日進月歩の顔認証システム

 先日、私はうっかり郵便局に母の預金通帳を置き忘れてしまいました。他銀行の通帳だったので、郵便局の方が交番に届けてくれ、交番から電話がきたのです。感謝の一言しかありません。母の保険証をもって交番に受け取りに行きました。その時ふと、なぜ私の家の電話番号が警察に分かったのか不思議に思いました。通帳には母の名前しか載っていないので。

 尋ねたところ、交番には「一人住まい老人」の名簿があり、そこには連絡先の電話番号等が書かれてあるという事でした。昔の戸籍調べの情報が残っているのです。一旦発信された情報はいつまでも消えないという事を改めて感じました。

 受け取る時、免許証提示を求められました。私が息子本人だという確認は免許証の顔写真で行われました。どんなに情報化が進んでも、人と人との信頼の基本は「顔」なんですね。

 「顔」と言えばAIによる顔認証システム。これがこのまま進むと、何とも怖い社会になりそうで不気味です。例えば、コンビニやJRの顔パスはいいとして、容疑者の表情読み取りや結婚相手の性格判断、入社試験の面接などは、「AIに任せた方が確か」となりそうな気がしませんか。「間違い」を互いに許し合う寛容な社会の方が、ずっと居心地が良いと思うのですが…。最近とみに「うっかり」の多くなった私の不安です。

** 高校生のコトバ **************************

川柳 : 一目惚れ 次の日すでに 冷めている   (蜻蛉)