひろ。

お義母さん いつもありがと お節介
高校生が詠むお母さんと、嫁が詠むお義母さんでは印象、辛辣度も変わるのが面白いですね(笑)
過ぎたるは及ばざるが如し、私も気をつけないとと思わされました(汗)
by ちひろ。 (2022-03-05 22:16) 

サボテン

ちひろ様、
 「義母さん」が、さらに「義父さん」に変わったら…、こりゃ大変ですね。
 サザエさん型ならまだしも、ちびまる子ちゃん型の二世代同居は、皆さんそれぞれに貯まるものがありそうです。古き良き家庭の団欒の姿の陰には、常に女性の奉仕の精神が求められていた事を忘れてはいけないと感じています。
 コメントありがとうございました。
by サボテン (2022-03-06 00:09) 

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