SSブログ

1082. 芸術 [雑感・気づき]

3842-2(1).jpg
                        個展の中の作品の一つ「天の川を見る子供たち」

 昨日、若い美術の女性の先生の個展を見に行きました。白壁に囲まれた空間に白い和紙と紙粘土のオブジェがさらりと置かれてありました。その一つが上の写真です。これは天の川を見る子供達です。顔などの細部を描かないのは、それらを鑑賞者の想像にゆだねているからだそうです。彼女の作品は、世間受けする「美しい作品」ではありません。自分の世界観を作品に打ち出し、それを個展という形で世間に問うています。

 かつて千葉市のホキ美術館に行った時、展示された作品のリアリティに度肝を抜かれました。(No.802) 鑑賞者は画家の「神業」を見て、自分の非力を嫌という程知らされます。しかし、こちらは違います。作者の作品をきっかけに、鑑賞者が想像力をのびのびと使って自分のイメージを膨らませます。この「非力さ」と「豊かさ」という正反対の感情を鑑賞者に持たせるのが、芸術の使命と感じます。

 英国の美学者コリングウッドも、世間受けする絵を描く画家を「技術屋」と呼び、真の芸術家から区別しました。人々が喜ぶ「決まった形式」で作品を作っている限り、芸術の新しい潮流は生まれないからです。既成概念に挑戦する彼女の姿から、次の新しい芸術が生まれる事を期待しています。がんばって下さい。

** 高校生のコトバ **************************

狂歌 : 教室で 仲良く話す あの二人 SNSでは ブロックし合う (夏の雪)

nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:学校

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

1081. 杞憂?1083. 優しさ ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。