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195. 黒四ダム [地歴公民科]

名言 : 意味も無く、蚊に刺された回数を自慢し合う。      (mademoiselle)

黒四ダム
 高さ186mの巨大な黒四ダムの建設工事の様子をビデオで見て、とても感動しました。

 着工時の大きな問題は、 「断崖絶壁の秘境黒部に、 60万トンという大量の資材をどうやって運ぶか」 でした。 工事責任者の中村精さんの立てた計画は、 立山の尾根をブルドーザーで越え、 トンネル掘削のための50人が零下20℃の冬の黒部に5ヶ月間留まるという大胆なものでした。 奥さんの入院にも立ち合わず大変な仕事に一途に打ち込んだ彼と仲間達のお陰で、 ダムは無事完成したのです。

 ところで、 彼のような 「やる気」 はどこから来ると思いますか? 私は、 それは人々の笑顔や賞賛かと思いましたが、 ふと考え直しました。 ソクラテスやセザンヌは、 同時代人からはほとんど評価されないにもかかわらず 「やる気」 を失わなかったからです。 他人からの評価はあくまでも「結果」であって、 「目的」にはなりえない気がします。 このような崇高な使命感は、 やはり当人の心に響く理性の声からくるのだろうと感じます。


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194. 婆子焼庵 (ばすしょうあん) [宗教的感覚]

どどいつ : 「ほめてやろうか?」 いつ頃からか 移ってしまった 口癖が (スポンジ)

婆子焼庵 (ばすしょうあん)
 臨済宗では坐禅の際、 公案という課題を考えます。 その一つに「婆子焼庵」がありますが、これはいったい何を言おうとしてるのか、 分かりますか?

 「ある老婆が、 二十年間自分が世話をしてきた禅僧がどの位修行できたかを試すため、 若い女性に彼を誘惑するよう命じた。 しかし誘惑された僧は 『私の心は冬の岩に立つ枯れ木のように全然熱くならない』と断った。 その話を聞いた老婆はカンカンになって怒り出し、 僧を追い出し庵も汚らわしいと焼いてしまった。」

 仏教はあらゆるものへのこだわり(執着)が無くなった境地を理想とします。 そこで彼は、 「女性へのこだわりが一切ない」姿を見せようと無理をしたのです。 こんなセリフ、 三十~四十代の生身の男性がサラリと使える言葉ではありません。 老婆はこれを聞いて、そこに 「こだわらない」という考え方にすっかりこだわっている僧を見、がっかりしたのです。

 では何と言えば良かったのでしょうか? 私なら…、 「勘弁してヨ」あたりでしょうか。


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193. アルバイト [教育の話題]

狂歌 : けんかして 仲直りできず ずるずると 重い空気が 三年間に   (M.S.)

アルバイト
 先日の新聞に、 就職時の面接試験ではアルバイトの話はしない方がよいという記事が載っていました。 「飲食店で笑顔で接客して、 コミュニケーション能力を磨きました。 この力を生かして、 営業で頑張りたいです。」 といった話が続くと、 面接官はうんざりするそうです。

 でも、 どうしてもアルバイトについて話したいなら、 意味づけと伝え方が大事だと言っています。 動機や成果などを具体的に数字を交えて説明するといいそうです。

 私も学生時代、 金が無いという動機だけで多くのアルバイトを経験しました。 そしてそこから多くの事を学ばせてもらい、 それが今財産となって授業の中で活用させてもらっています。 貧乏は誰しも嫌ですが、 豊かな将来のためには必要なんですね。 「就活に有利なアルバイトなどありません。 体験を伝える事で、 仕事が出来る人と見られる事が大事です。」 と記事は結ばれていました。


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192. 努力 [ニュースより]

川柳 : 実習生 来ると先生 嬉しそう   (柴咲コウLove)

努力
 オリンピックネタをもう一つ。 スキー団体銅メダル、 見事でしたね! オリンピックでは、 本当に泣かされます。 なぜ人はこうも感動してしまうのでしょうか。 難病、 激痛、 身内の死去…、 様々な挫折や苦難を乗り越えた選手達の陰の努力に共感するからかもしれません。 あるいは 「僕たちは隠し事の何もない仲間。 一つの塊です。」 という言葉に見える、 人間の結びつきの大切さを再確認するからかもしれません。

 オリンピックでは、 努力や責任感、 感謝等、 私達が普段求められる徳目が、 目に見える形で現れてきます。 そして自然に私達に伝わってきます。 時々 「こんなに努力してるのに…」 とグチを言う人がいますが、 そこは言いたくてもがまん! 素振り五十万回やって臨んだ初戦にたとえ敗退しても、 そこで培われた根性はやがてより合ってる分野で活かされてきますから。


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191. モデル [ニュースより]

名言 : 部活をしている時、みんな女を捨てている。   (A)

モデル
 羽生結弦選手は小さい頃からロシアのプルシェンコ選手に憧れ、 髪型を彼にあやかってショートカットにしました。 そんな彼をプルシェンコ選手も 「私のアイドル」 とかわいがり、 「私がトップを退いた後はユヅルだ」 と言っていました。 この二人の間にはライバルといったとげとげしい雰囲気は全くなく、 尊敬と敬愛の温かい人間関係だけが感じられます。 真のトップ同士の戦いというのは、 このように神々しいものなんですね。

 また、 カーリング女子の吉田知那美選手は高校時代、 今大会で彼女が勝ったスイスチームの司令塔オット選手にあこがれ、 英語で手紙を書いて返事をもらいました。 彼女はその手紙を今回も大切に持って来ましたが、 その事をオット選手にはまだ話していません。 最後に 「あの時手紙を送ったのは私です。 覚えてますか。」 と言おうと思っているそうです。

 尊敬するモデルを常に意識しながら生活する事が、 大きな仕事を成し遂げる一つの条件だと感じました。


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190. 君子と小人 [地歴公民科]

狂歌 : 幼い日と 打ち付ける波 同じだが 目線の先には 福島原発   (メロンパン信者)

君子と小人
 「君子は和して同ぜず、 小人は同じて和せず。」 ( 君子はみんなと仲良くするが、 相手に自分を合わせる事はしない。 小人は相手に自分を合わせるが、 仲良くする事ができない。 ) 論語の一節です。

 ところで皆さんは、 この君子と小人の違いはどこから来ると思いますか? 私は、 自己信頼感だと考えています。 人はどんな分野でも、 自信があれば他人にすり寄る必要を感じません。 そしてそんな自信にあふれた人に、 多くの人々は魅力を感じて集まってきます。 自信は、 多くの練習や体験から生まれてきます。 部活動や学習活動をしっかりこなし、 少しずつ小さな自信を積み上げていきましょう。

 一方小人は、 自分に自信がないので何かと群れたがります。 確かに他人との和は大切ですが、 無駄づき合いにあえて自分の貴重な時間を割く必要はありませんよ。 人生には心から信頼できる相談相手が必要ですが、 それは一人でも十分です。


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189. 人相 [思い出話]

狂歌 : リア充め 花火バックに いちゃついて 割り込むおじさん まじヒーロー      (プードル人間)
           ※リア充:恋などでリアル(現実)の生活が充実している人間のこと。

人相
  学生時代、 犯人逮捕に協力した事があります。 (コホン。)  アパートの部屋から1万円札やカメラが消えて困っていたある日、 帰宅すると扉を開けて私の苗字を呼んでいる男がいました。 「私ですが」と近づくと、 男はあわてて「△△新聞どうですか?」と聞いてきました。 何も持ってないので、 私が「お宅、本当に勧誘員…」と聞こうとした瞬間、 傍らの自転車に乗り猛スピードで逃げていきました。

 すぐ警察に連絡し、 簡単な似顔絵を渡しました。 すると警察官が、「前歴者の中から容疑者を探してもらえないか」と聞いてきました。 翌日警視庁に出向き、 一日かけて大量の顔写真の中から三人を報告しました。 お弁当と交通費が出ました。 

 しばらくして、 その中の一人が捕まり、 1万円だけ戻ってきました。 ところで、 写真を見ていて気づいた事が一つあります。 それは、 窃盗犯、暴行犯、詐欺犯、それぞれの人相に共通点があるという事です。 きっと心の動きが顔にしわを刻むんですね。 お互い優しさを心がけて、 良い人相を作っていきましょう。


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188. イルカと牛と [ニュースより]

川柳 : クーラーが つくと先生 早く来る  (S.I.)

イルカと牛と
 ケネディ駐日米大使が、 「日本人のイルカ漁の非人道性について深く懸念しています」 とツィートしたところ、 日本人から 「なぜ牛や豚を食べている米国人が、 イルカはダメと言えるのか」 といった反論が数多く出されているそうです。 それを伝える新聞記事も、「米国側は、イルカはコミュニケーション能力が高く社会性が見られると言うが、 その能力は象も高い」 と書いていました。しかし結論は 「人間の倫理のあり方が問われている」とぼかされていました。

 現在、ペット等動物の権利は徐々に尊重されつつあります。 生物が生命を維持する為には他の生命を取り込まざるをえない現実もあり、 人間がどこまで屠殺できるかは難しい問題です。

 色々課題は多そうですが、 せっかくどんな部位にも変わり得るiPS細胞やSTAP細胞が発見されたのですから、 これらを使って牛ロースやトロなど食用動物の一部分だけを増殖させられないものでしょうかね。 (^^)


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187. 人間と心 [雑感・気づき]

名言 : 半信半疑と言うが、絶対半分以上が疑。  (~)

人間と心
 運転していると、 時々 「もう少し速度を上げればいいのに!」 とイラつく車に出会う事があります。 運転席を覗くと、 必死の形相の若者がハンドルにしがみついています。 それを見た瞬間こちらの不満は消え、 「私にもあんな時代があったなあ」 と親近感すら覚えます。

  この 「車と運転手」 の関係が、 「人間と心」 の関係にも当てはまる気がします。 ともすると私達は、 他人を 「頑固」 「意志薄弱」 などと批判しますが、 実は当人自身がその事に悩んでいるケースも少なくないのです。 そのような人間的な悩みを知った時、 相手への視線が大きく変わります。

 性格や能力、 容姿、 健康、 誰もが与えられたものをやりくりして生きています。 たとえ第一印象が悪い人でも機会を作って話しかけ、 一緒に作業してみましょう。 彼の心を知る事で親友が一人増えるかもしれません。 そして、それがあなた自身の新しい自己理解につながるかもしれません。


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186. 女子生徒 [宗教的感覚]

どどいつ : 金も欲しけりゃ 名誉も欲しい 代わりに背など 縮んでよい    (ファーファ)

女子生徒
 新聞に載っていた、 中学校の教頭先生のコラムです。

 授業時間中、 突然職員室の扉が乱暴に開き、 体育の教師が一人の女子生徒を従えて入ってきた。 ドカッと椅子に座るや 「『それで?』とは何だ!」 と叫んだ。 どうやらその生徒は授業中に注意され、 「それで?」 と口答えをしたらしい。 私は体罰が出ないかハラハラしていた。 十五分程説教した後、彼は 「帰れ」 と言った。 彼女が戻りかけた時、 彼の向かい側の席に座っていた若い数学教師が、 「○○さん、 ちょっと。」 と彼女を呼び寄せた。 そして言った。 「私は今、 あなたが叱られるのを自分が叱られる思いで聞いていました。 昨日私が注意した時も、 あなたは同じ事を言ったね。 その時私は何も言わなかった。 そのせいで、 今日はあなただけでなくもう一人の同僚にまで嫌な思いをさせてしまった。 …申し訳なかった。」 その時、 女子生徒の目からポロッと涙がこぼれた。 私は、その涙が先の体育教師にも大きな教育的効果をもたらしたと感じた。

 キリスト教で言う「罪人(つみびと)の自覚」が、 確かに人を動かすと感じたコラムでした。


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185. 退屈そう… [雑感・気づき]

狂歌 : バカ正直 それで損して しまうけど そんな自分が 結構好きだ  ()

退屈そう…
 那須サファリパークに行ってきました。 広々とした草原に放し飼いにされている猛獣の間を車で移動するのかと思っていたら、 八木山動物公園の広めの檻の中を次々とバスで遊覧するといった感じでした。 でもライオンに2m位まで近づけた事や、 ラクダの目が美しいのを発見した事は大きな収穫でした。 何もする事が無く、 餌を待つだけの動物達はみんな退屈そうで、 たとえあの餌が百万円の札束になっても、 あんな人生は絶対にお断りだと思いました。

 そして、 ふと以前行った福島県立美術館の女性監視員を思い出しました。 彼女達は各展示室の隅に置かれた椅子に一人ずつ座り、 背筋を伸ばして何時間も動きません。 まるで鑑真和上像のようでした。 私なら15分で居眠りが出そうです。 月一回と割り切ればこそ坐禅の30分間も我慢できますが、 これが毎日の仕事となったらとてもじゃないですが…。

 世の中には、 大変な職場で頑張っていらっしゃる方がいるものだと改めて感心しました。

よく見ると可愛いラクダ。よく見ると可愛いラクダ


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184. 鍼(はり)麻酔 [思い出話]

川柳 : 雨の日に 親父に見せる 俺の意地    (東方無敗)

(はり) 麻酔
 二十年程前、 テレビで中国の鍼麻酔の手術を見ました。

 脳内出血の男性患者の耳たぶ三カ所に鍼が打たれ、 それらに微弱電流が流されました。 手術が始まっても、 目隠しされた患者はずっと覚醒しています。 小さな電動のこぎりが、 皮をはがされた頭蓋骨の額の上部から入り始め、耳の上方を通って後頭部まで頭部を小さく半周すると、 カパッと骨がはずれました。

 食事中の私は、 思わず 「ウッ」 と来ました。 半透明のプリンのような脳の中に血の塊があり、 それを医師はピンセットで丁寧に取り除いていきます。 驚いた事に、 その様子を麻酔科の医師が患者に説明していくのです。 患者は聞きながら 「寒い」 とか 「怖い」 と言っていましたが、 「痛い」 とは言いませんでした。 手術は程なく終わり、 患者は入院病棟に歩いて戻りました。 これらの鍼のツボは、 中国四千年の歴史の中で多くの施術により確立されたものなのでしょうが、 とにかくすごい!

 ところで、 このように多くの事例を観察しそこに共通する真理を見つけ出す方法を 「帰納法」 と言います。


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183. コントロール [地歴公民科]

名言 : 「いつも目が合う」と言ってる人は、たいてい自分が見ているから。 (広にゃ)

コントロール
 小保方晴子博士の発見した、 どんな細胞にも変化するSTAP細胞が話題になっています。 私は、 彼女の真摯な研究姿勢には心から敬意を評しますが、 生命工学が独走している今の社会風潮には抵抗を感じています。 もしこの技術が進んで 「不老不死」 が実現したら、 地球は即刻人口爆発という大問題に直面します。

 一方、 皆さんはデザイナーベイビーという言葉を知っていますか? こちらは 「誕生」 に関する問題です。 遺伝子解析や遺伝子組み換えの技術が進み、 親は希望する遺伝子を持った子供を持つ事も可能になりました。 しかしこれをこのまま進めれば、 やがてはお金持ちの間に容姿端麗で知的能力や運動能力の高い子供達が続々と誕生する事になるでしょう。 そしてそんな 「スーパー人類」 は、 いつか自分達を創り出した私達 「一般人類」 を凌駕し、 これを絶滅に追い込むかもしれません。 怖いですね。

 原子力もそうですが、 私達は自分達がコントロールしきれないモノを作り出すべきではないと心から思います。


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182. 1$ (ドル) はどこへ?② [その他]

どどいつ : 大事に保管 しすぎたせいで いざという時 出てこない ()

1$ (ドル) はどこへ?②
 前回の解答は次の通りです。

「問題の出し方が間違っています。 引出額の合計と残金の合計が、 同じにならならなければならない理由はありません。 そもそも差額の1$なんて存在しないのです。」

 もしこのお婆さんが毎日1$ずつ引き出せば、 残金は、99、98、97、…と記載され、 その合計は4950$になります。 逆に初日と二日目で50$ずつおろせば、 残金の合計は50$にしかなりません。 つまり、 残金の合計という数字には、 何の意味も無いのです。 しかしこれを、引出額の合計と1$だけ違うように設定したため、同じになるはずと勘違いしてしまうのです。

 これは引っかけ問題でした。 申し訳ない。 <(_*_)>  もしこの問題が、 「この二つの数字は、 なぜ違うのか?」 と聞かれれば、 きっと皆さんは正解に到っていた事でしょう。 今回は、私達の「思考」が言葉の使われ方一つで大きくゆがめられかねないという例でした。


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