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1876. ベビーフード [思い出話]

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                            色々なベビーフード

 祖父は40年程前、自宅で寝たきりになって亡くなりました。介護する祖母は調理法から変えねばならず、大変でした。祖父がまだ元気だった頃、学生の私は時々訪問しては庭の手入れをして小遣いをもらっていました。祖父が倒れ、私は祖父母両方が苦労する姿を見て、
「祖父に、ベビーフードを食べてもらおう!」
と思いつきました。スーパーで缶詰になった「おひたし」や「青森りんご」などを買い、持っていくと、祖父は
「どうもありがとう」
と喜んでくれました。私も、我ながら名案と満足しました。

 ところが後日訪問すると、缶詰が沢山残っています。
「おじいさんが、おいしくないって…」
と祖母。その時私は、
食品の味わい方を知らない赤ちゃんだから、ベビーフードを食べられるのだ」
と、気づきました。歯ごたえや食感、のど越しなど、食の心地良さを知ってしまった私達は、ほうれん草の裏ごしの「おひたし」や薄味ジャムのような「青森りんご」は、食べられなくなっているんですね。以後「おいしさを味わえる内にしっかり味わう」が、私の人生観になりました。

 これはさらに、「目の見える内、耳の聞こえる内、学習できる内、そして人の世話ができる内に、それら出来る事をしっかり『味わう』事が、後悔しない人生に繋がる」へと進みました。これは体力や記憶力が衰えてきた今、いよいよ実感となってきています。

** 高校生のコトバ **************************

狂歌 : 宿題は 暑っつい日には 進まない 涼しい日には 昼寝に限る (きり丸)

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