名言 : 「分かったような、分からなかったような」と言う人は、やっぱり分かっていない。  (N.S.)

-----------------------------------------------------------

枯れ葉
 枯葉という言葉には哀れを誘う響きがありますが、 何の何の…。
 田中修氏の 「不思議の植物学」 (中公新書)の中から面白い話題を一つご紹介します。

 枯葉は風に引きちぎられて舞い落ちるのではなく、 自分から時期を見て落ちていくのだそうです。 そう判断する理由は二つあります。 一つ目は、 落ち葉の柄の先端が皆同じ形をしている事。 葉は、 離層という切り離し用の箇所を自分から作って落葉時に備えます。 二つ目は、 落ち葉には栄養素が全く残っていない事。 葉は、 タンパク質やデンプンといった大切な栄養素をアミノ酸やブドウ糖といった移動しやすい形に変えて、 散る前に全て植物本体に戻しているのです。 戻された栄養素は再利用されます。

 これを読んで、 人間も同じじゃないかと感じました。 自分の創り出した内なる財産を社会に還元し、 静かに最期の時を待つ。 こんな達観した人生が築ければ幸せでしょうね。 でも、 私は 「ピンピンコロリ」 が理想です。