秋の日に映える長老湖

 昨日、妻と蔵王山麓の「長老湖」に紅葉を見に行きました。残念ながら盛りは過ぎていましたが、久しぶりに命の洗濯をさせてもらいました。すぐ近くに宿をとったところ、そこのレストランで36年ぶりの教え子に声をかけられました。高校時代はかなり「やんちゃ」だった彼も54歳、今はそこの代表を務めています。

 青白い30歳の私は、初任として行った高校で彼らにたっぷり鍛えられました。ほぼ毎日、何らかの「課題解決学習」の宿題を出されていたようなものです。叱ったり、褒めたり、なだめたり…、この時期にその後の教員生活に必要なスキルの9割を学んだ気がします。

 しかしこの悩み続けた経験が、後に宝となりました。一年生の時に私とあちこちでぶつかった彼らも、二年、三年と進級するにつれて徐々に気持ちが通じるようになり、私達のクラスは合唱祭、運動会、球技大会と全ての学校行事で三年間優勝しました。図に乗った三年目、クラス旗は生意気にも黒地に金文字の「強すぎちゃってゴメンね!」でした。卒業を前にしたホームルームでは、皆で大粒の涙を流しました。卒業後も彼らは私の引っ越しに駆けつけてくれるなど温かい支援をしてくれました。

 今回別れ際に、彼は私達夫婦に「7年経つと咲きますから」と、月下美人の苗を一つくれました。あらためて教員になれた幸せに感謝した小旅行でした。

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 夏休み 始まる前が 一番楽しい。 (ん)