川柳 : 夏休み 太宰の本で 悩み出す   (イケナイタケロー)

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感情表現
 若い女性の先生の朝のホームルームを見学しました。 彼女は、 自分が読んだ 「アルジャーノンに花束を」 という文庫本の内容を熱っぽく生徒に語っていました。

 知的障害のある主人公チャーリーが書く日記の文体が、 脳の手術を受けてから日増しに良くなっていった事。 一足先に同じ手術を受けて成功したネズミのアルジャーノンが、 やがて病変して死んでいった事。 その経過を見つめるチャーリーの視点…。 生徒達は身じろぎもせずに先生の話を聞いていました。 先生自身の感動を直に伝える事、 これこそ本物の教育だと感動しました。

 近年、 感情表現に乏しい教員が増えてる気がしてなりません。 昔、 「先生だって人間なんだからなッ!」 と猛烈な勢いで怒った先生がいましたが、 その迫力が教育には必要です。 皆さんも、 「嬉しい、悲しい、楽しい、大嫌い、大好き」と、 本音をどんどん表現してみて下さい。 敵もできるかもしれませんが、 共鳴する仲間も必ずでてきますから。 ただし老婆心ながら、 相手への 「思いやり」 だけはいつも忘れないようにして下さい。