59. ほどよい距離 [学校生活から]
名言 : 彼女ができた友人に「オレのどこにホレたんだろうな」と聞かれる事がある。 ゴメン!こっちが知りたいわ。 (京)
ほどよい距離
4~5月は、 各種検診のため保健室に幼稚園児がやって来ます。 高校生を見慣れた私にとって、 体育座りでおとなしく順番を待ってる園児達は本当に可愛く見えます。 ところが、 幼稚園児も教えている先生がおっしゃるには、 「あんな子供達でも指導はホントに大変!」 なんだそうです。 そう言われてみると、 送迎バスから降りてきた園児達は、 出迎えの警備員さんに色々ちょっかいを出して困らせています。
人間同士、 好ましい人間関係を保つ「ほどよい距離」というのが、 確かにあると感じました。
58. 座禅 [宗教的感覚]
どどいつ : 勉強ガンバル 部活に燃える 結局遊びに 燃え尽きる (まんまる本舗)
坐禅
先日、 月一回の座禅会に参加しました。 曹洞宗のお寺なので、 座禅中は何も考えないのが理想的なのですが、 私には無理。 「次の授業はどうしよう…」 などと考えていたら、 ふと不思議な気分になりました。 お線香の香りの中で板壁をぼんやり見ていた私に、 自動車の音と小鳥のさえずりと耳鳴りと呼吸の音が、 和音のように同時に聞こえました。 かすかにほほをなでていく風も感じました。 色々取捨選択しながら生きている私ですが、 この時は逆に全くの受け身で、 されるがままにされている感覚がありました。
人生、 自分で選び取る充実感も小気味良いものですが、 自然からの「百%癒され感」もこれまたいいもんです。 30分坐禅、お薦めします。
57. 相手の言葉 [宗教的感覚]
狂歌 : 良き友に 相談されて 心はずみ しゃべりすぎて 余された我 (M.T.)
相手の言葉
勤務校のシスターが、 全校礼拝で生徒におっしゃった言葉です。
「話す時は、 まず相手の話をしっかりと聴きましょう。 そして『相手の言葉』で話すのです。 もしかしたら、 それは沈黙かもしれません。」
確かに、 話すより聴く方がずっと難しい気がします。
しゃべり急ぐ傾向のある私には、 ビビビッと来たすばらしいお話でした。
56. 体罰 [教育の話題]
川柳 : 自習中 先生いなけりゃ 休み時間 (D.K.)
体罰
皆さんは体罰をどう考えますか? 私は、 言葉による指導が大前提なのですが、 子供が10歳までは「尻たたき」の体罰は必要だと考えています。 「矯正」の為の最後の手段として、 外科医の手術と同様に、 先生にも安全な方法で子供の尻を叩く権利と義務を与えるべきだと思うのです。 ただし部活動等での「伸ばす」為の体罰は絶対にダメです。
そのためには、 教員養成課程に安全な尻叩きの実習を導入し、 実技を伴う国家試験に合格した学生だけに教員免許状を授与します。 万一子供がケガをした場合には先生の氏名を公表し、 懲戒処分の対象にして責任をとらせます。
今のままだと、 幼稚園教諭は園児の指導ができなくなりそうです。 異論、 反論あれば是非お寄せ下さい。
55. 保存される脳 [思い出話]
川柳 : ブリはいい、生きていれば出世する。 (ワーイ、ワーイ)
保存される脳
東大医学部に、 夏目漱石の脳が保存されているそうです。 昔その話を聞いた時、 私も自分が死んだ後、 脳だけは生理食塩水か何かに保存してもらい、 医学が進んだ百年後に再び身体の方を再生してもらって生き返れないかと考えました。 でもよく考えてみたら、 脳だけが生きてる状態って大変に辛い状態だと気づきました。 音も光も味も匂いも、 新しい情報は何一つ入って来ないんですよね。 しかも何も発信できないのです。 静まりかえった真っ暗闇の中にただ一人ポツンと置かれた状態で、 百年も生き続けねばならないなんて、 これこそ地獄だと気づきました。
だから死んだ後は、 脳まできっちり焼いてもらおうと思っています。
54. 思い通りにならない理由 [宗教的感覚]
どどいつ : 夢に見ていた 高校生活 夢は夢だと 今気づく (SKR)
思い通りにならない理由
「人生、 念ずれば華(はな)ひらく」ものなのか、 「人生は思い通りにならない」ものなのか? これに関して、 J.レッドフィールドという作家が面白い事を書いています。
「人生で難しいことは、 答を得ることではありません。 あなたの現在の問題を認識することです。 何が問題か正しく分かりさえすれば、 答は必ず出てきます。」
人生が思い通りにならないのは、 きっとその「思い」が正しくないからなのでしょう。
53. 個体と群れ [雑感・気づき]
狂歌 : 戦隊は 五人がかりで 倒してる それ本当に 正義なのかい? (WISE)
個体と群れ
先日、 NHKの「ダーウィンが来た!」で、 セキセイインコの大群が、 まるで大きな生き物のように空を舞う事で、 天敵ハヤブサの攻撃をかわしている様子が、 映し出されました。 どのインコが命令しているのかは、 全然分かりません。
鳥や魚の群れについて、 生物学者ライアル=ワトソンが書いています。 「個体が群れになると、 全体は部分の総和よりはるかに大きなものとなる。 また個々の個体とは別に『群れの意思』も発生するようだ。」と。 さらに彼は疑問を投げかけます。 「かく言う私自身、 はたして1個なのか、 60兆個の群れなのか。 私の意思はどこから来るのか。」と。 考えさせられますね。(人の細胞は60兆個。)
52. 隣人愛 [宗教的感覚]
川柳 : 「ありがとう」 そんな言葉が あたたかい (棗)
隣人愛
先日、 勤務校の朝の礼拝で一人のシスターが、 「あなたが人からして欲しいと思うことを、 人にもしてあげなさい」という聖書のお話をされました。 「その通りだなあ…」と聞き入っていると、 私の中の悪魔がささやきました。 「盗みに行く途中にパンクして困っている人も、 助けるべき?」と。 ウッ、 困った! 皆さんも考えてみて下さい。
今の私の結論は、 「助けるべき」です。 私はその人がどんな人か知らないですし、 もしかしたらその人は助けられた事をきっかけに立ち直るかもしれません。 私は私のできる事を精一杯やり、 それ以外の事は神様にお任せすればいいと、思っています。 乞う反論。
51. 魂の世界 [宗教的感覚]
名言 : 「運命の赤い糸」、見えない糸がなぜ赤だと分かる。 (A.S.)
魂の世界
信じるも信じないも自由です。 魂の世界を何度か訪れたと語るスウェーデンボリ(1688~1772、スウェーデン)は、 魂の世界を次のように説明しています。
①基本的にこの世と同じ。
②肉体が無いのでウソは存在せず、思った事がそのまま本人の周りに実現されていく。
③時間と空間の制約が無いので、どんな時代の誰とでもすぐに会う事ができる。
これって、 誰とでもすぐに 繋がる今のインターネット社会と、 どこか似てませんか?
50. 命の流れ [地歴公民科]
どどいつ : 「何時に帰る?」 たどたどしい文 見るたび思う 母の愛 (鏡花)
命の流れ
この優しさには、 心が癒やされます。 2002年、 衆議院議員河野太郎氏からC型肝炎の父親洋平氏への生体肝移植が行われました。 手術前、 河野家では「お前の肝臓などもらえない」、「いいから、受け取れ」といった親子喧嘩が、 何度も繰り広げられたそうです。 太郎氏は、 素晴らしい孝行息子です。
しかしそれはそれとして、 私はこれを親孝行のモデルとして広める事には反対です。 なぜなら、 「命の流れ」を考えれば、 それに逆行する子から親への臓器提供はどう見ても不自然だからです。 皆さんは、どう考えますか?
49. 母と妻 [宗教的感覚]
狂歌 : 同じ事 悩みすぎると 突然に どうでもいいと 思えてくる (豊紀)
母と妻
「仏教とっておきの話366(ひろさちや著)」の中に、 次のような話があります。
「池であなたの母と妻がおぼれている。 あなたは、 どちらから先に助けるべきだと思うか?」 禅僧に質問された人々は長い間話し合いましたが、 結論を出せませんでした。 そこで禅僧に答を求めました。 すると彼は、 「わしか? わしは、 近くにいる方から先に救う。」 と答えたそうです。
二人の女性にレッテルを貼って悩むのが私達凡人。 仏教の「空」とは、 このレッテルをはがす事なんだそうです。 でも、 もし我が子が遠くでおぼれていたら…。 私は凡人で結構、 真っ先に救いに行きます。
48. 人生と計画 [教育の話題]
川柳 : 計画表 立てても全く 意味がない (O.R.)
人生と計画
私は昔、 レーサーか調律師か漫画家のどれかになろうと考えていました。 しかし、 レーサーは自家用車を所有してない事から、 調律師は調律学校の受験年齢をオーバーしていた事から、 漫画家は自分の画才の無さを実感した事から、 無理だと分かりました。 そして教員となり、 今最高に幸せです。 自分の限界が一つ一つ分かっていく事も立派な進歩だと、 気づきました。 努力は必ず報われるという信念も、 持つ事が出来ました。 だから言わせてもらいます、 「途中で変えてもいいから、 計画はしっかり立てた方がいいよ」と。 後は、 おのずと自分に最適の道が開けてきます。
47. 幸せ [思い出話]
名言 : 人と比べてみても、何も始まらない。 (K.S.)
幸せ
大学時代の夏休みに、 夜間の交通整理のアルバイトをした時の話です。 私ともう一人の大学生は、 車を止めたり通したりと楽しく仕事をしていました。 ある時、 二人は給料の話をしました。 私が一晩6000円と話したとたん、 彼は青ざめました。 彼は5500円だったのです。 その後の彼は会話も弾まず、 仕事も辛そうでした。 その気持ちは、 痛い程よく分かります。 立場が逆なら私もそうなったに違いありません。 彼には申し訳ないのですが、 この事から私は、 「人間とは、幸せなのにもかかわらず、 他人と比較して不幸になっていく存在なのだ」と、 気づかされました。
46. 試練 [宗教的感覚]
どどいつ : 先輩尋ねる 素直に答える 態度が悪いと 怒られる (A)
試練
キリスト教では、 「試練は神からのギフト。 感謝して受け取り、 乗り越えなさい。」と、説かれます。 私の人生を振り返って見ても、確かにそれは言えそうです。 さらに言えば、 私は人間にとっての最大の試練は、 「順風満帆の時」だと思っています。 そんな時、 人は我が身を反省する事を忘れ、 将来に禍根を残す大きな墓穴を掘りがちだからです。 危ない、 危ない。 試練と感じられない分、 こちらの方がよりタチの悪い試練かもしれません。 いただいた幸せには感謝しつつも、 浮かれることなく しっかり自分を見据えて生きていきたいものですね。
45. 長所と短所 [教育の話題]
狂歌 : 街歩き けばい姉ちゃん 見て思う スッピン出せるの 今だけなのに (miko)
長所と短所
私も、 素肌で充分勝負できる短い期間に、 何とももったいないとは思います。 でも「化粧しないとノビノビできない」と言う人にとっての「素の自分」は、 化粧をした方の自分なんですよね。 昔、 ある老シスターがこんな事をおっしゃっていました。
「人は、 自分の長所が短所をカバーして余りあると感じた時、 ぐらつかなくなります。」
何一つ飾らなくても自信を持って生きている人とは、 このポイントをクリアした人なのでしょう。
44. 幸福感 [学校生活から]
川柳 : 幸せは 自分の中で つかむもの (^ω^)
幸福感
深いなあ…。 その通りだと思う。 皆さんはこれまで、 「お前なんか幸せだよ。 世の中にはご飯も満足に食べられない人もいるんだから。」と言われたことはありませんか。 私は中学生の頃から、 この比較に基づく幸福観に反発してきました。 比較しなくても味わえる幸福がきっとある、と。 そしてその一つが、 目標を達成した時の満足感だと気づきました。 前者は不安定ですが、 後者には揺るぎない安定感があります。
こんな答を聞きたくて、 目の前の生徒に、「どんな時、 幸せだと感じる?」と質問したら、 「気持ち良く眠れた時」という答が返ってきました。 うん、それもありだね!