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1303. 社会の目 [教育の話題]

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                         和辻哲郎氏 (1889~1960)

 職場が休校となり、一カ月近く家にこもっています。おかげで曜日の感覚がすっかり薄れ、今日の日曜坐禅会を忘れてしまいました。妻まで影響を受けて今日を月曜日と勘違いし、集まりのキャンセルを入れて一恥かいていました。

 「人は人の間でのみ人間として生きられる(=間柄的存在)」とは、和辻哲郎氏の人間観ですが、近頃これを身に染みて感じています。他人の目を意識するから床屋に行く気になるんですよね。ピアニスト、料理人、軽業師…、どんな分野であれ、人は社会から「すごい!」と見られたくて努力します。役割を全うし、社会的貢献ができているという自覚がプライドとなって生活に張りをもたらします。和辻氏の言う通り、集団が個人に成長や張りをもたらすんですね。

 こんな歳の私でも、孫のような皆さん方に影響を受けながら生きています。一言で言えば、授業中の生徒の視線に心が洗われるのです。予習不足の時などは、その素直な視線に恥じ入る事もありますが、おおむねエネルギーをもらっています。職員室に戻る時には、風呂上がりのような爽快感があり、次回への意欲が湧いています。人々の視線は他者を活かすエネルギーにもなっているという事を、一人ぼっちの生活が続く今回のコロナ禍から学ばせてもらいました。


** 高校生のコトバ **************************

名言 : 抜き打ちテストは、忘れた頃にやってくる。 (S.S.)

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