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1870. 二つの主語 [地歴公民科]

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                             日本国憲法 

 クイズです。憲法の条文には、「何人も」で始まるものと、「すべて国民は」で始まるものがあります。①~⑤の条文はどちらで始まるでしょうか?

①(   )、個人として尊重される。(13)
②(   )、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的または社会関係において、差別されない。(14)
③(   )、外国に移住し、または国籍を離脱する自由を侵されない。(22)
④(   )、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。(25)
⑤(   )、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。(26)
答えは、③だけが「何人も」で、残りの4つは「すべて国民は」です。

 でもこの二つ、どんな理由で区別したのでしょうね。特に③の場合は、日本人が日本から出ていく自由を想定しているので、こここそ日本人を主語にした方が良かった気がします。かつてマクリーンという米国人がこの22条を根拠に日本での在留許可更新を求めましたが、最高裁は
「外国人を自国内に受け入れる義務を示すものではない」
と認めませんでした。しかし同時に
「基本的人権の保障は、わが国に在留する外国人にも等しく及ぶ。」
と述べ、権利の適用上の区別を原則禁止しました。

 私は憲法改正論者ではありません。この判例のように憲法は時代の良識で柔軟に適用するのがいいと思っています。そのために最高裁判所裁判官の国民審査があるのですから。

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 部活中、ちょうどサボっている時に限って先生が来る。 (さやちゃん)

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