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1733. 日本語 [雑感・気づき]

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           しっかり聞こう国会答弁 (フリー画像より)

 「食わず嫌い」と「負けず嫌い」、この二つを並べると不思議な感覚を覚えます。「食わず・嫌い」が「食べないのに嫌い」であるなら、「負けず・嫌い」の方は「負けない(=勝つ)のに嫌い」となり、「負けたくない」という意味とは逆の意味になるからです。調べてみたら、「負けず嫌い」は「負け嫌い」と「負けず魂」が混同された表現だそうです。

 昔はトイレの事を「はばかり」と言いました。これは、世間に気兼ねして遠慮するという意味の「はばかる」から来ています。ところが「憎まれっ子世にはばかる」という格言ではその意味が見当たりません。こちらも調べてみました。すると「はばかる」は、「はびこる」の転用で「いっぱいに広がる」という意味もあるとありました。これなら納得です。日本語は難しいですね。

 この難しい日本語を一層ややこしくしているのが、政治家やインテリまがいの評論家達です。発言の中に、「エビデンス、ポテンシャル、ダイバーシティ、エポック」等々カタカナを多用し、あたかも自分が一段上といった錯覚に浸っています。「証拠、潜在能力、多様性、新時代」といった漢字の方が、一目で中身が分かって良いではありませんか。日本語の表意文字の良さは、字面を見ただけで中身が分かる所です。英語やカタカナの表音文字は全てを一回学ばないと理解できません。この優秀な日本語を、日本人同士の会話の中ではできるだけ使っていきませんか。

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 勉強よりも、悪知恵ばかりが働く。  (Y.K)

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Enrique

すでに定着した語や,日本語にするのが難しい外来語は別(カタカナ言葉を受け入れる柔軟性も日本語の特徴)ですが,急に変な外来語を使い出すと,そこにウソやゴマカシ,大袈裟があると思います。「ジンクピリチオン語」の一種だと思います。
by Enrique (2022-08-07 08:02) 

サボテン

Enrique様、
 ジンクピリチオン語という言葉を初めて知りました。ネットで調べたところ、ジンクピリチオン効果とは「よくわからない専門用語があるだけで評価や説得力が上がること」と知りました。一つ知識が増えました。ありがとうございます。教育の分野にもピグマリオン効果やハロー効果など私達が無意識の内に動かされる傾向を示す心理学用語がありますが、気をつけなければと思うと同時に生徒のために上手に使わなければとも思っています。
 コメントありがとうございます。
by サボテン (2022-08-07 12:23) 

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