ナザレのヨセフ(グイド・レーニ作)



 職員の聖書講読会が開かれました。今回は、新約聖書の「マタイによる福音書 第一章」を読みました。一行目からしばらくの間は、アブラハムからヨセフまで42代の人名が延々と書かれています。昔、私が聖書を読もうとして最初に挫折したのがここでした。人名が全く分からないからです。



 しかしここの聖書講読会で、旧約聖書の人名をチャート図にしてみたら、アダムやノアなど聞き覚えのある名前が出てきて、時代感覚が掴めるようになりました。そして今回、その続きのアブラハムからヨセフまでを図示してみました。アダムとヨセフが一本に繋がりましたが、何と最後に「系図はイエスと全然関係ない」事に気づいてしまいました。



 というのも、ヨセフとマリアが一緒になる前に、マリアはすでにイエスを宿していたからです。ヨセフはマリアと離縁しようと決心しましたが、夢の中で天使が「心配しなくてよい。マリアは神の子を宿した。」と伝えたので、マリアを妻として迎えました。



 そこでシスターに、「なぜイエスと関係のない系図が聖書に載っているのか」を尋ねたところ、彼女は、「ユダヤ教的には石打の刑にされても仕方がない状況にあったマリアを、『正しいユダヤ教徒』だったヨセフは、新たな信仰心で妻として受け入れた。その正しさを系図が補完している。」と話されました。考えれば考える程、ヨセフってすごい人ですね。



** 高校生のコトバ **************************



狂歌 : 子の思い 親が知らぬは 当たり前 どうせ異なる 親と子だから
(A.O.)