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1194. 信頼感と緊張感 [地歴公民科]

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                      ソウルの戦争記念館の屋外展示。(全て実物です。)

 1963年のキング牧師の有名な演説の一節です。

 「私には夢がある。いつの日か、 ジョージア州の赤土の丘で、 かつての奴隷の息子達とかつての奴隷所有者の息子達が、 兄弟として同じテーブルにつく夢が。」※

 以前にも取り上げましたが(No.260)、彼は、尊敬するガンジーの「非暴力・不服従」の抵抗姿勢を米国の黒人差別撤廃運動の中で貫き、とうとう1964年に黒人の公民権を勝ち取りました。

 1776年の米国の独立宣言には、「全ての人は平等に造られ…」とあります。しかし残念ながら、この「人」の中には黒人や女性、先住民は含まれておらず、白人男性のみが「人」でした。当時の黒人達がどれ程のひどい仕打ちを受けたかは想像に難くありません。しかしキング牧師は恨み言を言いません。平和共存でいこうと呼びかけています。

 韓国の戦争記念館には、対豊臣秀吉の防衛戦争や近代の朝鮮戦争など、これまでの戦争の資料や実物が数多く展示されています。この「過去を忘れるな。油断するな。」という姿勢には、北朝鮮との朝鮮戦争がまだ終結していない韓国の緊張感がピリピリ伝わってきます。この韓国の姿勢と、日本やキング牧師の「過去の事は水に流して」という人間信頼の姿勢は、そう簡単には融合できないだろうと感じます。人間同士の信頼感の醸成は、平和な環境があってこそできる事なんですね。

※I have a dream that one day on the red hills of Georgia the sons of former slaves and the sons of former slave owners will be able to sit down together at the table of brotherhood.

** 高校生のコトバ **************************

名言 : 「愛と勇気だけが友達さ~」 アンパンマンには友達がいない。  (時雨蒼牙)

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