新科目『公共』の教科書の一つ



 来年から導入される新科目『公共』の教科書を初めて見ました。複雑化する現代社会の様々な場面で、私達がどう対応をすべきかについての質問がたくさん出されています。その一つに、次のようなものがありました。



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 2003年、ドイツでハイジャックされた飛行機が銀行ビルに突入するかのように見せかけて脅迫する事件が起きた。2004年ドイツ連邦議会は、ハイジャック機が多数の人命を奪いそうな時、それを防ぐ手立てが他にない場合は国防大臣が撃墜を命じる事ができるという『ドイツ航空安全法』を制定した。この法律に対して、2006年ドイツ連邦憲法裁判所は、「乗客を他の人々の生命を救うための物とみなし、人間の尊厳、生存権に合致しない。」として違憲判決を下した。あなたはこの法律に賛成か、反対か。

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 「多数の命を救うためなら少数の命を犠牲にするのもやむを得ない」という考え方の是非を聞いています。どちら側に立っても反対意見が存在します。考えさせる教科書だなあと思いました。ちなみに私は「反対」です。これをよしとすると、そのような事態に直面した時、私達は「法律がある」というだけで思考停止に陥るからです。ギリギリまで考えたら、新たな方法が見つかるかもしれません。犯人が改心するかもしれません。たとえ八方ふさがりでも、人は最後まで考えるべき存在だと思うからです。



** 高校生のコトバ **************************



川柳 :  友達が 休みで寂しい 昼食時
  (スイマセン)