全仏オープンのセンターコート



 30日の全仏オープン第1試合を勝利した大坂選手が、試合後の記者会見を拒否しました。主催者側は怒って1万5千ドル(165万円)の罰金を科しました。彼女は第2試合以降の試合を放棄し、「怒りは理解の欠如」と主催者に抗議しました。主催者側は彼女に四大大会の出場権停止の可能性を通告し、両者の溝は一気に深まりました。



 「甘え」か「権利」か、世論も二つに割れました。その後彼女は、自分が3年前からうつに苦しんでいた事を告白し、しばしコートを離れる事を宣言しました。世論は一気に追い風に変わり、昨日「プロなら記者対応も仕事」と見出しに書いた河北新報も、今朝は「屈強な選手も心に悩み」と和らいでいました。



 今、選手はSNSでじかに本音を言えるようになりました。しかしこれが落とし穴にもなっています。良し悪しありますが、昔は厄介な問題が生じた時、両者の間に「それなりの人」が入って、それぞれに「そこまでは言わない方がいい」と忠告し、一般人には露骨な対立を見せずにいたものです。大勢の前での直接対決は、どちらも傷つくケースが多いからです。私は、今後のスポーツ界には両者が信頼できる人物を置くシステムが必要と感じました。



 今夜7時のNHKニュースは、大会主催者が「大坂選手がコートから離れている間、いかなる形でも支援したい。」と申し出た事を伝えました。この『大人の対応』で大坂選手がコートに戻って来られるといいですね。



** 高校生のコトバ **************************



川柳 : お風呂場で 大声出して うさばらし 
(M.N.)