私はこのお辞儀の方が高校生らしくていいと感じるのですが

 一人の三年生が、聞いてきました。
「先生、前に面談は正直な方がいいって言ってたじゃないですか。私、法学部を受験するんですけど、『好きな教科は何ですか?』と聞かれたら、『政治・経済です』って答えた方がいいでしょうか?本当に好きなのは体育と美術なんですけど」
 ん?政治・経済はあんまりって事なんですね。
「そうだなあ、嘘ついてボロ出したら終わりだし…。そうだ、今からめちゃくちゃ勉強して政治・経済を好きな科目にしちゃえば?」
「それいいですね」
彼女の顔が明るくなりました。どうか間に合いますように。

 面接室のドアのノックは2回か3回か、椅子の横に立つ時は右側か左側か、皆さんがよく心配する所です。しかし私が入試の面接係をした時、そんな細かい所は全く注目しませんでした。事前の面接係の申し合わせ事項の中にも入っていません。異様に強くたたく人やぐらぐらして真っすぐに立てない人は別ですが、私達が注目する所は学習意欲です。意欲の高い人は、一つ一つの言葉に力があり、筋が通っているのですぐ判ります。

 かつて、女子生徒のお辞儀はエレベーターガールのように両手をおへその前で合わせてするべきか、両足の真横から前に滑らせながらするべきか、教員間で意見が分かれた事がありました。こんな程度ですから、形式に神経質になる必要はありません。内容を濃くして下さい。祈る、皆さんのご健闘!

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 甚平は、着終わったらパジャマ。  (ずだだだ)