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920. 執着 [宗教的感覚]

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       「生ぜしもひとりなり、死するもひとりなり」と語った一遍上人

 Eテレの「心の時代 ひとりゆく思想」で、86歳の宗教哲学者山折哲雄先生のお話をお聴きしました。先生の教養の深さは驚くばかりです。最近、蔵書の大半を処分したそうで、書斎の中はすっきりしていました。捨てた理由は、「知識の重みは人を苦しめる」と気づいたからだそうです。私は軽い方なので「よかった」と内心安堵しました。「執着が強いほど、死の恐怖は強い」ともおっしゃいます。

 親鸞上人が20年間修業した比叡山延暦寺を下山した理由も、「僧侶が国家と結びつくと執着が出るため」でした。時宗の一遍は全てを捨ててはだしで全国を回り、踊り念仏を広めました。さぞかし身も心も軽かった事でしょう。

 きっと東日本大震災の津波で全て失った方々の心の中には、私が絶対に立ち入れない境地があるに違いありません。一遍上人はあえてそこに身を置き、山折先生もそこに入ろうとされていますが、私はまだまだ執着の虜です。でも「無理して背伸びするくらいなら俗人でいいや」と、半分開き直っています。

** 高校生のコトバ **************************

川柳 : 最近の 便利なものほど 地球に悪い  (A.A.)

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