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1297. 凡夫 [教育の話題]

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                            聖徳太子(574~622)

 職員室には、生徒の話を、「ほう、それで?」と楽しそうに聞き進める先生と、「それで何!」と億劫そうに対応する先生がいます。これらの人達はどこの社会にもいます。

 「ほう、それで?」型の人は向上心があるため、どんな人をも学びの対象とします。だから相手も自尊心をくすぐられ、気持ち良く話せます。互いに持ってる知識を出し合うので創造的な会話になり、終えた時には共に一段高まっています。

 一方、「それで何!」型の人は自分に自信がないため、欠点を見抜かれまいと極力会話を自分のペースに持ち込もうとします。優位さを誇示したいために他人のミスや欠点をあげつらい、親戚自慢や知人自慢を語り、弱い者いじめに走ります。会話が一方通行なので本人も高まりません。

 どちらの型の人間も、自分の不完全さを自覚している点は同じです。私達は自己肯定感を得たいがために様々な行動をとりますが、虚勢を張ったり相手を見下すよりは、素直に「こんな自分ですが、よろしく!」と言っちゃった方が楽ですよ。これは相対的に相手を高める事になるので、誰をも不快にさせませんから。

 宝石類で着飾った女性もケンカ自慢のチンピラも、病院の待合室では皆しゅんとしています。知識自慢も経験自慢も皆同じ。聖徳太子も言っています。「(かれもわれも)ともにこれ凡夫のみ」(憲法十七条の十より)と。

** 高校生のコトバ **************************

川柳 : 鏡でも 嘘をつくこと 信じたい  (UNO)

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