本多勝一氏の著書「極限の民族」

 もし新鮮なマグロの刺身がショートケーキの苺の横に載っていたら、食欲は湧きますか? 私は減退します。基本的欲求である食欲も、生育地域の文化に大きく影響を受けています。私達は、気軽に「普通は…こうだ。」と言いますが、その判断は結構危ういものです。(No.125) (No.284)

 昔読んだ本多勝一氏の「極限の民族」の中に、エスキモー社会での歓迎の食事の話がありました。彼らは本多氏の前にトナカイの一種カリブーを連れてきて背中をまさぐり、そこから何匹かの寄生虫を抜き出しました。そして「温かい内に食べて下さい」と持ってきたのです。良質なタンパク源だそうです。もちろん彼は我慢して食べたのですが、私はここに異文化交流の大変さを感じました。

 この話を授業でしたら、スリランカ出身の女生徒が、「私、イクラがどうしても食べられないんです」と言ってきました。私はその時、米国人は生卵を食べられないという話を思い出しました。火を通さない卵でも平気で食べられる私達、きっと彼女達からはこの「極限の民族」のように見られているんでしょうね。

** 高校生のコトバ **************************

川柳 : 起きなさい 毎日聞くと 子守歌     (ランチパック)